日本の「伝統的酒造り」がユネスコ無形文化遺産に登録
2024年12月5日、日本の「伝統的酒造り」がユネスコの無形文化遺産に登録されました。
ユネスコの無形文化遺産(Intangible Cultural Heritage)は、形のない文化的な伝統や表現を保護するためのもので、音楽、舞踊、祭り、儀式、伝統工芸技術などが含まれます。ユネスコのHPによれば、無形文化遺産は、文化的な表現そのものではなく、それを通じて世代から世代へと伝えられていく知識や技能の豊かさこそが重要であり、異なるコミュニティの無形文化遺産を理解することは、異文化間の対話に役立ち、他の生活様式に対する相互尊重を促すものであるとされています。
食文化に関する登録も数多く、フランス料理や地中海料理、韓国のキムチづくり、トルココーヒーやベルギービールの文化などが登録されています。2013年には、日本の「和食」が登録されましたが、その時のことをご記憶されている方も多いのではないでしょうか。
そして、今回登録されたのが、日本の「伝統的酒造り」です。
日本の「伝統的酒造り」とは、麹菌を使って米や麦などの原料を発酵させる技術で、500年以上前に確立されました。その後、日本各地の気候や風土に合わせて発展し、日本酒の他、本格焼酎、泡盛、本みりんがこの技術で造られてきました。
その特徴は、大きく3つの技に集約されます。
1.原料を蒸す
2.こうじ造り
3. 発酵の管理
日本酒と同じ醸造酒でも、ワインの場合は、原料であるブドウに糖分が含まれるため、そのまま酵母を加えれば発酵が進みます。しかし、日本酒の場合、原料となる米には糖分がないため、まずはこうじ菌の力を借りてこうじを造り、米のでんぷんを糖に変えます。その際、こうじ菌の作用を受けやすくするため、米を蒸すのです。
そして、できた糖を酵母によって、アルコールに変えていきます。杜氏は、もろみ(※)の状態を見極めながら、 並行複発酵という世界でも珍しい方法によって、水以外の物品を添加かすることなく目的とする酒の味や香り等を表現します。
(※)もろみ(醪):日本酒を造る過程となる状態のひとつで、米、米麹(こうじ)、酒母(しゅぼ)、仕込み水をタンクなどに入れて発酵させた、どろどろの液体を指します。
そうした伝統的酒造りの技は、現在ファンドを募集中の酒蔵の紹介ページでも、確認することができます。
(写真:こうじ造りの様子。名倉山酒造「きれいなあまさ」のお酒ファンドより)
(写真:こうじ造りの様子。下村酒造店140周年「奥播磨 伝授」ファンドより)
(写真:発酵を管理する様子。岡山の地酒 白菊酒造ファンド2024より)
現在、セキュリテでは、4つの酒蔵のファンドと1つの酒米生産者のファンドを募集しています。
是非ページをご覧いただき、日本の「伝統的酒造り」のための事業の応援をお願い致します。
(参考:文化庁「伝統的酒造り」)
~お知らせ~
<セキュリテ日本酒まつり2024>
私たちが誇る日本酒を造る文化や楽しむ文化を次の世代につなぎ、活性化させていくことを目指し、日本酒を「継ぐ」と「注ぐ」をかけて、「日本酒ツイデ盛りアゲル」をテーマに掲げ、セキュリテ日本酒まつりを開催しています。
期間中、日本酒ファンドのご紹介はもちろん、皆さんから「日本酒の思い出」を寄せて頂く大人の作文コンクールや、蔵元と一緒に日本酒を楽しめるイベントなどを実施予定です。
皆さんと一緒に日本の伝統的酒造りを盛り上げていけますと幸いです。
https://www.securite.jp/sakefes
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