ファンドについて
2019年6月5日 11:25
優れた研究・開発を、もっと前へ。
誰も予測のつかないのが病気ですが、中でもがんは死亡率が高く、現在も2人に1人が罹患するといわれています。
その治療は、切除と抗がん剤投与が主流ですが、特に抗がん剤治療は身体的にも金銭的にも大きな苦痛と負担を伴います。
今回は、今もなお多くの課題が残されている抗がん剤治療の研究を進める京都大学発ベンチャーの「京ダイアグノスティクス株式会社」の取り組みをご紹介します。
日本国内において罹患者数が多いのが大腸がんですが、「京ダイアグノスティクス」は、この大腸がん患者「個人」のがん細胞に対して、どの抗がん剤が有効かの診断を行う医療サービスの開発を進めています。
抗がん剤には多くの種類があり、現状では、外科手術等によって摘出・採取したがん細胞を病理検査し、一定のガイドラインに従って、投与する薬を選定しています。
しかしこの方法は、患者個人のがん細胞に対して抗がん剤の効果判定を行っているわけではないため、実際に投薬をしてみなければ効果が分かりません。
結果、投薬を行ったが効果がみられない、副作用が強く出すぎてしまうといった問題が多く発生しており、そういった場合は抗がん剤を変更して再度投薬を行い、効果の高い薬を見付けなければなりません。
有効な抗がん剤を見付けるまで何度も投薬を行う事は、医療費負担が膨らむだけでなく、なにより患者の身体への大きな負担となります。
「京ダイアグノスティクス」は、スフェロイドという培養技術を改良した独自のがん細胞培養技術を持っており、大腸がん患者より摘出したがん細胞から純粋ながん細胞の培養を行うことができます。
スフェロイド培養した「患者由来のがん細胞」を用いた生体検査「PDSX」は、従来の「摘出した組織をそのまま」用いる生体検査「PDX」よりも定着率が高く、短期間・高効率で試薬試験を行うことが可能です。
しかし、スフェロイドは特殊な技術や培養液を必要としていたことから、個人を対象とした医療サービスとして実用化することは難しい状態だったのです。
そこで京大が研究を重ね、スフェロイド培養にかかるコストの大幅削減と、培養したがん細胞の品質の向上に成功。これにより、抗がん剤の有効性を判断する検査方法の1つである「PDSX」の効率や検査精度が向上し、正確性の高い「薬剤感受性試験」の提供が現実的なものとなりました。
個人のがん細胞に有効性の高い抗がん剤を見付けるサービスは、長くその実現が待たれていました。
抗がん剤治療には総額で約1000~2000万円の費用が必要で、医療費の負担が重いと感じている方がとても多く、国費の負担も増大しています。
この医療サービスが一般的に利用されるようになると、医療費の削減はもちろん、素早く高効率な治療が可能となり、がんが治る確率が飛躍的に向上することが見込まれます。
また、今後は大腸がんだけでなく、胃がんなど罹患者の多いがんに対しても検査技術を確立していくと同時に、保険適応に関しても計画を進め、将来的に多くの方が適切な抗がん剤治療を受けられる事業に成長させていく予定です。
サービスを開始するためには、作業手順の標準化や抗がん剤の効果検証の基準などを策定し、業務提携を結ぶ医療機関と臨床研究を行い有用性の検証を行う必要があります。
今回立ちあげたファンドで集まった資金で、臨床研究を行い、人体への有用性に対する科学的証拠を複数件集め、事業化へと臨みます。
事業スケジュールとしては2020年より提携病院での臨床研究にて検証を開始し、2023年より自由診療での診断支援サービス開始を予定しています。
(医療情報提供元:株式会社産学連携研究所)
一口金額:31,500円
募集総額:30,000,000円
事業者名:京ダイアグノスティクス株式会社
地域:京都府
分野:教育、医療、福祉
募集期間:2019年5月30日 ~ 2019年11月30日
シリーズ:セキュリテACADEMIA
特典:
1口:ご希望される方に最新のがん治療動向についてのWEB講義
50口:京大内ラボの見学、武藤誠教授との研究に関する対話
【ファンドの詳細・お申し込みはこちら】
https://www.securite.jp/fund/detail/5257
その治療は、切除と抗がん剤投与が主流ですが、特に抗がん剤治療は身体的にも金銭的にも大きな苦痛と負担を伴います。
今回は、今もなお多くの課題が残されている抗がん剤治療の研究を進める京都大学発ベンチャーの「京ダイアグノスティクス株式会社」の取り組みをご紹介します。
日本国内において罹患者数が多いのが大腸がんですが、「京ダイアグノスティクス」は、この大腸がん患者「個人」のがん細胞に対して、どの抗がん剤が有効かの診断を行う医療サービスの開発を進めています。
抗がん剤には多くの種類があり、現状では、外科手術等によって摘出・採取したがん細胞を病理検査し、一定のガイドラインに従って、投与する薬を選定しています。
しかしこの方法は、患者個人のがん細胞に対して抗がん剤の効果判定を行っているわけではないため、実際に投薬をしてみなければ効果が分かりません。
結果、投薬を行ったが効果がみられない、副作用が強く出すぎてしまうといった問題が多く発生しており、そういった場合は抗がん剤を変更して再度投薬を行い、効果の高い薬を見付けなければなりません。
有効な抗がん剤を見付けるまで何度も投薬を行う事は、医療費負担が膨らむだけでなく、なにより患者の身体への大きな負担となります。
「京ダイアグノスティクス」は、スフェロイドという培養技術を改良した独自のがん細胞培養技術を持っており、大腸がん患者より摘出したがん細胞から純粋ながん細胞の培養を行うことができます。
スフェロイド培養した「患者由来のがん細胞」を用いた生体検査「PDSX」は、従来の「摘出した組織をそのまま」用いる生体検査「PDX」よりも定着率が高く、短期間・高効率で試薬試験を行うことが可能です。
しかし、スフェロイドは特殊な技術や培養液を必要としていたことから、個人を対象とした医療サービスとして実用化することは難しい状態だったのです。
そこで京大が研究を重ね、スフェロイド培養にかかるコストの大幅削減と、培養したがん細胞の品質の向上に成功。これにより、抗がん剤の有効性を判断する検査方法の1つである「PDSX」の効率や検査精度が向上し、正確性の高い「薬剤感受性試験」の提供が現実的なものとなりました。
個人のがん細胞に有効性の高い抗がん剤を見付けるサービスは、長くその実現が待たれていました。
抗がん剤治療には総額で約1000~2000万円の費用が必要で、医療費の負担が重いと感じている方がとても多く、国費の負担も増大しています。
この医療サービスが一般的に利用されるようになると、医療費の削減はもちろん、素早く高効率な治療が可能となり、がんが治る確率が飛躍的に向上することが見込まれます。
また、今後は大腸がんだけでなく、胃がんなど罹患者の多いがんに対しても検査技術を確立していくと同時に、保険適応に関しても計画を進め、将来的に多くの方が適切な抗がん剤治療を受けられる事業に成長させていく予定です。
サービスを開始するためには、作業手順の標準化や抗がん剤の効果検証の基準などを策定し、業務提携を結ぶ医療機関と臨床研究を行い有用性の検証を行う必要があります。
今回立ちあげたファンドで集まった資金で、臨床研究を行い、人体への有用性に対する科学的証拠を複数件集め、事業化へと臨みます。
事業スケジュールとしては2020年より提携病院での臨床研究にて検証を開始し、2023年より自由診療での診断支援サービス開始を予定しています。
(医療情報提供元:株式会社産学連携研究所)
一口金額:31,500円
募集総額:30,000,000円
事業者名:京ダイアグノスティクス株式会社
地域:京都府
分野:教育、医療、福祉
募集期間:2019年5月30日 ~ 2019年11月30日
シリーズ:セキュリテACADEMIA
特典:
1口:ご希望される方に最新のがん治療動向についてのWEB講義
50口:京大内ラボの見学、武藤誠教授との研究に関する対話
【ファンドの詳細・お申し込みはこちら】
https://www.securite.jp/fund/detail/5257
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