えこふぁーむニュース

社長コラム2009年11月19日 16:36

「 信州コンフォート畜産シンポジウム 」 に参加して

平成7年2月20日
(有) えこふぁーむ 中村 義幸


2月20日に興味あるシンポジウムに参加してきた。長野県松本市で開催された「信州コンフォート畜産シンポジウム」だ。21世紀畜産の大きなテーマとなるであろう「環境に優しい畜産(資源循環型畜産=エコフィード)」「家畜に優しい畜産(家畜福祉=アニマルウェルフェア)」について、畜産農家・畜産関係者・一般消費者が一堂に会した。会場は椅子が足りなくなるほどの盛況で関心の高さを示していた。

特筆すべきは、科学的に裏付けされた「信州コンフォート畜産認定基準値」が日本初の試みとして示されたことだ。また、一地方の家畜保健衛生所が中心になって立ち上がったことに地方分権の可能性を見出した。会場にいた私は、この制定によって確実に畜産農家と消費者の意識が変わり、今後の生産や消費行動に新たな一石を投じることになると確信した。今後はコンフォート畜産の確立に向けて、認定作業と年に二回の基準の確認・コンフォートシールの発行等、具体的な行動に移るそうだ。

パネルディスカッションの中では、生産者と消費者との相互理解・コミュニケーション不足も指摘されていた。生産現場が変わると農場見学等の交流も増え、相互理解の中から適正価格へのシフトに繋がる可能性も出てくる。また、バイオエタノールの台頭で飼料トウモロコシ価格が高騰したり、WTO(世界貿易機構)の日本に対する要求等生産現場での危機感も耳にした。

私共は5年前からコンフォート畜産に近い形で取り組んできた。単に豚の生産だけではなく、放牧を活用して荒廃山林や耕作放棄地の修復を行い、昨年からは稀少野菜の生産にも着手した。特徴は、取引先の要望に応じた季節毎の西洋野菜を植え付けることにより売れ残りが無い点だ。可愛い間引き野菜までもが商品になる。2年前からは地域特性を活かして、焼酎廃液の飼料化試験も進めてきた。今年の四月よりロンドン条約によって今までの海洋投棄が原則禁止になるからだ。リキッドタイプの飼料で期待以上の肉質になることがわかった。

食料・飼料自給率の低い中で、地球温暖化の影響や様々な外圧による不安材料には事欠かない。第一次産業は健康・環境・観光に直結している。バイオマスといったエネルギー分野でも注目されている。今後は農工融合・農医連携でファームタウン(仮称)といった省庁横断型の共管事業によって、オールジャパンでの取り組みが望まれる。



      農工融合
            http://www.gpc.pref.gifu.jp/infomag/gifu/100/6-sadakata.html
            http://www.gpc.pref.gifu.jp/infomag/gifu/100/6-nitta_1.html

      農医連携
            http://www.kitasato-u.ac.jp/daigaku/noui/noui_no23.html
            http://mslive2.mediasite.co.jp/mediasite/viewer/?cid=9d468de2-5a5b-4fef-a268-7aad444c54f1



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