LIVING IN PEACE BLOG

勉強会・セミナー2011年5月5日 00:02

4/23‐24 アースデイ東京に参加しました

皆さんこんにちは。
重なりゆく緑の合間を渡る光と風が心地よいこの頃です。


今日は、4月23、24日にLiving in Peaceが参加したアースデイ東京2011@代々木公園の様子をお届けします。
<公式サイト:
http://www.earthday-tokyo.org/


アースデイ東京の今年のテーマは「ツナガル ミノル」、東日本大震災被災者への黙とうをもって
二日間の幕を開けました。

LIPはマイクロファイナンス、教育の両プロジェクトの活動の紹介と、マイクロファイナンス利用者が作った商品や、
東南アジアのジュースの販売を行いました。

earthday2011-1  earthday2011-2


初日は風雨にさらされましたが、二日目は晴天に恵まれ、半袖でも暑いくらいでした。
LIPブースにいらしてくださった皆さま、ありがとうございました。


earthday2011-3  earthday2011-4


さっそく、アースデイをきっかけに新しいメンバーが増えました。
また、昨年のアースデイ出展に携わったメンバーが、今年は産まれた赤ちゃんと一緒に遊びに来てくれたり、
メンバーの友人の方がブースのお手伝いに来てくださったりしました。


広がるつながりに感謝!


さて、アースデイが行われていたその頃、ファンド事業会社に勤務するメンバーは、震災被災地へ赴き、
震災復興ファンドの組成に尽力していました。
また、教育プロジェクトでは、定例の児童養護施設訪問を行い、子どもたちとの交流を深めていました。
それ以外にも、繁忙期の本業に専心励むメンバー、将来を見据えて勉強をしていたメンバーもいます。
就職活動や仕事の合間をぬってブースにかけつけたメンバーもいました。


これまでのつながりを大切に、また、これからに期待して頑張るひとりひとりが、高く青く澄んだ空の向こうにいました。


私たちは専従職員を持たないパートタイムの組織です。だからこその強みと想いを束ね、マイクロファイナンス、
教育の
二つのプロジェクトを通して、機会平等の提供、貧困の削減という「みのり」へつなげていきます。
これからもLiving in Peaceをよろしくお願いします。


追伸:震災にて被災した児童養護施設に対し、二日間で8,970円の募金をいただきました。

ご賛同くださいました皆さまに心からお礼を申し上げます。


文責 高橋正子

この記事だけを表示

勉強会・セミナー2011年4月26日 23:50

モデルの杏さんとLIP教育プロジェクトリーダーが対談!

【女性誌25ans掲載!】
4月27日(水)発売の女性誌「25ans(ヴァンサンカン)」に、モデルの杏さんと
LIP教育プロジェクトリーダー松田典子の対談が掲載されます。
【25ans】ヴァンサンカン・オンライン http://www.25ans.jp/

「杏のパッション・トーク」という、杏さんが各ジャンルで活躍する25歳に出会い、
夢やチャレンジについて熱く語り合うという連載の第6回です。チャリティのあり方、
日本のこれからを杏さんと松田が語ります。ぜひご覧ください!

【Chance Maker アワー始まります】
LIP教育プロジェクトでは、毎月1回「Chance Maker アワー」を開催します。

この「Chance Maker アワー」では、LIP教育プロジェクトの児童養護施設向け
寄付プログラム「Chance Maker」に込めた思いやその仕組みなどについて、
メンバーから直接お話をさせていただきます。
また、ご参加の皆様から、ご意見やご質問もお伺いします。
 
教育プロジェクトに関心を持ってくださっている方、寄付をご検討くださっている方、
「Chance Maker」としてご寄付いただいている方など、
ぜひお気軽にお立ち寄りください。

◆日時 : 2011年5月15日(日)15:00~16:00 (受付14:45~)

◆ 会場 : Creator's District 901
(東京都渋谷区渋谷1-17-1 TOC第2ビル)
◆ アクセス : http://www.koujiyahakokikou.com/2010/07/creator-district-901_24.html

◆ 定員 : 10名

◆ 参加費 : 無料

◆ 参加お申込フォームはこちら → http://goo.gl/yUKMC

お名前(ふりがな)、所属、連絡先メールアドレス、本イベントを知ったきっかけを明記下さい。
※定員に達した場合はお断りさせて頂く場合がございます。あらかじめご了承ください。

◆ 主催 : 特定非営利活動法人 Living in Peace 教育プロジェクト

☆彡 LIP寄付プログラム Chance Maker(チャンスメーカー)

この記事だけを表示

日頃の活動2011年4月18日 19:06

4/15 LIP主催【Chance Maker Night~震災を経た今、私たちができること~】報告

皆様、こんにちは。LIP教育PJの肥田です。
4月15日に「 Chance Maker Night~震災を経た今、私たちができること~」を開催しましたので、
当日の雰囲気をブログでもお伝えしたいと思います。
同イベントには、23名の方にご参加いただきました。
ご参加いただいた皆様、どうもありがとうございました。

3月11日の震災から1ヶ月が経ち、未だ余震が続く中、
大勢の人々が厳しい環境下での避難生活を余儀なくされています。

そんな今だからこそ、多くの方をお呼びして語らいの場を持ち、私たちの支援先である児童養護施設「筑波愛児園」の震災後の状況を、ご報告させて頂くとともに、東京にいる私たちが今できることを、ぜひ皆さんと一緒に考えられればと思い、このイベントを企画しました。

当日は、飯田と関口から私たちの活動の紹介と、活動対象先である筑波愛児園の被災状況をお伝えしました。その後、立食をしながら参加者とLIPのメンバー間での懇親会を行いました。

cmncmn

Chance Maker寄付者の方や活動に興味を持ってくださっている方々と、直接お話できる機会を持てたことは、LIP教育PJとしても大変貴重な時間となりました。
皆様の児童養護施設や震災支援に対する関心の高さと熱気に大いに刺激を受け、今後の活動への決意を新たにいたしました。
頂いたご意見、ご感想は今後の活動に役立てていきたいと思っております。

LIPでは、これからもChance Makerやコミュニティーメンバーの方と交流の場を企画していきたいと思います。
どうぞご期待ください。

(文責)肥田

この記事だけを表示

2011年4月18日 10:17

今年もアースディに出展します!

皆さんこんにちは。

咲きそろった桜から若葉が顔を出し、高くなる空は初夏をつかまえようとしています。
いかがお過ごしでしょうか?
今日は、今週末に開催されるアースデイ東京2011についてご案内します。

Earth Day Tokyo 2011: 4月23 日(土)- 24日(日)@代々木公園
http://www.earthday-tokyo.org/

LIPはこちらの「NPOビレッジ」という会場に今年も出展することになりました。
なお、初参加の昨年の様子はこちらからご覧いただけます。http://bit.ly/haqeQx



昨年は、マイクロファイナンス利用者が作った民芸品や、「タマリンド」という、カンボジアではおなじみ、でも、私たちには未知数だったジュースの販売を行いました。
そして、そのタマリンドジュースは、暑いくらいのお天気にも助けられ、民芸品とともに無事に完売となりました!

さて、そんな私たちが今年のアースデイで予定しているのは、まずは、昨年に続いてのジュースとカンボジアの民芸品の販売です。
ジュースは、今年はタマリンド以外の味もご用意しています。
そして、民芸品は、私もぜひほしいと思えるほど素敵な物ばかりです!
皆さんのお気に入りがきっと見つかると思うので、期待していてくださいね。

pepper1   pepper2

(写真はマイクロファイナンス利用者が経営するカエプの胡椒農園と収穫前の胡椒)


なお、マイクロファイナンスについては、先日のスタディーツアーで訪問した利用者の紹介など、具体的な現場の様子を詳しく知ることができます。
また、教育プロジェクトでは、定期的に訪問し支援を続けている児童養護施設のための活動報告をさせていただきます。


地球のことを考えて行動する日として始まったアースデイ。
今年もLIPの活動報告を通じて、皆さんとともに社会や環境について想いを馳せるひと時になれば幸いです。

私たちのブースにぜひ遊びに来てくださいね。
たくさんの方たちにお会いできることをメンバー一同楽しみにしています!

文責 高橋正子


この記事だけを表示

2011年4月7日 22:29

震災に関して教育PJの思うこと

この度の東日本大震災におきまして、被災された皆様にお見舞い申し上げます。
また、一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。

震災のあった日から数週間が経ちました。
LIP教育PJでも、「今わたしたちにできることは何だろう?」と話し合っていました。
きっと皆様も同じように胸を痛めていることと思います。

私たちが特に気になっていることは、震災によって親を失った子どもたちのことです。
各自治体や厚労省によって調査が進められていますが、その数は数百人に及ぶと予想されています。
また、企業や民間でも震災によって親を失った子どもたちへの対応が動き出しています。

親を失った子どもは、通常であれば児童養護施設や里親家庭へ向かいます。

児童養護施設の支援をしている私たち教育PJとして、できることを話し合った結果、まずは里親制度のこと、被災地の子どもたちのことをもっと知っていこうと思っています。
そして、そこからLIPができることを探していきたいと思っています。

私たちができることは、震災が起きる前も起きてしまった後も、児童養護施設の支援をしていくことに変わりはありません。

しかし、一刻も早く被災地の子どもたちが安心して過ごせるよう願っています。

そのためにLIPが何をできるのか、教育PJ一同考えていきたいと思っています。

この記事だけを表示

お知らせ2011年4月5日 23:35

【LIPイベント案内】4/15(金) Chance Maker Night

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆ Living in Peace 教育プロジェクト主催イベント ◆

◇ Chance Maker Night ~震災を経た今、私たちができること~◇

◆ 4/15(金) 19:30~@渋谷 Creator's District 1002◆
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

この度、東日本大震災で被災された皆様に謹んでお見舞い申し上げます。

3月11日の震災から数週間、今の私たちに何ができるのか
Living in Peace一同、必死に考え続けてきました。

その間にも、多くの命が失われるとともに、大勢の人々が厳しい環境下での避難生活を
余儀なくされています。家族や友人を始めとする大切な人たちと共に過ごし、共に語らえる
ことのありがたみを感じずにはいられません。

そんな今だからこそ、LIPにとって非常に大切な存在であるチャンスメーカー、
(LIP寄付プログラム Chance Maker : http://www.living-in-peace.org/donation/ )
およびコミュニティメンバーの皆さまをお呼びして、語らいの場を持つとともに、
支援先の児童養護施設「筑波愛児園」の震災後の状況をご報告させて頂きたいと思います。

お一人でのご参加はもちろん、ご友人をお誘いのうえでのお申し込みも大歓迎です。
皆様のご参加をお待ちしております。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

【開催概要】

◆ 日時 : 2011年4月15日(金) 19:30~ (受付19:00~)

◆ 会場 : 糀屋箱機構 Creator's District 1002号室
東京都渋谷区渋谷1-17-1 TOC第2ビル (渋谷駅より徒歩7分)

◆ 定員 : 約30名

◆ 参加料 : 4,000円 (お食事と飲み物を用意させて頂きます)
※領収書がご入用の方は、受付にて係の者にお申し付けください。

◆ 参加お申込フォームはこちら → http://goo.gl/2xNZw
お名前(ふりがな)、所属、連絡先メールアドレス、本イベントを知ったきっかけを明記下さい。

※定員に達した場合はお断りさせて頂く場合がございます。予めご了承ください。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
◆ 主催 : 特定非営利活動法人 Living in Peace
貧困削減を目的として設立された特定非営利活動法人。海外ではマイクロファイナンス、
日本国内では教育というそれぞれの手段を用いたプロジェクト下でその達成を目指している。
マイクロファイナンスプロジェクトでは、2009年に日本で初となったマイクロファイナンス
ファンドの企画に参画。セミナーやフォーラムを通しての普及活動、ローコストのマイクロ
ファイナンス機関調査システムの開発を通じて、少額の金融サービスを貧困層に提供し、
自立する機会を提供する支援を行っている。教育プロジェクトでは、「子どもたちが等しく
自分の存在意義を感じ、夢を与えてくれる大人に出会う場の提供」を目標に、主に児童養護
施設の子どもたち向けの活動を展開している。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

この記事だけを表示

勉強会・セミナー2011年4月4日 23:54

1/23(日)「社会を変える新しい経済学:マーケットデザインの進展と学校選択制への応用」 報告

みなさま、こんにちは。

LIP教育PJの肥田です。


大変遅くなりましたが、1月23日(日)に開催した教育セミナーの模様をお伝えします。

ゲストには、「社会を変える新しい経済学:マーケットデザインの進展と学校選択制への応用」と題して安田洋祐先生をお迎えしました。


安田洋祐氏


【参考リンク】学校選択制と制度設計の視点 - 安田洋祐 : アゴラ :http://goo.gl/AUSd



教育PJとしては、年明け第1回目の開催でしたが、総勢31名の方にご参加頂きました。アットホームな空間での少人数制のセミナーでしたが、「規模がちょうどよかった」と満足の声を頂き、嬉しく思います。

ご来場頂いたみなさま、ありがとうございました。


先生との距離も近く、質疑応答の時間も代表慎を含め白熱したものだったと思います。

ゲーム理論を用いた学校選択制の取り組みは、ボストンを始め、近年日本の都市部でも導入されつつあるようです。

正しいマッチングが進めば、学校教育がよりよいものになるかもしれませんね。

また、学校選択制のみならず、マーケットデザインや恋愛など、様々なマッチングにも応用することができるそうです。ゲーム理論の可能性を大いに感じることができました。

安田先生セミナー安田先生セミナー


安田先生には、難しいお話をわかりやすくおもしろくお話して頂き、「大変わかりやすかった」との声を多数頂きました。この場を借りて御礼申し上げます。


ご来場頂いた方の中には、「本業に生かしたい」という意見も多く、意識の高い方が多く印象的でした。

今回の教育セミナーが、皆様にとって実り多いものであれば幸いです。


同イベントの詳しい内容につきましては、以下の講演資料と、twitterでの実況中継とUstreamでの動画をご参照ください。


講演資料

「学者が斬る 学校選択制を経済学で考える」

「マッチング・マーケットデザイン」

「マーケットデザインが経済を変える」

LIPセミナー資料1:Recent Developments in Market Design and its Applications to School Choice

LIPセミナー資料2:日本の学校選択制度分析」


twitter実況中継(ハッシュタグ)

#lip110123


Ustream 

LIPセミナー「社会を変える新しい経済学:マーケットデザインの進展と学校選択制への応用」


また、今回セミナーの会場をご提供くださった糀屋箱機構さんにも合わせて御礼申し上げます。


LIPは今後も多彩なゲストをお招きして刺激的なセミナーを開催していきたいと思います。

今後ともどうぞ宜しくお願いします。



文責:肥田

この記事だけを表示

お知らせ2011年3月2日 11:09

2010 教育フォーラム

みなさま、こんにちは。
LIP教育PJの松下です。
少し前のことではありますが、昨年11月14日に開催した教育プロジェクト初のフォーラムについてお伝えします。


少しでも多くのみなさまと一緒に日本の子どもを取り巻く課題を共有したいという思いから、副題に「スーツを着ながら子どもたちにできること」と掲げました。教育プロジェクトとして初のフォーラムにも関わらず、70名以上の方にご参加いただきました。ご来場いただいたみなさまありがとうございました。


第一部では、同志社大学経済学部教授の橘木俊詔氏から、日本の貧困の現状についてお話いただきました。日本でも格差社会が意識されるようになった流れ、結果の平等と機会の平等の違い、貧困と教育の関連性について、具体例を交えながら分かり易くお話いただきました。中でも、「子どもの教育の機会が不平等でいいのか?」という橘木氏の質問が印象的でした。


  


第二部では、LIPを代表して慎と教育プロジェクトリーダーの松田が話をしました。なぜ国内の貧困を解決するために、子どもを対象とするのか。どうして児童養護施設に焦点をあてるのか。また、児童養護施設での学び三つと、これからやること二つをお話しました。


休憩を挟んだ第三部では、LIPが現在活動している児童養護施設、筑波愛児園の小林弘典氏からお話を頂きました。児童養護施設とは何か、施設の制度や職員不足などの課題、子どもたちの日常といった現場からの視点で語っていただきました。


第四部では、同じく筑波愛児園で活動するUBS証券会社でコミュニティーアフェアーズ&ダイバーシティ マネージャーの堀久美子氏にお話いただきました。企業としてのUBS証券の取組みをご紹介いただきました。様々な状況下の子どもたちを集めて行ったリーダーシッププログラムにおいては、子どもたちの表情がみるみるうちに変わっていく様子がみられ、活動の意義の大きさを感じました。


   


その後、これまでの登壇者の皆さまでパネルディスカッションを行い、会場の参加者の方々の質問を頂きました。子どもたちが今後可能性を広げていくためには何が必要か、それぞれの立場で思うことを熱く議論していただきました。十分な時間を確保できず、申し訳ありませんでした。


最後に、児童養護施設を応援する寄付プログラム、Chance Maker の紹介を慎が行い閉会となりました。


アンケートでは、これをきっかけに児童養護施設のことを知ることができた、自分の職場でも何かできないか考えたいなど、前向きな声が多数寄せられました。また、今回のフォーラムで児童養護施設の実態を初めて知り、知らなければ問題として考える機会もなかったという意見には、私たちもハッとさせられました。


LIP教育プロジェクトでは、これからもみなさまと一緒に児童養護施設の課題を解決することを目指し、一人でも多くの子どもの笑顔が見られるように活動を続けていきたいと思います。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。


同イベントの詳細な内容につきましては、twitterでの実況中継とUstreamの動画をご参照ください(なおUstreamに関しては、個人情報保護のために音声のみでお伝えしている部分があります。ご了承ください)。


twitter実況中継(ハッシュタグ)
#lip20101114

Togetter
http://togetter.com/li/69336

Ustream
http://www.ustream.tv/user/lipjapan/shows?page=2


文責:松下茉莉子

この記事だけを表示

2011年2月5日 20:05

ベトナム現地レポート No.1

皆様、こんにちは。
Living in Peace(以下、LIP) マイクロファイナンスPJの津崎祥子です。
今回は秋に行って来たベトナム訪問のご報告です。

2010年10月某日

ちょっと遅めの夏休みを利用して、杉山章子と女ふたり、成田から深夜着のフライトでハノイに到着して翌日は日曜日。街はハノイ遷都1,000年を祝う行事でどこへ行っても人・人・人の洪水。今日はマイクロファイナンス機関(以下、MFI)とのアポがないので、ベトナムの人々の生活や雰囲気をつかもうということで街に繰り出すことにしました。 
vietnum1 
街の交通手段はバイクがほとんど。

「信号はどうせ信号として機能していないに違いない」という私たちの先入観から、まずはバイクのあふれる大通りの真ん中を横断することに挑戦。この「信号が無い、交通量の多い道路を横断」できるか否かは途上国ライフをサバイブ出来るか否かの試金石だよね」(by杉山さん)。とりあえずバイクの人たちとアイコンタクトをとると難なく横断できる。ハノイの人はおっとりした性格のようで、意外と譲り合いの精神があるらしいようだった。これ、中国とかだったら「入れるもんか」とばかりに車がスピード上げて突っ込んで来るんだよね。。。(この後、数日たって「実は信号が機能していて、赤信号になるとみんな止まるから横断歩道を使えば良い」ということに二人とも気が付くのだった。信号無視で無秩序だったのは私たちのほうだった。ゴメン。) 
vietnum2 

さて月曜日。日本からアポをとっていたMFIのひとつM7を訪問。ここはカンボジアのMFI調査の頃からLIPがお世話になっているフィリピンのMFIDr. Aripからのご紹介で、彼と旧知の仲であるマダムLanが代表しているMFIです。彼のご紹介だからなのか、外国から視察が来ると必ずそうしているのかは分かりませんが、1泊2日の視察スケジュールを組んでくれたところに熱意を感じました。 
vietnum3 
写真:住宅街の中にたたずむMFIの事務所(2階部分がオフィス)

彼女たちの作ってくれたスケジュールでは、初日は事務所でのディスカッション、夜に遠方の村に移動、2日目に支店訪問と職員との懇親、ボロワー訪問が予定されていました。 今日訪ねたMFIM7という名前で、マイクロクレジットや預金の仕組みを商業銀行ではなく国内外からの支援金でまかなってきていた7つのソーシャルファンドが集まり、マイクロファイナンス機関として政府に登録申請中の組織です。

活動拠点はハノイより北部で、山岳地帯や少数民族に顧客をかかえています。「山岳地帯」という言葉に興味が涌いて、「山岳地帯の場合、私が行きたいとしたらどれくらい日数が必要ですか?」と聞いてみたら、「雨や濃霧があるから何日かかるかは分からない。車では行けない場所を20kmほど歩くことになる。」とのこと。当然、そんな奥地にはATMなどありません。そのようなエリアに住む顧客に、審査や返済で会いに行く支店の担当者の手間を思うと世間で批判される「マイクロファイナンスの金利の高さ」もあながち高いとは言えない、という話が納得できました。いつか視察に行ってみたいなと思ったけれど、彼女たちの仕事の負担になるに違いないですね。遠慮しておきましょう。 

ベトナムでは2008年からマイクロファイナンス機関設立の公的申請が始まったようですが、彼女たちはその時に申請してまだ結果が出ていないとのこと。2010年秋現在のところ、私たちが今回の最終日に訪れるMFIであるTYMだけがその申請プロセスが終わり、ベトナムで認可された唯一の機関であるとのことでした。M7のマダムLanも、「いつになるのか、どうなるのかは政府のやることだから分からない」と苦笑まじり。「でも近いうちに認可されると思う。」とのことでした。登録にあたってはUSD300,000の資本金がなくてはならなかったり(M7の場合はこのために複数組織が合併したそう)、資金調達資源や人的資源の不足が彼女たちにとっては障害になっているようでした。
vietnum14 

本部オフィスで話し込んでいるうちに夜になり、みんなでワゴンに乗り込みました。今夜は中国に近いエリアまで行くそうです。ハノイを離れてそんな遠くまで行けるのはワクワクします。行く先について説明を聞いていると、会話に「ディエンビエンフー」という地名がよく登場する。おお、むかし世界史で習ったよ。懐かしいなぁ。 車で移動すること4時間、Uong Biという地区に到着。彼女たちの支店の建物の低層階がホテルになっていて、その下にあるレストランでいつも食事をするそう。ホテルに荷物を置いて、支店の方も加わって夕飯をご一緒することに。
vietnum4 
ベトナム料理はパクチーをふんだんに使うことで有名ですが、パクチーの他にも多くの薬草や植物をちぎったものを麺や鍋にまぜこみます。毎日、草っぽいものをふんだんに食べたため私も杉山さんもお肌がツルツルに。鶏肉の鍋を囲みながら、マイクロファイナンス業界で約30年もの経験があるマダムLanと、情熱あふれる若い女性Haさんとの会話がはずみます。マダムは英語がお得意ではないので複雑なトピックはHaさんが訳してくれています。それにしても一日、普段は通訳の仕事をしているわけでもないのに疲れも見せず自分の話も混ぜつつ英語でよどみなく説明してくれる彼女。いつか彼女のような人を日本でやるフォーラムにも呼べたらいいなぁ。末永くM7で活躍していってほしいです。


翌朝は5時半からM7の新人と合流して、懇親がてら世界自然遺産のハロン湾へ。大小2,000もの島が狭いエリアに点在している湾。昔、中国がベトナムに侵攻してきたときに龍が敵を破り、口から吐いた宝石がこの島々になったという伝説が語り継がれているそうです。確かに珍しい地形。

vietnum5 


船の中では、今年大学を卒業してMFIで働き始めたばかりの女の子たちとおしゃべりのひと時。数ヶ月の研修を終えて、このハロン湾の観光はご褒美旅行なのだそうです。これが終わると翌日にはそれぞれ各地の支店などで働くみたい。ベトナムの学生生活、何を専攻してきてどう活かしていきたいのか、はたまた流行の髪型やファッションのこと、日本に関する質問、色々と会話は盛り上がる。私が日本から持って行った東京の桜の景色のポストカードがここで大人気に。こんなに喜んでくれるんだったら、もっとたくさん持って来ればよかったなぁ。

vietnum6 vietnum13 


さて、支店に戻ってきて午後はボロワーさんを訪問です。支店は、地域の公民館のような建物に間借りしている所が多いようです。壁には「ボロワーの心構え」が掲げられていました。マイクロファイナンスを借りる時にボロワーが暗唱しなくてはならない、「預金をします」「子どもを学校に通わせます」といった文言の数々。これはボロワーたちが村ごとに集まって返済をする際の集会などでも全員で合唱しているそうです。

vietnum8 vietnum12 

写真:ボロワー心構え支店の方とのミーティング


少し質疑応答してボロワーさんを訪ねることに。それにしても、本部も支店も、誰に聞いても「貸したいけれど貸せるだけのお金がないのが悩み」とみんな口を揃えたかのように言う。後日、同じことはどこのMFIに行っても言われるのだった。これはベトナムで借り手の裾野が拡大しているからなのか、海外からの資金が呼び込めていないからなのか。とにかく、貸す為のお金が足りない状況なので、返せっこない無理な融資は起きにくそうな印象を得ました。 


そして、今回初めてのボロワー訪問。この村でかなり初期からマイクロファイナンスを利用してビジネスを大きくしてきたという一家のもとへ。借りる前と比べて現在は10倍ほどの収入になったそうです。息子たちは全員が大学へ行き、事業は今では雇用を作り出すようになっており、マイクロファイナンスが生む理想的な成功事例と言えそうなご一家でした。必ずしもこの一家のように大きく収入が増えることは無いかもしれませんが、マイクロファイナンスという仕組みがこうやって多くの人の生活の向上に役立っているのは確かなようです。貧しすぎてお金が借りられなかった自分たちにも資金が提供された。この仕組みに感謝していますという言葉を実際に聞くと、こちらもぜひ日本でこのことを伝えたい、と熱がこもるのでした。

vietnum9 vietnum10

写真:ボロワーさんご夫妻と、一家が営んでいるブロック作りの作業風景


M7のみなさんと記念撮影をして、事務所をあとにしたのでした。 みなさん、また会いに来ますからね!

vietnum11

この記事だけを表示

勉強会・セミナー2011年2月2日 11:10

10/24 LIP主催 ライフネット生命保険 出口社長講演会&トークセッション 報告

皆様、こんにちは。LIP教育PJの飯田です。


大変遅くなりましたが、2010年10月24日に開催しました「LIP主催 ライフネット生命保険株式会社 出口治明社長講演会&トークセッション」についてご報告いたします。同イベントには、68名もの多数の方にご参加いただきました。ご参加いただいた皆様、どうもありがとうございました。       


同講演会では、ライフネット生命保険株式会社の出口治明社長に「日本の課題」についてご講演いただき、その後LIP代表の慎及び参加者の皆様とのオープンディスカッションを行いました。講演、参加者との質疑応答とも熱気とアイデアにあふれ、「日本の課題」の解決に向けて大きな希望を感じることができました。


   出口社長セミナー2  出口社長セミナー1


同イベントの詳細な内容につきましては、以下の講演資料、twitterでの実況中継とUstreamの動画をご参照ください(なおUstreamに関しては、一部音声に乱れがございます。申し訳ございません)。


講演資料
http://goo.gl/IZRN

twitter実況中継のまとめ
http://togetter.com/li/89483

Ustream
http://bit.ly/e22eQ4


LIPでは、今後も多彩なゲストをお招きして刺激的なセミナーを開催してまいりたいと思います。どうぞご期待ください。


(文責)飯田

この記事だけを表示

【ご留意事項】
当社が取り扱うファンドには、所定の取扱手数料(別途金融機関へのお振込手数料が必要となる場合があります。)がかかるほか、出資金の元本が割れる等のリスクがあります。
取扱手数料及びリスクはファンドによって異なりますので、詳細は各ファンドの匿名組合契約説明書をご確認ください。
ミュージックセキュリティーズ株式会社 第二種金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第1791号 加入協会:一般社団法人第二種金融商品取引業協会
Copyright (C) 2024 Music Securities,Inc. All Rights Reserved.