歌津小太郎こぶ巻ファンド ファンドニュース 2015年08月

被災地からのレポート2015年8月19日 09:16

南三陸・歌津の海と地域を研究!

本当に暑い日が続いていますね!  


8月のとある早朝、歌津・中山港から歌津半島を眺める


少し海のほうに目を移すと、、、


太平洋から登る朝日です。この日は雲ひとつない晴天でした。(馬場中山カオル商店HP20150801)


”歌津小太郎 こぶ巻ファンド”の有限会社橋本水産食品の千葉孝浩です。例年ならこの時期は100kmほど離れた仙台・藤崎デパートの直営店と歌津との往復を週に2回ほどこなしまして、お中元商戦やお盆の帰省時のお土産品としての『うんめぇもの需要』に対応しているのですが、この夏は第二工場の建設が佳境ということもありまして、ほとんど歌津を離れることなく過ごしております。


実は我が町、南三陸町・歌津地区は入り組んだ海岸線と、平地が少なくてすぐに高台や森林となるという地形のおかげか、仙台に比べると夏の平均気温は2-3℃低いように思います。35℃を越える瞬間もありますが長時間続くことはなく、夕方には海風が心地よく吹いてきます。そんなわけでこの夏、私自身は夏バテすることもなく、歌津小太郎の仕事と先日ご紹介しました『歌津うんめぇもの研究会』の商品開発といった新しい事業をなんとかこなしております。


さて今回は歌津のうんめぇもの研究の基盤となる『歌津の地域の魅力』をご紹介したいと思います。実はあたりまえに享受していたのであまり自分達では気づいていなかったのですが、震災後に来て頂いたボランティアの皆さんから教えられて改めて私たちの町の魅力に気がつくことが出来ました。そんな気づきをご紹介します。

第一の魅力は何といっても『海』だと思います。夏なので子供たちの海での遊びについてご紹介しましよう。私の年代の小学生時代の夏休みの過ごし方は、午前中は野球、午後は海で泳ぐという毎日でした。自宅のほんの目の前が海ではありましたが馬場中山地区の海岸線は子供目線からいうと大人の漁師の仕事場としての海でして、全て遊泳禁止でしたので、自転車で2kmほどの距離にある長須賀海水浴場で毎日のように遊んでしました。男の子たちは砂浜ではなく防波堤から飛び込みをして度胸試しをする、そんな遊び方をしていました。  








現在の長須賀海水浴場の様子です。海水浴場から防潮堤に変わろうとしています。(2015.8.16撮影)

海で遊ぶうちにおのずと、海の生き物にも詳しくなります。正式な名前は判らなくても、磯の海藻の種類はたいてい判りました。その経験は今も活かされていますね。

子供たちにとっては遊び場の海ですが、大人にとっては、そう、漁師さんにとっては職場そのものです。自宅からすぐ目の前に広がる太平洋が職場。海が荒れればお休み。都会で毎日通勤電車で職場に通うボランティアさんからは、心の底からうらやましいと言って頂きました。


次に、お金の値打はつけられないと思いますが、太平洋から登る『朝日』。四季折々にいろんな表情がありますが、震災後の不自由な避難所生活のときには、毎朝、この朝日に勇気を貰いました。



歌津・中山漁港からの朝日

3番目にあげるとしたら、『地域の伝統・風習』でしょうか。漁師町ならではの習慣が沢山あり、それがボランティアの方には新鮮に映ったようです。伝統の漁法であったり、漁師の中でのルールであったり、初めて見聞きする人には未知の世界が沢山あったようで、いろんな質問を頂きました。「古い慣習は窮屈ではあるかもしれないけど、それを次の時代につなげること。それが他にはない歌津の魅力の一つになるよ!」そんな風に言って貰い、改めて地域の特色の一つなのだと知りました。






アワビの開口時の様子(2015.1.9) 
(※開口とは地元の漁協が漁業権を持っている組合員に漁を許可することを言います)


ついこの前、震災前の歌津、中山漁港の写真が数枚出てきたのでご紹介します。撮影日時は2008年2月1日となっていました。一年で最も寒い時期のはずですが、写真からはのどかで穏やかな港の雰囲気が伝わる画像になっているように感じます。あらためてこんな感じだったかなぁと懐かしく思います。今後も歌津の海や山の写真を掲載させて頂き、より多くの皆さんに歌津を知って頂き、地元の者には気づかない“歌津の魅力再発見”に結びつくように、私たちにとっては何気ない地元の風景・風物の姿を写真でご紹介したいと思います。









<あとがき>
『歌津うんめぇもの研究会』の活動を始めてからうんめぇものを育む我が町の再発見をしたくなりまして、こんな記事にしてみました。皆さんに歌津の魅力が伝われば嬉しいです。
記事担当: 千葉孝浩
写真協力: 千葉小太郎

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被災地からのレポート2015年8月4日 14:58

『歌津うんめぇもの研究会』始動!



”歌津小太郎 こぶ巻ファンド”の有限会社橋本水産食品の千葉孝浩です。今回は、本当は7月上旬にすぐにでもご報告したかった私たちの地域・南三陸町歌津地区の話題を遅ればせながらご報告させて下さい。(ただいまお中元商戦の終盤で、なかなかパソコンに向かう時間が取れず、タイムリーな情報発信が出来ずにおりますことをお許し下さい)


大震災から4年4カ月を経ました7月8日、東日本大震災で被災した宮城県南三陸町の食を売り出す「南三陸ブランド戦略協議会」が発足しました。地元の漁業者や農業者、食品加工業者などが協働で活動を盛り上げまして、海産物のみそ漬けや缶詰などのこれまでになかった新しい加工品の商品開発をするというもの。既存のそれぞれの事業者の販路に加えて、高級志向の強い顧客層をターゲットにするという広がりも狙いまして、秋から県内外で本格的に販売を始める予定でおります。


南三陸町の地域別に歌津、志津川、戸倉の各地区で、1次産業の活性化や6次産業化に取り組む3グループで構成しています。私たち歌津小太郎は『歌津うんめぇもの研究会』というネーミングで漁業者や農業者、加工業者や小売業者の仲間たちとともに活動を行います。そして私、千葉がこの研究会の会長と申しますか世話役となっております。


7月8日の「南三陸ブランド戦略協議会」の発足式では、多くの報道陣や食に関する流通などの関係者、行政の方々にお越しいただき、様々な試作品・コラボ商品の『うんめぇもの』を試食して頂きました。  







例えば、地元産大豆を使ったみそで漬けたホタテやホヤの加工品や、タコのトマト煮の缶詰といった試作品は、南三陸の農業者と漁師と食品加工業者のコラボの典型的なものとしてご紹介。 ワカメの茎の甘煮は、漁師の家庭料理として沢山ある定番メニューの一つとして食されているものですが、そんな普通のうんめぇものを普段は人前でプレゼンすることなどない漁師さん自身から、『甘煮に合うワカメの茎の見分け方』に始まり各家庭の秘伝の味の秘密を紹介させて頂くなど、大いに盛り上がりました。


今後、『歌津うんめぇもの研究会』は秋からの本格的な新商品販売に向けて準備を進めて参ります。地域の取り組みにも歌津小太郎の得意分野であるモノづくり部門で関わりを持ち、生産者と加工業者が一体となって取り組める組織をめざしながら、歌津の地域全体のうんめぇものの新規ブランドを構築していくことを計画しています。


今後、この『歌津うんめぇもの研究会』の活動もこちらで随時、ご報告させて頂きたいと思います。 歌津小太郎も歌津の他の事業者さん仲間たちも、震災からの4年の間に地域を思う気持ちが以前にも増して深くなり団結力も強まりました。


この日を迎えるまでの関係者皆さまのご苦労に報いるためにも「楽しくなければ続かない」の活動理念を合言葉に5年先、10年先も継続する事業となるよう、異業種や世代の垣根を超えて、関わっている一人一人がやりがいを感じながら取り組むそんな『歌んめぇもの研究会』となるよう全力で頑張って参りたいと思います。
これからも引き続き応援を宜しくお願いします。

記事担当: 千葉孝浩  
※今回は、千葉孝浩@歌津小太郎・歌津うんめぇもの研究会会長兼務 として記事を書かせて頂きました。











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