LIVING IN PEACE BLOG メールマガジン

メールマガジン2009年10月13日 08:47

メールマガジン Piece & Peace No.024,025

LIPが発行しているメールマガジンから既に終了したセミナー告知を除いた抜粋版です。


 

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リビング.イン.ピース(LIP)メールマガジン Piece & Peace vol.24 09/09/18号

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こんにちは。

今週のニュースで、九州大(福岡市)とシャープなどが、貧困層へのマイクロクレ
ジット(無担保小口融資)を普及させノーベル平和賞を受賞したグラミン銀行
と提携し、液晶画面付きの携帯端末を開発、「電子通帳」として活用する事業を
始めるというのがありました。
(詳細はこちら:
http://www.47news.jp/CN/200909/CN2009091401000506.html


ニュースはマイクロファイナンス機関の職員が用いる道具に関するものでしたが、
今回はCGAPという団体が発行しているレポート「携帯金融サービスを
利用する貧しい人びと」の概要をご紹介します。

(レポートの原文は下記よりご覧いただけます。
http://www.cgap.org/gm/document-1.9.36723/MPESA_Brief.pdf

今回のレポートは、サファリコム(Safaricom)というケニア最大の携帯電話会社
によって提供されているサービスを調査したものです。

サファリコムがサービスの提供を開始した2007年以来、約700万人近い人たちが
利用するようになっており、一日平均196万円(1回あたりの平均取引金額は
2,000円)がやり取りされています。これまでに、170億円以上が取引された
とのことです。

総額では、これだけの取引がされている携帯金融サービスですが、
利用している人たちは、どのように使いこなしていて、また、利用者の生活には、
どのような影響があるのでしょうか。


レポートから、いくつかのポイントを抜粋します。

1. 都市からお金を送る人(主として夫)と、地方でお金を受け取る人(主として
妻)がいる。

2. 地方の利用者にとって、携帯金融サービスは、他の金融サービスと比べて値段、
アクセス、安全性で優れているので、メリットがあります。ですので、都市の利用者
が地方の利用者を説得しているという構図があります。

3. 上記のような恩恵を受けて、利用者は以前に比べて、少額で頻繁に資金を
移動させるようになったそうです。その結果、最大30%程度の収入アップと
なった家庭もあるそうです。

5. 地方に住む女性の地位向上(empowerment)に貢献している。


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リビング.イン.ピース(LIP)メールマガジン Piece & Peace vol.25 09/09/30号

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こんにちは。

昨日の日本経済新聞によると、大和証券が11月にも貧困層向け無担保小口融資
(マイクロファイナンス)資金を手当てする新型の債券を販売するそうです。

大和証券は、私たちとは異なり債券販売という資金調達手段ですが、
「マイクロファイナンス事業への投資という流れをつくる」という意味では
私たちと同じような理念があるのかもしれません。

私たちは、マイクロファイナンスという手段を通じて、自立を願う人たちに、
機会を提供できるようになること、また、マイクロファイナンスという仕組みを
一人でも多くの日本の方に知っていただき、参加していただくということを目的に
活動しております。

ですので、今回、大和証券がこうした商品を発表したことを喜ばしく思っています。

私たちとしては、借り手の方やマイクロファイナンス機関CHCのスタッフと交流する
スタディツアーの企画や、現地の方の情報をお伝えするニュースレターを
発行させていただくことで、少しでも、投資家である皆様と現地の方との
顔の見える関係を築くお手伝いをさせていただきたいと考えております。


LIP Report 3「最新データからみたマイクロファイナンス」を掲載しました。
最新のデータをもとに、マイクロファイナンス市場の動向を描写しております。
ご関心のある方は、下記をごらんください。

http://www.living-in-peace.org/_common/img/pdf/LIP_Report_No3.pdf


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メールマガジン2009年9月27日 11:51

10/9岩瀬大輔(ライフネット生命保険株式会社)×LIP代表トークセッションのお知らせ

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◆Living in Peace 主催セミナー◆
岩瀬大輔-ライフネット生命保険株式会社代表取締役副社長 ×
慎泰俊-Living in Peace代表 トークセッション
http://www.living-in-peace.org/
◆10/9(金) 19:00~20:30@日本財団ビル(赤坂)◆
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

生命保険業と言う老舗が割拠するフィールドにおいて、創業からわずか1年で
プロが選んだ入りたい保険No.1(死亡保障部門、週刊ダイヤモンド)に選ばれた
ライフネット生命保険株式会社。

今回のLiving in Peace 主催セミナーは、
その代表取締役副社長である岩瀬大輔氏をゲストスピーカーに迎える
トークセッションです!

日本初の民間募集マイクロファイナンスファンドという手段を通じて
貧困削減に取り組む私たちLiving in Peaceと、
生命保険業界に“本当に顧客のためになる生保を!”と、
風穴をあけるべく創業されたライフネット生命保険株式会社。

手段こそは違いますが、共通しているのは
“本当に社会になるための価値を創り出す”という価値観です。

第1部では、その“社会のためになる価値の創造”をテーマに
岩瀬氏とLiving in Peace代表の慎による金融・ファイナンスの観点から見た
トークセッションを行います。

“自分の恋人に、自信を持って薦められる保険を作る”との熱い思いを日々胸に
活躍されている岩瀬氏ですが、投資ファンド運用会社である
リップルウッド・ホールディングス勤務やハーバード・ビジネススクール留学時代に
マイクロファイナンス機関ACCION(アクシオン)でのインターンシップといった
ファイナンスの経験も豊富にお持ちです。

一方、現在米系金融機関に勤めながら、
“サラリーマンだからこそできる社会貢献を!”との思いで
Living in Peaceを立ち上げた慎も文字通り金融マンとしてのキャリアの最中であり、
中学生向けのファイナンスの著書も出しています。

そして第2部では、参加者の皆様も含めたディスカッションを行います。
賛成意見だけでなく、
「岩瀬さんにモノ申す!」
「ファイナンスだけが全ての手段じゃない!」
といった熱い想いをもった参加者の方もお待ちしております。

生活していく上では勿論、
時代に合った新たな価値を提供するためにも必要不可欠なファイナンス。
どうやっておカネを回し、その価値を“持続可能な”ものにして
“本当に世のためになる仕組み”を作るのか。

秋の夜長に、一緒に考えてみませんか?

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【開催概要】
●日時 10/9(金) 19:00-20:30(受付18:30~)
●会場 日本財団ビル-会議室A(赤坂)
アクセス:http://www.nippon-foundation.or.jp/org/profile/address.html
●内容
第1部:岩瀬大輔-ライフネット生命代表取締役副社長 ×
慎泰俊-Living in Peace代表によるトークセッション
第2部:参加者も交えたディスカッション
●定員 100名
●参加料 1,000円
●参加申込方法
氏名(ふりがな)、所属、参加人数、本セミナーを知ったきっかけを
明記の上、以下のメールあて先にてお申込ください。
⇒lip@securite.jp
※定員に達した場合はお断りさせて頂く場合がございます。
  あらかじめご了承ください。

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◆ゲストスピーカー:岩瀬 大輔 氏
1976年埼玉県生まれ。東京大学在学中に司法試験合格。
ボストン・コンサルティング・グループ、リップルウッド・ホールディングスを経て、
ハーバード経営大学院に留学し日本人では4人目となる上位5%の優秀な成績
(べイカー・スカラー)を収め、
卒業後、出口氏(現、ライフネット生命保険代表取締役社長)に出会い、
準備会社の設立に参画。現在ライフネット生命保険代表取締役副社長。
【著書】
『ハーバードMBA留学記 ~資本主義の士官学校にて~』(日経BP社、2007年)
『超凡思考』(幻冬舎、2009年、伊藤 真(共著))
『東大×ハーバードの岩瀬式加速勉強法』(大和書房、2009年)等

◆対談者 兼 ファシリテーター:慎 泰俊(Living in Peace 代表)
1981年東京都生まれ。
朝鮮大学校政治経済学部法律学科卒、早稲田大学修士(ファイナンス)。
現在、米系金融機関にて、財務モデルの作成・分析等に従事。
ジェフリー・サックス著「貧困の終焉」に触発され、
2007年10月28日にLiving in Peaceを設立。
【著書】
『15歳からのファイナンス理論入門』(ダイヤモンド社、2009年)

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●主催:特定非営利活動法人Living in Peace  http://www.living-in-peace.org/ 
貧困削減のための活動を行うために設立された特定非営利活動法人。
メンバーは20-30代の金融機関・コンサルティング会社勤務者が半分以上を占め、
世界の貧困問題に関する勉強会やフォーラムの開催のほか、
少額の金融サービスを貧困層に提供し、自立する機会を提供する
マイクロファイナンスについての支援を行っている。
現在日本初となる途上国のマイクロファイナンス機関を支援するファンドが
ミュージックセキュリティーズ株式会社(第二種金融商品取引業関東財務局長
(金商)第1791号)より売出中。

●注意事項
※第2種金融商品取引業者の登録のないLIPは、
金融商品の勧誘、募集等の行為は一切行っておりません。

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メールマガジン2009年9月17日 10:19

メールマガジン Piece & Peace [号外]

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リビング.イン.ピース(LIP)メールマガジン Piece & Peace[号外]09/09/15号

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今回のメールマガジンは、号外として、Living in Peaceと業務提携をしている
ミュージックセキュリティーズ(MS)からのお知らせをご案内いたします。


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MSより、マイクロファイナンスファンド『カンボジアONE』募集開始のご案内

先週からマイクロファイナンス貧困削減投資ファンド『カンボジアONE』の募集
を開始いたしましたので、ご出資を検討いただければ幸いです。

詳細はこちら:
http://www.securite.jp/microfinance/


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MSより、セキュリテ・セミナー開催のご案内

Living in Peaceを含め、当社を利用してくださっている事業者の皆様による
投資家の方を対象と致しましたセミナーを、9月26日(土)15:00-18:00
(新丸ビル)にて開催いたします。

今回のマイクロファイナンスファンドが出資を行うカンボジアのマイクロ
ファイナンス機関CHCや、借り手の人たちの様子などをご紹介いたします。
説明会だけではなく、懇親会も予定しておりますので、ご都合が宜しければ、
ご参加ください。
心よりお待ちしております。


■概要

ミュージックセキュリティーズ社主催 セキュリテ・セミナー

日時:2009年9月26日(土)15:00-18:00(14:30受付開始)
会場:新丸ビル10階 日本創生ビレッジ 東京21cクラブ
http://www.tokyo21c-club.com/open/info/access.html
プログラム:マイクロファイナンスファンド(NPO法人Living in Peace)
共有の森ファンド(株式会社トビムシ)
ジーンズファンド(Japan Blue Group)
雑穀米おにぎりファンド(mai mai) ほか

*必ずしも、上記順番どおりの発表とはなりませんので、
あらかじめご了承賜りたくお願い申し上げます。

詳細はこちら:
http://www.musicsecurities.com/blog/community_news.php?ba=b10765a30545

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【セミナーについて】
※セミナー中で金融商品の具体的な説明をする場合がございます。
ご説明する金融商品は損失が生じるリスクがございます。
※ご投資にあたっては、当該商品の契約締結前に契約書および契約説明書
 をよくお読み頂き、ご自身でご判断ください。
※ご投資の際には、商品毎に所定の手数料等をご負担いただきます。
 商品ごとに手数料およびリスク等は異なりますので、
 当該商品の契約締結前に契約書および契約説明書をご確認ください。

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メールマガジン2009年8月11日 11:04

メールマガジン Piece & Peace No.020

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リビング.イン.ピース(LIP)メールマガジン Piece & Peace No.020 09/07/31号

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こんにちは。

今朝、慎が無事に帰国いたしました!
現地調査の報告を2回に分けてお届けします!

本日のトピック
・ 慎の第2回現地訪問(前編)

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シェムリアップは、カンボジアの首都プノンペンから車で飛ばして6時間くらいのところにある。
信号はなく、前の車を追い抜くときは一度対向車線に出ないといけないという、
結構リスクの高い6時間の旅。


カンボジア随一の観光資源であるアンコール・ワットがあるシェムリアップでは、
商業やサービス業が盛んで、その都市部に住む人びとは、
観光関連の商売、小売業や、レストラン、モーテル経営、タクシー、建設業、
その他関連業種に勤めている人が多い。これらの人たちは比較的裕福な場合が多い。

だから、シェムリアップ支店で会ってきた顧客の多くは、豊かな人びとだった。
時系列で書いているこの旅行記は、まず、豊かな人々とのインタビューの記録を残している。
しかし、いったん数キロ離れて郊外に出ると、そこには農村地帯があり、
苦しい生活を余儀なくされている人々が多く存在する。

Samicは、多くのMFIがそうであるように、この人びとにも資金を提供する。
もともと貧困削減のためのNGOから始まった遺伝子が、何らかの形で残されているのだろう。
もちろん、このような貧困層向けのローンの金利は、富裕層向けのそれより高く、
そこには厳然とした経済の論理も存在している。



閑話休題。そしてようやくたどり着いたSamicのシェムリアップ支店。


看板は旧称のCHC Limitedのまま。
まだ名称を変えて間もないからだろう。少し経ったら変わっていくのだろうと思う。


今回の現地調査についてきてくれた、マーケティング部門のマネージャーである、
ソンムンさん(愛称、ムンさん、以下そう呼びます)。僕と同い年で、27歳。若い。


カンボジアは、ポルポト政権下の虐殺の影響で、ポルポト政権直後に生まれた
ムンさんら20代後半より上の世代が極端に少ない。

そのため、企業の要職に若い世代がつくことがとても多いことが特徴のひとつだ。


時間も限られているので、さっそく現地調査を開始。

今回の主な目的は、シェムリアップ支店の顧客へのインタビューを通じて、
Samicが本当に返済可能な貸し付けをしているのかどうかを確認することだ。

マイクロファイナンス金融機関(MFI)が返済不可能なほどに資金を貸し付けることは、
借手と貸手双方に深刻な結果をもたらす。

借手の人はより苦しい生活をすることになるし、貸手にとっては不良債権が増加するからだ。
適切な貸し付けは、借手と貸手の双方にとって非常に重要となる。


クルドさんの家では、建設関係の資材の販売や運搬が主な仕事だ。
5,000ドルのローンを、1年満期、金利は月に2%。
借入金の使途は、20,000ドルのトラック購入の一部に充てるほか、残りは資材の調達などに使う。

トラックで荷運びをすることで数10ドルの利益があるため、減価償却や燃料費を差し引いても、
十分に返済は可能な水準。

唯一の心配は、世界経済の落ち込みによるシェムリアップの観光収入の低下だ。
この都市において建設業の収入は観光業のそれと高い相関を持っている。


ただし、シェムリアップという都市は、観光都市としての開発時のマスタープランが十分でなかったため、
下水道やその他インフラなどにおいて未整備のものが非常に多い。

道路についても、表の大通りはきれいに舗装されているが一旦裏道に出ると、
石がむき出しになった道路が多数存在する。

これらを考慮すると、シェムリアップが今後も観光都市として一定の発展を遂げるのなら、
これら建設業の需要は引き続き存在するのだと考えられる。

ちなみに、この家では、ワニを飼っていた。販売用だ。
大きくなったら家の隣の池に移すらしいのだけれど、どうやって運ぶのだろう。



次の顧客は、事故車のリフォームをしているキムさん。


4,000ドルを借入、満期は1年、金利は同様に2%だ。

事故車はだいたい800ドルくらいで購入される。
購入の周期はランダム(カンボジアでは自動車事故が非常に多い)。
その修理代が500ドル程度、修理された車は、1500ドル以上で売れる。
修理1件で1週間かかり、大体400ドルから500ドルの利益がある。
工員の人件費を考慮しても、十分に返済可能なビジネスだ。

MFIからの借入によってビジネスを始めたわけではないが、
MFIは彼の生活に確実に役立っているという。
ただ、他の借手と同様に、金利と元本支払い時には不安がある、という。


次に向かったのは、タイから雑貨品を仕入れカンボジア国内で販売しているベンラフィさん。

第1回の借入は5,000ドルで、現在は2回目として8,000ドルを借り入れている。
満期は20ヶ月で金利は月に2%。

彼女は1か月に3回ほどタイに行き仕入れを行う。
お店は持っているものの、主な顧客は卸売業者。
1度で5,000ドル分の仕入れをして、それがだいたい5,500ドルで売れる。
月に3度行うのなら、移動の費用等を考えても、十分な水準。

しかし、彼女のビジネスの場合、手持ち資金に対し一度の取引の金額が大きいため、リスクは小さくない。
卸業者の支払いが滞ったり、もしくは倒産した場合には、彼女の経営状態は一気に悪化する可能性がある。
今まで10年間この商売を行ってきたので、業者と信頼関係が既に存在しているとはいうものの、リスクは残る。

彼女も、MFIの存在は助かる、と話していた。
このようにある程度のお金を有している人々にとっても、MFIは手軽な資金調達手段として役立っている。

(続く)

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代表の慎の初の著作がダイヤモンド社より本を出版しました。
タイトルは『15歳からのファイナンス理論入門―
桃太郎はなぜ、犬、猿、キジを仲間にしたのか?』
(http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4478008256/)です。
書店で手にとって頂ければと幸いです。

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メールマガジン2009年8月5日 15:16

メールマガジン Piece & Peace No.019

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リビング.イン.ピース(LIP)メールマガジン Piece & Peace No.019 09/07/28号

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こんにちは。

引き続き暑い日々が続いておりますが、皆さまお元気でお過ごしでしょうか?

さて、マイクロファイナンス・プロジェクトの進捗状況ですが、
前回のメルマガで予告した通り、現在慎がカンボジアを訪問し、
マイクロファイナンス機関との最終調整を行っております。

こちらの様子はまた本メールマガジンで報告させて頂きます。

本日のトピック
・「ソシモサロン」(日本財団)に、慎がゲスト出演
・Twitter開設のお知らせ


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「ソシモサロン」(日本財団)に、慎がゲスト出演!

マイクロファイナンス ファンド・プロジェクトに続く、
貧困削減のための第2弾プロジェクトである
教育プロジェクトに関するセミナーのお知らせです。

来る8月8日(土)、日本財団と共同で「ソシモサロン」という
セミナーに慎がゲスト出演致します。
詳細URLはこちら↓
http://npocause.org/2009/07/24/vol4/

本セミナーのワークショップでは、
参加者の方々と教育分野での問題提起や、
教育機会の不平等是正のための企画を、
皆様と一緒に考えていきたいと考えています。

アイディアや実現性の点で優れたものについては、
ぜひプロジェクトとして採用させていただきたいと考えています!

さらには、参加者の方が、このプロジェクト・メンバーの一員となって、
私たちと共に活動していくという道も用意されているという、
“超”参加型ワークショップです。

お申し込みも前述のURLより承っておりますので、是非ご参加ください。


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Twitter開設のお知らせ!
http://twitter.com/lipjapan

エディターの菅原崇です。

Twitterは気軽に情報発信し、ゆるくつながることができるメディアとして
ポテンシャルを秘めていると思います。

貧困削減、NPO法人、社会貢献などどれも馴染みのない言葉ですが、
Twitter経由でLIPのことを身近に感じていただけるよう情報発信していきます。


同じくTwitterを担当している森田です。

皆様にぜひぜひLIPのフォローをしていただき、
一人でも多くの方にLIPの活動を身近に感じていただけたら嬉しいです。
まさに「LIPの今!」をお伝えできるのがTwitterです。
皆様のつぶやきも楽しみにしています!

ぜひフォローしてください!

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タイトルは『15歳からのファイナンス理論入門―
桃太郎はなぜ、犬、猿、キジを仲間にしたのか?』
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メールマガジン2009年7月6日 10:15

メールマガジン Piece & Peace No.015

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リビング.イン.ピース(LIP)メールマガジン Piece & Peace No.015 09/06/26号

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こんにちは。いかがお過ごしでしょうか。

遂に、コミュニティメンバーが300人を突破致しました!
登録してくださった皆様、ありがとうございます!

The Economistによると、国連から、今回の金融危機が、
どのように最も貧しい人たちに
、危害を与えるかに関する初めての推計が発表されたようです。

記事はこちら:
http://www.economist.com/world/international/displaystory.cfm?story_id=13881048
国連の推計はこちら:
http://www.unscn.org/

記事によると、2008年だけで、
飢餓に苦しむ人が約4千万人増えました。。
こうした人たちが直面している危機は、
世界不況と食糧価格の高騰が再び始まったこと
です。
このような危機は、特に女性に大きな負担を背負わせています。
「通常、
女性が拡大している収入から利益を得られるのは最後だが、金融の状況が悪化
しているときには、自らを犠牲に捧げる最初の存在である。」
という言葉がレポートから引用されていました。

マイクロファイナンスで貸出の対象となるのは、
主として女性です。
昨今の金融危機下にあって、
私たちのようなプロジェクトの重要性を改めて痛感します。

さて、今日は、
社会人がメンバーの多数を占めているLIPでは珍しく、学生として、中
核で活躍している岩楯の紹介です。

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Q. どうして、LIPの活動に参加しようと思ったのですか?

A. 昨年のマイクロファイナンス・
フォーラムに参加したのがきっかけです。

もともと開発経済に関心があり、
マイクロファイナンスについても学校で学んでいまし
た。
けれども、授業では「実際の顔」が見えず、
そこがみえる実践的な活動をしたいと考え
ていたところ、フォーラムでLIPと出会いました。
そこで、発表自体も面白かったのですが、
懇親会やその後の勉強会のときなどに、代表
の慎も含めメンバーと話をしたときに、
価値観に共感できたからです。

Q. 具体的に、どのような価値観に共感を覚えましたか?

A. より多くの努力が報われるようになるべき、ということです。
LIPの言葉でいうと機
会の平等にあたります。

Q. プロジェクトが始まってから半年経ちましたが、
どのような感想をもっていますか?

A. まずは、
メンバーを含め関係者の皆さんに感謝したい気持ちでいっぱいです

また、実務(ビジネス)に触れることができたので、
実行委員としての責任感をもてた
ことです。
特にLIPはフラットな組織なので、(年齢的に)
下っ端の自分の意見も聞いてくれたので
、責任感をもつことができました。
それに、マイクロファイナンス研修や訪問を通じて、
マイクロファイナンス機関で働く
ひとたちや借り手の人たちと実際にあい、
視点や思いを理解できたことで、
日に日に今回のプロジェクト成功にむけて気が引き締
まっていきました。

Q. 大変だったことなどはありませんか?

A. 重要な情報の共有などは、
実行委員が責任をもって行っていないと危険だなと感じる
ことがありました。

学生である自分とは違って、
自分以外のメンバーは仕事をもっていて、限られた時間で
のやり取りしかできず、しかもオンラインが中心であることです。
メンバーが危険さを認識していて、
何とか半年間はうまくやってきたように思います。

逆に、
社会人の方がここまで走ってきて形にできたこと自体非常に意味があると思って
います。

Q. マイクロファイナンス機関に関する情報収集では、
一番年下にもかかわらず、リー
ダーとして活動しましたが、どうでしたか?

A. 社会人と比べて専門性がないことは分かっていたので、
メンバー間の媒介をしなけれ
ばいけないと考えていました。
また、必要な情報の管理などを行っていました。

メンバーそれぞれに性格や考え方が違い、「行動原理」
のようなものを把握することを
心がけました。
先ほども言ったように活動のほとんどがオンラインだったので、「
飲みニュケーション
」を大切にしました。
短いけれども共有した時間、一緒に過ごした時間というのは、
とても大切だと思いました。

Q. 最後に、今年の夏からカリフォルニアへ留学に行くわけですが、
向こうではどのよう
なことを学びたいと考えていますか?

A. 大学での勉強が第一ですが、
私のくらすことになるサンフランシスコ・ベイエリアで
さかんな、NPO活動に注目しています。

そこのみで、日本の総数に匹敵する、30,
000以上のNPOが存在します。
もちろん、政府や財団のバックアップやお金の流れ方など、
構造的な理由があると思い
ますが、一方で数字や文字情報にならない、
人の気質のようなものを学んできたい、と
思います。例えば、
KivaなどNPOやBridgespanなどNPOコンサルを覗いてきたいです。

ありがとうございました。

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6月14日の東京新聞で私たちの活動が紹介されてから、
メンバー数が急激に伸びた印象を
もっています。
当たり前のことかもしれませんが、
メディアの力というのは凄いですね。
(紙面には「6月下旬から募集開始」とありましたが、
現在、7月中旬をメドにしておりますので、
ご理解頂けますようお願い申し上げます。)

今回の東京新聞への出田さんによる記事掲載を、
私は本当に嬉しく思っています。

個人的なことで恐縮ですが、
私の実家は東京新聞を購読しています。
東京新聞はほどよい厚さ(ページ数)であることと、「特報面」
が好きでした。
というのも、
その頃は難民支援協会という日本に逃れてきている難民を支援する団体で
インターンをしていたのですが、外国人問題など、
なかなか大手新聞社では扱わない社
会的問題を積極的に取り上げていた印象をもっていたからです。

また今回、私たちを取材してくださった出田さんは、
今年の1月から取材をしてくださっ
たのですが、
実行委員会に顔を出されると必ずメンバー一人ひとりに取材をされ
、声を拾っていらっ
しゃいました。
紙面では、
代表の慎とプロジェクトマネージャーの杉山のコメントしか掲載されていま
せんでしたが、
裏側では何時間も、
私たちの取材に時間を費やしてくださいました。
そのような出田さんに記事を書いて頂いたことを本当に感謝してい
ます。

最近では、
いくつかのメディアからも取材の申込を頂いております。
こちらにつきましては、報道の日付等が分かりましたら、
皆様にも事前にご連絡をさせ
て頂きたいと考えております。
今後とも、多くの皆様からのご期待に沿えるよう、
自分たちのするべきことをしっかり
とやっていきます。

それでは。

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代表の慎の初の著作がダイヤモンド社より本を出版しました。
タイトルは『15歳から
のファイナンス理論入門―桃太郎はなぜ、犬、猿、
キジを仲間にしたのか?』
http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4478008256/)です。
こちらも宜しければ、
まずは書店で手にとって頂ければと思います。

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発行/編集 :リビング・イン・ピース(LIP)

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メールマガジン2009年6月28日 21:15

7/6勉強会「カンボジアの児童売春問題解決へ向けて~子ども達の未来を守る~」開催のお知らせ

こんにちは。

7/4(土)の勉強会から2日しか間が空かないのですが、7/6(月)の19時からも

LIP主催の勉強会を開催いたします。

 

ゲストスピーカーは、かものはしプロジェクト共同代表の青木健太氏です。

「かものはしプロジェクト」はカンボジアの児童売春問題を解決することを使命とした

NPO法人です。http://www.kamonohashi-project.net/

今ちょうど、本屋さんには共同代表の村田早耶香様の『いくつもの壁にぶつかりながら』

という本が発売中ですので活動内容をご存じの方もいらっしゃるかと思います。

 

私たちも初めて直接お話をお聞きするので非常に興味深いのですが、勉強会を通じて、

参加者の皆さんと一緒にカンボジアにできる支援の形を探っていければと思っています。

 

開催が平日の晩となりますが、ご興味ご関心ある方は是非ご参加下さい!!

 

※以下、勉強会告知文となります。転送歓迎ですので、ご興味ご関心のある方が

周りにいらっしゃいましたら、宜しくお願いします。

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

Living in Peace 主催 勉強会  http://www.living-in-peace.org/

 

かものはしプロジェクト共同代表r 青木健太氏が語る

「カンボジアの児童売春問題解決へ向けて~子ども達の未来を守る~」

 

【7/6(月)19:00~20:30@千代田プラットホームスクエア】

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

「児童買春問題」

あなたはこの言葉を耳にしたことがありますか?

 

「10代の子どもが強制的に売春宿で働かされている」

これはカンボジアやタイなどの国で日常的に見られる光景です。

 

児童買春は、貧困が原因で起こる悲劇です。

中でも、国民の約34%を1日1ドル以下の収入の貧困層が占めるカンボジアでは、

・人身売買のブローカーが、仕事があるように言葉巧みに持ちかけて貧困層の子どもを

売春宿に売りとばす

・日々の暮らしに困った家族が子どもを売る

といったケースが今日も後を絶ちません。

裁判所に訴えても、裁判官が被疑者(ブローカーなど)に買収されているなど、

本来助けてくれるはずのシステムが腐敗しているために真剣に取り扱ってもらえない

という話もよく耳にします。

 

今回の勉強会は、カンボジアにおける児童買春問題の解決に取り組んでいる

かものはしプロジェクトから共同代表である青木健太氏をお招きし、活動内容について

ご紹介していただきます。

また同時に、貧困層を対象に小額の金融サービスを提供し、自立する機会を提供する

マイクロファイナンスについて、カンボジアへ向けた支援に取り組んでいるLiving in Peace

も交えて、カンボジアにおいて今後求められる支援活動についてのディスカッションも行います。

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

■開催概要

 

◆日時:7月6日(月) 19:00~20:30 (受付:18:30~)

 

◆会場:千代田プラットホームスクエア 会議室505・506

http://www.yamori.jp/modules/tinyd2/index.php?id=10

 

◆交通アクセス:

竹橋駅(東西線)3b KKRホテル東京玄関前出口、徒歩2分

神保町駅(三田線、新宿線、半蔵門線)A9出口、徒歩7分

大手町駅(三田線、千代田線、半蔵門線、丸の内線)C2出口、徒歩8分

小川町駅(新宿線、千代田線)B7出口、徒歩8分

JR神田駅西出口、徒歩12分

 

◆内容:

【オープニング】19:00~19:05

Living in Peaceからの挨拶

 

【第一部】19:05~20:00

・かものはしプロジェクトの活動紹介(講師:共同代表r 青木健太氏)

 

【第二部】20:00~20:30

・カンボジアでの支援活動に関するディスカッション

 

【懇親会】20:30~21:00 (場所:同会場)

 

◆参加料:1,000円

 

◆定員:80名

 

◆参加申込方法:

氏名(ふりがな)、所属、参加人数、本セミナーを知ったきっかけを明記の上、

以下のメールあて先にてお申込ください。=> lip@securite.jp

※定員に達した場合はお断りさせて頂く場合がございます。あらかじめご了承ください。

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

◆かものはしプロジェクト概要:

 

「強制的な商業的性的搾取を防止する活動を、持続的かつ発展的に行うことにより、

全ての子どもたちが未来への希望を持って生きられる世界を実現させる」ことを目的として

設立された特定非営利活動法人。

①コミュニティファクトリー事業、②IT事業、③サポーター事業、

の3つを事業内容とし、日本事務所とカンボジア事務所にそれぞれ11名のスタッフ

(2007年7月18日現在)、および1,558名のサポーター(正会員128名、

サポーター会員1,430名(2008年11月30日現在)を有する。

URL: http://www.kamonohashi-project.net/

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

◆主催:特定非営利活動法人Living in Peace

 

貧困削減のための活動を行うために設立された特定非営利活動法人。

メンバーは20~30代の金融機関・コンサルティング会社勤務者が半分以上を占め、

世界の貧困問題に関する勉強会やフォーラムの開催のほか、

少額の金融サービスを貧困層に提供し、自立する機会を提供するマイクロファイナンス

についての支援を行っている。

URL: http://www.living-in-peace.org/

 

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メールマガジン2009年4月25日 17:34

メールマガジン Piece & Peace No.006

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リビング.イン.ピース(
LIPメールマガジン Piece & Peace No.006 09/04/16号

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こんにちは。

暖かい日が続きますね。
桜が綺麗でしたが、
皆様もお花見等には行かれましたでしたしょうか。

さて早速ですが、
第3回の現地視察レポートを代表の慎よりお届けします。今回の内容は
、マイクロファイナンス機関等のご紹介というよりも、
慎自身の考え方となっておりま
す。

下記サイトにて、ファンドの1口あたりの金額につきまして、
アンケート調査を実施し
ております。宜しければ、ぜひ回答にご協力ください!

http://www.smaster.jp/Sheet.aspx?SheetID=14590

******************************
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2009年4月2日(木) 第五日目

午前中は、Ministry of Economy and Financeを訪問。日本でいう財務省か。

出迎えてくれたのは、事務次官のChou Vannakさん。

カンボジアの金融関係の規制について、これまでMinistry of Economy and Financeと
中央銀行での線引きはあまり明確ではなかったものの、
最近においてそれが明確化して
きたとのこと。省庁では全般的な方向性を打ち出し、
具体的な規制は中央銀行がまとめ
て行うということになっているようだ。


午後は、Toul Sleng虐殺博物館へ*1。

ここはもともと学校で、ポルポト率いるクメール・
ルージュが政権を取得したのち、保
安事務所として使われたものだ。

プノンペンにいる人びとの多くは、クメール・
ルージュが政権につく以前の内戦が郊外
で行われていたため、安全を求めて来た人たちだ。クメール・
ルージュは、「カンボジア
を解放させるための闘いから逃げた人びと」を「新市民」と呼び、
粛清の対象と考えた。
首都にいる人びとの多くは郊外に強制移住させられ、
過酷な労働条件のもとで亡くなっ
た。スパイの容疑をかけられた人びとは、
この刑務所に連れてこられた後に、拷問によ
って(おそらくその多くは嘘の)自白をさせられ、
カンボジア国内に数100とあった処
刑場(Killing field)に連れていかれ、殺された。

ポルポト以前のカンボジアの人口は700万人だった。それが、
ポルポト政権が壊滅する
ころには400万人になったとガイドの人は話していた。100~
200万人が殺され、その他の
人々は国外に難民として逃れた。ガイドさんは当時8歳だったが、
プノンペンから南東の
都市に強制移住させられた。移住先に着いた直後に父が殺され、
残された彼女の家族は
ベトナムに亡命したと話していた。


博物館に入って最初の棟には、
部屋ごとに鉄のベッドが一つぽつんと置かれている。
部屋に大きくかけられている写真は、
その鉄のベッドの上で無残に死に絶えた人のもの
だ。これは、
ベトナム軍がプノンペンに侵攻した際に撮った写真なのだという。

次の棟には、亡くなった人の写真と、殺す側にいたクメール・
ルージュの戦闘員たちの
写真が並んでいる。最後の棟には、さらに絵や写真があり、
3階で映画を見ることができ
る。

当時、クメール・ルージュに所属し、
この虐殺に関与した青年の多くは罰を受けていな
い。彼・彼女らの多くは、自らの過去をひた隠しにし、
普通に生活しているのだという。

元・クメール・
ルージュの人びとのインタビューが博物館の一室で展示されていた

多くの人が言うことは「自分だってこんなことはしたくなかった。
だけど、やらなかっ
たら自分が殺されたのだ」というものだ。中には、「自分は、
自分のしたことを一切
やましいとは思っていない」と言う人も。

体制に加担しなければ殺されるという状況の下で、
虐殺に加担する人を、倫理的な観点
から批判することはたやすい。でも、
自分自身が同じ状況に陥ったらどう行動している
のだろうか。はたして、正しいことのために死ねると、100%
の確かさをもって言い切れ
るか。もし、そのときに、自分に愛する家族がいて、
それだけはどうしても守りたいと
考えていたら?

ある問題について考える際に重要なことの一つは、
自分が当事者であればどうするかと
いうことを慮ることにあると思う。
そういった思考の過程を経ないで、わかりやすい正
義を振りかざすことに僕は断固反対する。

より問題にするべきは、
こういう普段は普通の人を殺人マシーンに変えてしまう仕組みに
あり、
どのようにすればこういった仕組みの支配を止めることができるのか、にあると
思う。僕は、ポイントはいくつかあると考える。

・言論の自由を死守すること
人びとの思考を麻痺させるような言論に対して異議申し立てをし続
けること。
歴史を振り返ってみると、
悲劇は言論の自由が守られなかったときに引き起こされること
が多い。

・自分の頭でものを考えることを教える教育
批判精神が養われない教育は、社会を一気に全体主義化しうる。
また、社会における教育
の水準が低いことも、同じ問題を惹起する原因となりうる。

・貧困の撲滅
多くの虐殺を後押しする要因のひとつに、
虐殺者が被虐殺者によって経済的に抑圧され
ていた、ということがある。貧困は直接的に人を殺すのみならず、
憎悪の温床ともなり
うる。改めて、貧困の終焉を目指す僕たちの名前をLiving in Peaceとしたことに間違い
はなかったと思うようになった。

******************************
**************************************************
2009年4月3日(金) 第六日目

カンボジア最後の朝。相変わらず、朝日は暖かく迎えてくれる。

午前中は、カンボジアの中央銀行へ。

重役の方にお会いして、
カンボジアへの投資の規制について質問をする。

カンボジアのマイクロファイナンス周りの規制は、
世界でも有数の優れたものだ。
これには二つの理由がある。

1)
カンボジアの市場システムがポルポト政権下で完全に破壊されたこ

2)
内戦が終わりカンボジア王国として再出発した1993年以降、ドナーからの
アドバイスを忠実に受け入れたこと

カンボジアではマイクロファイナンス金融機関は当局の管理下にあ
り、現在、登録を受け
ている機関数は18。これは他の国と比べれば非常に少なく、
その分規制が十分に行き届い
ていると考えられる。

また、
マイクロファイナンス金融機関への投資において外資規制は一切存在していない。
拍子抜けするくらいだった。原則として、
資金調達を行うマイクロファイナンス金融機関
の同意が得られるのなら、
どんな形態であれ外国からカンボジアへ資金が流入すること
に対する制限はない。もちろん、
マネーロンダリング等は厳しくチェックをしていると
のことだったが。


ミーティングが終了し、最後の自由時間。

昨日の虐殺博物館に続き、
多くの無辜の人々が殺されたKilling
Fieldに行ってきた。
プノンペンから10kmほど離れたところにある。現地特有の交通
手段であるトゥクトゥクに乗って移動。

フィールドの中央には慰霊塔があり、
塔の上にまで死者の骸骨が積み上げられている。
骸骨はガラスケースの中に入っていて外から見ることができるので
、強烈な印象を来訪
者に与える。

塔の前で合掌した後に、実際に虐殺が行われた現場へ。

現場はとてもここで2万人が殺されたとは思われないほど、
平和な空気に満ち溢れている。
しかし、足元には、展示目的からか、
亡くなった人びとの服や白骨が一部そのままに残
されている。いたるところに深さ1mほどの穴があり、
人びとはこの前で殺され、穴に
埋められていったのだという。ガイドさんは、
どうやって人びとが殺されたのか、一つ
一つ話してくれた。ガイドさんの親も殺されたという。


けれど、僕にはどうしても納得できないことがあったので、
説明を終えてくれたガイド
さんに質問をする。

「あなたが教えてくれたように、
まだそこら辺に骨がむき出しになって残ってあります
よね。

もしこの骨があなたの親のものだったらどう思いますか?」

「いや、私の親はここでは殺されていない。」

「いえ、そうじゃないんです。もしもの話で、
もしそこに落ちていた骨が、あなたのお父
さんやお母さんのものだったら、あなたはどう思いますか?
ちゃんと弔ってあげるべきだと思いませんか?私には、
あの骨は単に展示用に利用され
ているだけに感じてしまうんです。」

「申し訳ないと思う。」


確かに、事件の残虐性を人びとにしっかりと伝えるために、
処刑場(Killing Field)の
中にむき出しの骨や脱がされた服を放置するのは有効なことだと思
う。これらは、人びと
の想像を助けてくれるし、想像を通じて得られる対体験は、
過ちを繰り返さないために
有用だからだ。

だけど、そのために死者の骨を放っておくことが許されるのか。
僕は、もしその骨が自分
の親のものだったら、
こんなところに置かずにちゃんと弔ってあげたいと思う。

この問題は、より一般化して考えることができる。

「全体としての目的を遂行するために、
一部の人々に負担をもたらすことは許容される
のか」、という問題だ。

多くの政治家やリアリストは、「許容される」と答えるだろう。

僕はどう答えるだろう。

難しい問題について考えるとき、
僕は自分の尊敬する人々ならどうするかを考える。

僕の尊敬するガンジーは、「断じて許容されない」
と答えると思う。目的のために手段が
正当化されることはあってはならない、
というのが彼の信条だからだ。
ガンジーは、
全体の利益のために少数派が不利益を被ることは決してあってはならない、
と言うはずだ。

人が何らかの不利益を被るのは、
自らを含めた皆が受け入れた法のみによるべきで、それ
以外の場合には許容されるべきではない。
これが永遠平和のためには必要だとエマニュ
エル・カントは考えた。僕も同感だ。個人が、
自分以外の大多数の都合のみによって不利
益を被ることは、あってはならない。

僕が自らの浅薄な知識と経験、
それに一時的に昂ぶっている感情に基づいて話している
だけかもしれない。
また考えを改める日も来るかもしれないけれど、今の自分の考えは記
録しておきたいと思う。


いったんホテルに戻る。

頭痛がするので、また睡眠。

起きたら、もう出発の時間になっていた。

ホテルから車に乗って、プノンペン国際空港へ。

飛行機でベトナムまで移動。今は、
ホーチミン空港内のコーヒーショップでこれを書い
ている。

今日23時35分の飛行機で、日本に戻る予定だ。

今回の旅行全体の感想は、また帰りの飛行機の中で反芻して、
日本で友達と話しながら
まとめていきたいと思う。

*1 虐殺博物館HP(英語):
http://www.killingfieldsmuseum.com/


******************************
**********************************

いかがでしたでしょうか?読者の皆様とは、
慎の考え方と異なっている方もいらっしゃる
思います。もちろん、私たちの団体内でもそうだと思います。
とはいえ、私たち(コミュ
ニティに登録してくださった皆様も含めて)は、
発展途上国の貧困をマイクロファイナ
ンスを通じて解決したいと願い、行動する人たちの集まりです。
こうした巡りあわせに感謝したいような今日この頃です。

それでは。

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代表の慎が今月、ダイヤモンド社より本を出版致します。
タイトルは『15歳からのファ
イナンス理論入門―桃太郎はなぜ、犬、猿、
キジを仲間にしたのか?』です。
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メールマガジン2009年4月17日 08:47

メールマガジン Piece & Peace No.005

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こんにちは。

第2回の現地視察レポートを代表の慎よりお届けします。なお、慎および同行者一名は、
先週末無事に帰国いたしましたので、ご報告申し上げます。近日中に、報告会を行う
予定ですので、その際には、ぜひ皆様のご来場をお待ち申し上げております。
(詳細につきましては、決定次第、改めてご連絡申し上げます。)

****************************************************************

2009年3月31日(火) 第三日目

7時に起床。すがすがしい朝だ。

道がところどころ濡れている。僕が片頭痛になると、ほとんどの場合、雨が降る場合
が降るのだけれど、この片頭痛天気予報はカンボジアでも有効なのかもしれない。

タクシーのドライバーに年を聞かれた。「何歳だと思う?」と、相手に聞き返すと、
相手は、「十代後半くらいだろ?」と答えられた。

うーむ。

でも、つい最近道でばったり会った、高校サッカー部の友達にも若くなったと言われ
ているし、僕は見た目的には若返っているのかもしれない。ブラピ主演の、そういう
映画があったっけ*2。

車に乗って、Pursatを後にする。

2時間と少し車に乗り、プノンペンに戻る。

午後2時ごろから、もう一つのマイクロファイナンス金融機関とミーティング。

Living in PeaceのことやMusic Securitiesとのことについてのプレゼンや、
ターム、スキームについてかなり突っ込んだ話し合いをする。

相手の技術担当者からは、システムについての説明を受ける。ここのシステムも
ソフトウェアはかなりしっかりと作りこまれている。

ただし、データベースを作ったことがある経験からすると、いちばん重要なことは
決してシステムそのものではなく(極論すれば、エクセルとVBA*3だけで十分に
データベースは作れる)、データの正確さがどの程度まで担保されているのかにある。
いつか、スポットチェック*4でよいので契約書とデータベースを突き合わせてみる
必要がありそうだ。

今日のミーティングはこれで終了。

夕方に、市街を散歩する。独立記念塔の近くは広場になっていて、いろんな人が
スポーツをして遊んでいる。

  

羽根のついたスプリングを蹴る遊びに混ぜてもらう。

結構面白い。カンボジアではサッカーとバレーボール、バスケットボールが盛ん
なのだそう。幸いサッカーとバレーはちょっとやったことがあるし、また夕方に
混ぜてもらおう。

********************************************************************************
2009年4月1日(水) 第四日目

今日は朝6時に起床。といっても、カンボジア時間での朝六6なので、日本時間
だと午前8時。普通の時間だ。



カーテンを開けたら、プノンペンの朝日が迎えてくれた。太陽はどこにいっても
暖かい光をくれる。ありがたいことだ。 シャワーを浴びて、食事をして、6時半
に第2回フィールドスタディに出発。

今日向かうのは、プノンペンから南西に150kmくらいのところにあるKampot地方*4。
フランス植民地時代に栄えていた都市らしく、今も道路はその面影を残している。
町全体がとても美しい。



今日はグループで借入をしている人たちに会いに行ってきた。

最初に会ったのは11人のグループ。それぞれが100ドル以下のローンを借りていて、
金利は月率で3.25%だ。借りたお金の主な用途は、家畜の購入だったり、漁業道具
の購入だったり、その他農業の道具の購入だったりする。農業で得られる収入は、
必ずしも毎日というわけではないため、毎月の支払では金利のみが払われ、最後の
満期に元本が返済される返済プランとなっている(ただし、資金に余裕があれば、
借入の半年後から元本を返済してもよいことになっている)。担保は土地や家の
場合が多い。


 


3.25%の金利のうち、0.25%は、Village Bankの担当者の手元に入る。
Village Bankは、村の中にある一種の信用組合のようなもので、その担当者の一人
が、グループの組み合わせを選ぶプロセスを取り仕切り、マイクロファイナンス金
融機関とのやり取りを担当する。



グループの選出方法は投票によっているそうだ。借り入れる人は女性がやはり多い。

満期までにお金を返せない人が来ていた。母が病気になり入院していることや、
お米の売り上げが思った以上に少なかったってことが、手元にお金がない理由だ。



満期をなんとか伸ばすことができないかと彼女は申し出るが、ローンオフィサーは、
「あなたが返せないと他の人が借りられないから、返してほしい」と。結局、彼女
は、なんとか期日中に返済することになり、返し方について相談することになった。

このグループローンでも借り入れの際に担保がとられている。金融機関の人に質問。

「最悪の場合、あなたたちはこの人たちから家を取り上げることもあるのですか?

「あまりそういうことはしないし、話し合っていい方法を見つける努力をしている
けれど、たまにはそういう場合もある。」

アメリカでマイクロファイナンスを行っている栃迫さんが、僕たちに、「マイクロ
ファイナンスのオペレーションは闘いです」と話してくださったのを思い出す。


このマイクロファイナンス金融機関では生命保険を提供している。つい最近も、結
婚の直前に亡くなってしまった人がいて、その人に保険金を支払ったそうだ。

「モラルハザードはありえないのか?」と質問。

「ひとつひとつのケースをしっかりと検分するので、それはない」との答えr。

もうひとつ質問。「天候保険を提供する予定は?農村部の人たちの収入の不確実性
の多くが天候に来ているのだから、よいサービスだと思うのだけれど。」

「規制があり、それは今のところは難しいが、将来的には検討している」とのこと。

もう一つの村を訪ねる。




今度は9人のグループローン。お金の用途は、前の村と同じように家畜購入、漁業
用の道具購入、農地開拓のための費用など。2008年4月に、この村で初めてのマイ
クロファイナンス貸し付けがされた。

今日は満期の返済日だ。それぞれの女性が札束をもって村の会議所に集まってきた。
無事に返済を終えた皆の顔は、心なしか晴れやかだ。


また質問。

Q:最初にマイクロファイナンス金融機関の人が来てプロモーションをしたとき、
怪しい人だと思わなかった?

A:特にそうは思わなかった。この人たちはお金を持ってきてくれたし。

(個人的には驚きの答え。僕ならまず疑いそう。)


Q:マイクロファイナンスの仕組みが村にできて良かったと思う?

A:良かったと思う(全員一致で)


Q:マイクロファイナンスが出来る前と後で比べると、生活水準はどっちの方が
よくなった?

A:今の方が良くなった(これも全員一致)



マイクロファイナンスは万能薬では決してないけれど、ある程度の段階におい
ては、確実に貧困を削減するのを手伝っているということを実感することがで
きた。日々の返済のためのオペレーションは、決して牧歌的なものではなく、
「闘い」と呼ぶにふさわしいものだ。だけど、その「闘い」をいとわない気持
ちこそが、開発において一番大切だと僕は考えるし、Living in Peaceの信ず
ることの一つだ。



最も貧しい人はそもそも借入ができないという問題がある。これについて、
「何か対策を考えているか」という話を聞いてみた。

「ある村のコミュニティに5年以上所属している人であれば、貸し付けを行っ
ている」という答えが返ってきた。これは素晴らしいことだと思う。

だけど、5年間というのは、気の遠くなるような年月に感じられる。その5年間
で死んでしまう人たちがいるのかもしれない。また、コミュニティには、貧し
い人を受け入れる経済的なインセンティヴがあまり高くないと思われるので、
カンボジアのコミュニティの人的連帯の強さにかなり依存するのかもしれない。

もちろん、最貧困層に対してまでマイクロファイナンスが有効だと僕たちは思
っていない。もっとも貧しい人たちに対してまず必要なのは、ドナーと政府に
よる効果的な援助というのが僕たちの信じていることでもある。

*1 『ベンジャミン・バトン』
(公式HP:
http://wwws.warnerbros.co.jp/benjaminbutton/

*2 Visual Basic for Applications(ビジュアルベーシック・フォー・アプリ
ケーションズ、VBA)は、マイクロソフト社製のMicrosoft Officeシリーズに
搭載されているプログラミング言語である。

*3 スポットチェックって何でしょうか???

*4 カンボジアの地図。
http://www.maplandia.com/cambodia/kampot/

****************************************************************

先ほど、HPを確認しましたら、ちょうど100名の方が、リビング・イン・ピー
スのコミュニティ・メンバーに登録してくださったようです!ありがとうご
ざいます。今後とも、少しでも皆様のご関心にお応えできるようなメルマガ
を発信してまいりますので、ご質問等ございましたら、お気軽にご連絡くだ
さい。

それでは。

****************************************************************
代表の慎が今月、ダイヤモンド社より本を出版致します。タイトルは
『15歳から
のファイナンス理論入門―桃太郎はなぜ、犬、猿、キジを仲間にしたのか?』
です。
こちらも宜しければ、まずは書店で手にとって頂ければと思います。
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メールマガジン2009年4月7日 09:25

メールマガジン Piece & Peace No.004

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リビング.イン.ピース(LIP)
メールマガジン Piece & Peace No.004 09/04/03号

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こんにちは。

第1回現地視察に続いて、
第2回の現地視察レポートを代表の慎よりお届けします。

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2009年3月29日(日) 第一日目

ベトナム航空で、カンボジアの首都プノンペン入り。




空港を出ると、南国の暑さが迎えてくれる。日本の真夏くらい。

空港出口には、旅行客を捕まえるタクシーの客引きの人だかり。 「9ドルでホテルに
連れてっていってくれる」という客引きに、「そりゃ高いよ」
と言ったが、ラチがあ
かない。タクシー業者でトラストを組んでいるようなので諦めて、
9ドルでホテルへ。

町は、雑然としつつも活気であふれている。こういう雰囲気、
すごく好き。



タクシーの隣を、家族5人乗りバイクが走り去っていったり。
タクシードライバーはボブディランを流していた。
こんなところでLike a Rolling
Stone*2を聞けるとは思ってなかったのでびっくり。
このCDは、日本人の旅行客がく
れたのだそう。

宿泊先で夕食。ココナッツミルクのたっぷり入ったカレーと、
地ビールであるAngkor
 Beer。とても美味しい。職場の人の忠告を守り、
氷だけは飲まないように注意する。

食後ホテルでボーっとしていてももったいないので、
プノンペン市街に繰り出す。
ここは、数か所以外に信号がなく、道路を渡るのもちょっと大変。路上で寝ている
人も少なくない。一応蚊帳を張ってはあるが、決して快適ではなさそうだ。夜中に
ゴミ処理車が活動していて、
街のいろいろな所に山積しているゴミを片付けていた。



道の片隅でトランプをしている人を隣で見ていたら受け入れてくれ
た。後でこの国
の至る所で感じることになるのだけれど、
カンボジアの人たちは皆とてもフレンド
リーだ。


混じって一緒にトランプをする。6枚のカードが配られ、
3枚と3枚の組み合わせ
でオイチョカブのようなものをするルールのようだけれど、
やっている人たちはほ
とんど英語を使えないので、理解にてこずった。
最初は勝っていたのだけれど、負
けがこんでしまい、終了。その場を後にする。

******************************
**************************************************
2009年3月30日(月) 第二日目

今日は、
プノンペン市内のマイクロファイナンス金融機関を訪ねる。

CEOから直接プレゼンを受け、
それ以外にもファイナンス担当者やITシステム担当
者からも話を聞く。

ITシステムが予想をはるかに超えて、
しっかりと整備されていてビックリした。
現場担当者のインプットの質がしっかりと担保されているのなら、
かなり確実に顧
客の信用情報を管理できていることになる。技術進歩はすごい。
特に、それが多く
の国に直接移植できるという点において。
ここのビジネスパーソンの多くは携帯を
持っているし、無線LANの設備も充実している。

僕の親であれば、
今のカンボジアの状況は戦後間もないころの日本のそれに似てい
ると話すのかもしれない。ただし、唯一違うのは、
いくつかのハイテク機器の存在
だろう。こういった技術の移転可能性があるからこそ、
カンボジアの経済はアメリ
カや日本のそれに近づいていくことができるのだと思う。

マイクロファイナンス金融機関の人たちに、
路上でトランプを一緒にしたことを話
したらビックリされた。ルールについて教えてもらおうとしたが、
その人たちもあ
まり分からないようだ。

その後、このマイクロファイナンス金融機関の支店がある、
Pursat *3まで車で移
動。プノンペンから北西に約170km。
この幹線道路には信号が一つもない。道の
周りは多くが畑で、牛が普通に道を横断している。右側車線で、
前の車を追い越す
ときには反対車線に飛び出してから追い越すことになる。なので、
向かってくる
車と至近距離ですれ違うこともしばしば。
お互い時速100kmくらいで走っている
ので、ぶつかったら大惨事になることは間違いない。
交通事故も少なくないよう
だ。移動中に2件の交通事故を見かけた。比率としては、
かなり高い。
 

Pursatに到着。標識にもほとんど英語を見かけない。
外国人の姿も見られない。
  
さっそく現地でマイクロファイナンス金融機関から借入を行ってい
る人のところ
を訪ねていく。

最初に訪ねたのはMen Pheroさん。6人家族のお母さん。

 

彼女は何回かの融資サイクルを経て、
今は3種類のローンを借りている。一つは豚
の飼育、一つは警官たちをターゲットにしたモーテル、
一つはタクシーのための
車の購入のため。最初は100ドルからの借り入れだったが、
それを着実に返すに
つれ借入額は大きくなり、いま車について借りているローンは2,
000ドル。満期
は2年で、金利は月に2.5%。
これはかなり一般的なレートのようだ。毎月、金利
と元本の支払い額が決まっていて、
彼女はそれを返済しないといけない。このロ
ーンでは土地の権利が担保になっている。また、
彼女は借入の際に、その金額の
3%
をデポジットとしてマイクロファイナンス金融機関に預けないといけない。



グループ貸付・無担保というのが、
マイクロファイナンスのステレオタイプとし
て語られることが多い。
でもカンボジアではどちらかというと個人貸付の方が多
いし、担保がついている場合も少なくない。その意味では、
カンボジアでのマイ
クロファイナンスと、普通の貸し付けを分けることは難しい。
ただし、マイクロ
ファイナンスが登場する前までは、
彼女のような人々は金融サービスに触れる機
会がなかった。今、彼女のビジネスは幸いにもうまく行っていて、
家も大きくな
っているが、金融サービスがなければ、
このような初期資本投資もできなかった
だろう。

彼女に、「最初にお金を借りるときは怖くなかった?」
と聞いてみたると、「確
かに少し怖かった。だけど、
自分が行うビジネスがうまくいくという確信があっ
たから、借入への一歩を踏み出すことができたの」
と彼女は答えた。『ユヌス自
伝』に出てくる、最初に借入を始める人の話を思い出した。

もう一件を訪ねる。

今度の借入人は男性で、Chhoeum Bummarathさん。

 

大理石を削って置き物を作って売るのが彼の仕事だ。
3回目となるローン金額は
1500ドルで、2009年3月30日の今日借りたばかり。
満期は18カ月で、金利は月に
3%。 彼はこのお金で大理石を買う。それは、1kgで1.5ドル。
50kg分の塊を買う
と、だいたい5体の彫刻品を作ることができて、
それは平均すると20ドルで売れ
るのだそうだ。他のより小さいサイズの彫刻品も併せて、
彼の一か月あたりの
売上は305ドルから360ドル。



うん?疑問が2つ。

50kgの大理石は75ドルする。
これに彫刻を施して売ると100ドル。彼の一カ月の
売上が300ドルということは、
彼は月に225ドルを材料費に充てていることになる。


1.じゃあ、
そもそも彼はなんで1500ドルも借りる必要があるのだろう?

「残るお金はモーテル購入に充てるのだ」とのこと。なるほど。

本業で必要な運転資金は常に300ドル弱なので、
このローンの主な使途はモーテ
ル購入ということになる。


2.彫刻稼業のキャッシュフローは回るのか?

彼の彫刻品稼業では、
75ドルの原材料から100ドルの商品が作られる。ただし、
他に器具その他も買わないといけないので、これも考慮すると、
彼の売上に対
する利益率は20%弱になる。ここから月の利子である3%
を返済すると、15%
程度しか残らない。
一カ月の300ドルの売上から手に入る収入は50ドルくらい。

この状態が続くのなら彼のキャッシュフローはちゃんと回るのだけ
れど、こ
の売上はかなり不確実だ。かつ、
彫刻品の購入者の多くは観光客であること
も考えると、今後一気に売り上げが落ち込む可能性がある。

彼に聞いてみた。「本当にこれは返せると思う?」 すると、「このローン期
間に返さないといけないお金は2,000ドル弱だけど、
全部返した後に500ドル
くらいは手元に残る計算でいるよ」という答えが返ってきた。

僕たちが直接会えるということは、
今日会った2人は成功事例なのだろう。

これは日本でも同じだと思うけれど、
お金を稼ぐことは決して簡単じゃない。
でも、失敗を恐れずにビジネスを始めようとする人のために、
マイクロファ
イナンスは力を貸してあげることができるのだと感じた。

でも、この人たちが事業で失敗したら?残念ながら、
まだこの国では、セー
フティネットは十分ではない。

また、マイクロファイナンスでお金を借りると、
その次の月から返済が始ま
るため、
借り手には早期に稼ぎを出せる事業を選択するインセンティヴが生
じる。これが昂じて、
国の産業の在り方が変化する可能性があるのではない
かと、少し不安になった。 カンボジアでは、国民の80%が農業従事者で、
貧困層は農業従事者に集中している。
マイクロファイナンスによって、これ
まで農業に従事していた人たちが、
離農してしまう可能性があるのだ。もち
ろん、
農業ではなくても生産性の高い事業を行えることができれば問題は
いのだが。

一人当たりの貸付金額も決して高くないため、
農業従事者に対してはグルー
プ貸付を提供している場合がほとんどだ。その代り、
今日会ったような個人
事業者は個人で担保をつけて借入をしている場合が多い。


その日は現地のホテルへ。インターネットは一切使えない。


僕たちを案内してくれた人たちと一緒に食事をする。
カンボジアでは、どこ
で食事をしても全部とても美味しい。

その日は片頭痛がやってきた。夕方の8時に就寝して、
11時間寝ることに。
夢の中でも片頭痛から来る熱に浮かされたのだけれど、
夢の中でトライアス
ロンのアイアンマンレースでゴールした直後に、一気に楽になる。

*1 慎は朝鮮籍保有者です。この国籍は、植民地後、
日本に住んでいた朝鮮
半島出身者に便宜的につけられたものです。
韓国籍を取得した人は、国籍
保有者としてみなされますが、慎の家庭ではそうしておらず、
法律上は無
国籍者となります。そのため、パスポートも保有しておりません。

*2 YouTubeでのライブ映像。 
http://www.youtube.com/watch?v=xO0gSJGJ7Fs

*3 カンボジアの地図。
http://www.maplandia.com/cambodia/pursat/


******************************
**********************************

いかがでしたでしょうか?
前回までのマイクロファイナンス機関の説明に
加え、慎や私たちの考え方についても、
少しはお伝えできましたでしょう
か?

それでは。

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代表の慎が今月、ダイヤモンド社より本を出版致します。
タイトルは『15歳からのファイナンス理論入門―桃太郎はなぜ、犬、猿、キジを仲間にしたのか?』
こちらも宜しければ、まずは書店で手にとって頂ければと思います。
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