ゆっくり、いそげ?~セキュリテ自由帳~ 2020年04月
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kage2020年4月28日 14:00
「こく・ぶんじ券」とは?
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どうもこんにちは。
クルミドコーヒー/胡桃堂喫茶店 店主の影山です。
「クルミドコーヒーファンド」や、今回の「みんなで乗り切る新型コロナウイルス対策プロジェクト [クルミドコーヒー券]」では大変お世話になっております。
今回は、国分寺を中心とした地元の仲間たちへの応援を呼びかけさせてください。
国分寺では2012年、有志が集まって地域通貨の取り組みを始め、名前を「ぶんじ」としました。以来、17,000枚の「100ぶんじ」と、1,000枚の「500ぶんじ」を発行してきました。参加店舗は35ほどですが、個人で関わってくださっている方が多いのが一つの特徴で、おそらく400~500人くらいの方の名刺入れやお財布の中に、1枚以上のぶんじが入っているのではないかと思います。
このぶんじは、まちのごみ拾い活動や、農作業のお手伝いなど、まちのため、まちの仲間のために汗をかく(貢献する)ことで手に入れることができます。手に入れたぶんじは、35を越えるまちのお店で「100ぶんじ=100円相当」として使うことができるほか、仲間同士で感謝の気持ちを伝えたいときなどにも使われています。
使うときには1つルールがあり、裏面のふきだしにメッセージを書き込むことになっています。その「メッセージを書く」という行為がきっかけとなって、自分の受け取ったものが単なるモノではなく、誰かの仕事であることを想像できるようになるわけです。そうすると自然に、そのことへの感謝の気持ちも湧いてくるものです。
感謝の気持ちを伝えられた贈り手はうれしくなり、「もっとよろこんでもらおう」と前向きな気持ちで仕事に取り組めるようになります。こうして、地域通貨ぶんじが流通することを通じて、国分寺のまちに、お互いのことを思いやった後味のいい交換が増えていくことになります。
新型コロナウィルスの影響は日本中のあらゆる業種に及んでいます。そして、このセキュリテに限らずさざまなプラットフォームで、寄付や応援が募られています。お一人お一人それぞれが、自分にとって関わりの深い、思い入れのある先に対して気持ちをお寄せになったり、行動されていることと思います。
国分寺のお店も苦しい状況に置かれています。そして、お店をたたむかどうかというような話題が耳に入るようになってきて改めて、まちのお店は、単独のお店としてだけ日々あるわけではないことを感じています。お互いに卸し、仕入れるの関係があったり、お互いがお互いのお客さんだったり。何かあれば悩みを打ち明け合い、助け合ってもきました。生産する人がいれば、消費する人もいて、ときにそれが入れ替わったりもする。そういう実経済的にも精神的にも結びついた「まちの経済」とでもいうような生態系のなかで、個々のお店は存在させてもらっているのだと思います。
今回、この「こく・ぶんじ券」に参加してくださった各店も、自分たちの生き残りのためというより、自分たちも呼びかけに参加することでまちの仲間の力になれたならという思いで、多くが手を挙げてくださいました。まちが死んでしまえば、個々のお店だって生き残れない。ぼくらの経済はそういう成り立ち方をしているんだと実感しています。
この「こく・ぶんじ券」にご支援いただくことは、奇しくもその限界が見えつつあるように思う「不特定多数を対象としたグローバル経済」を補完する存在としての「顔の見える地域の経済」に対して、応援していただくことにもなるのかと思います。
今回のウィルス禍が落ち着きましたら、ぜひ「500ぶんじ」をお持ちになって、国分寺のまちに遊びにいらしてください。そして、お互いがお互いのことを思ってする仕事とはどのようなものなのか、「後味のいい交換」とはどのようなものなのか、ぜひ身体で感じていただけたらなと思います。そして、こうした、人の幸せにつながる新しい経済づくり、よろしければご一緒しませんか?
ここまでご覧いただきましてありがとうございます。
ご支援賜れましたら、こんなに心強いことはありません。
がんばります。
クルミドコーヒー/胡桃堂喫茶店
店主 影山知明
※なお、クルミドコーヒー/胡桃堂喫茶店は今回の呼びかけには中心的に関わっておりますが、ご寄付くださった資金の分配は辞退させていただきます。もう十分に、「クルミドコーヒー券」の方でご支援いただいておりますので。ご支援くださった方々のお名前を見て、涙が出ました。お金だけでない大きな大きなエールをいただいています。本当にありがとうございます。心から感謝申し上げます。
■「みんなで乗り切る新型コロナウイルス対策プロジェクト」の詳細はこちら
■「こく・ぶんじ券」のお申込はこちら
【関連記事】
明日をつくるつながり(フコク生命)
https://fukoku100.jp/anniversary/feature/tomorrow/kokubunji/chiki_tsuka.html
「お金ってなんだろう?」「地域をどうしていきたい?」と問い続ける地域通貨「ぶんじ」がつくる新しい地域(greenz.jp)
https://greenz.jp/2015/08/19/bunji_kageyama/
「お金の使い方」を変える ~地域通貨「ぶんじ」~(イーズ未来共創フォーラム)
https://www.es-inc.jp/insight/2017/ist_id008811.html
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sugi2020年4月28日 09:00
【先払いお食事券を利用する際のお願い】ぜひ現金との併用をお願いします
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※ 内容を一部追記し件名を修正しました。(2020年4月28日)
飲食店への寄付や先払いお食事券の販売を「みんなで乗り切る新型コロナウイルス対策プロジェクト[飲食店編] 」にて、3月19日から4月30日までの予定で受け付けています。
私たちがセキュリテで応援している事業者さんの中には、飲食店を営んでいる方がたくさんいます。
今回のコロナショックで、真っ先に影響を受けた業種の一つです。
不要不急の外出を控える行動が、そのまま飲食店の売上の減少につながります。
新型コロナウイルスの感染が拡大する中で、事業者さんからのSOSも届くようになり、当社として一体何ができるのか。
慣れないリモートワークの日々ですが、チャットツールやウェブ会議等を活用し、社員各々が考え、事業者さんの声や情報収集したことをもとに、検討してまいりました。
アイディアは出てくるものの、無利子の融資や給付金等、政府の中小企業向けの各種の緊急支援策や、民間のクラウドファンディングの取り組みが出てくる中で、必ずしも今このタイミングで当社がやることにあまり意味はないのではないかと思うこともありました。
しかし、飲食店の窮状を聞くにつけ、微力であったとしても、自分たちにできることで少しでも役に立つことならやるべきではないのかとチームがまとまりました。
そこで今回のお食事券のアイディアについて、真っ先に相談したのがミュージックセキュリティーズの経営メンバーの一人で、クルミドコーヒーと胡桃堂喫茶店という2つの飲食店のオーナーでもある影山さんでした。
しかし、
「結局は将来の売上の先食いでしかない」
影山さんからは、ばしっと言われてしまいました。
分かってはいたつもりですが、やっぱりそうですよね…。
先払いお食事券の仕組みでは、結局、将来キャッシュが入らないので、本質的な解決にはならないと。
とはいえ、先立つものは、目の前のお金です。
影山さんから以下のアドバイスを得て、〇(将来の売上の先食いではあるが)10万円単位になれば、今の役に立つ。10万円、20万円は、小さなお店にとっては大きい。
〇 送金タイミングが5月だと、ちょっと遅いと思う。現時点で苦しいところは相当苦しいと思う。
〇 支援先にどのお店かを選べるのも大事だが、応援という意味で、どこのお店かを問わない人はけっこういると思う。
私たちは今回のプロジェクトを「事業者さんファースト」の視点から組み立てました。
<プロジェクトの特徴>〇 迅速に運転資金を提供するため、募集期間は4月末までですが、中間払いを実施し、事業者さんの4月の月末の支払いにも使っていただけるようにしました。4月中旬と5月中旬の2回に分けて振り込む予定です。(4月分は、4月22日に送金完了しています)
〇 お食事券は1000円相当のお食事券を1枚1000円で販売し、おつりのお渡しもできません。(他のクラウドファンディングでは、購入金額に上乗せした金額の飲食ができるちょっとお得なお食事券が多いようです)
〇 法律との兼ね合いもありますが、お食事券の使用期間は6月からの6か月間とし、その間に利用がない場合には、寄付されたものとみなします。
〇 寄付の受付を実施。寄付先を当社にお任せ頂くタイプの寄付の他、個別のお店に寄付をしたい場合は、お食事券を購入する際に、寄付であり使う予定のないことを記載いただけます。
とにかく私たちのプロジェクトでは、どうしたら飲食店の力になるか、ということだけを考えて、プロジェクトの細部を決めていきました。
なので、申し訳ないのですが、お金を出される方に対しては、全くお得感の無い設計になっています。
その上で、本日はさらに皆さんにお願いしたいことがあります。
「このお食事券を使ってお店に行く際は、どうぞキャッシュも同時に使ってください。」
さすがにこれを書くのには、ちょっと気が引けました。
1万円を超える額のお食事券を買ってくださる方も多くいらっしゃるからです。
もちろんたくさんご支援頂くのは大変嬉しく、お食事券として普通にご利用いただけばいいのですが、ただ、この金額が大きくなればなるほど、逆に6月以降、お店の負担になってくるんじゃないかと、心配になってきます。
皆さんは、飲食店の原価率や利益率がどれぐらいか、ご存知でしょうか。
当然、事業形態やメニューによって異なりますが、一般的には、飲食店の収益構造は、原価率(売上に占める食材費等の割合)が30%程度、そこから家賃や人件費等の経費を抜いた営業利益の割合(利益率)は、売上に対して10~15%と言われています。
営業利益=売上高ー売上原価(食材費等)ー経費(賃料・人件費・光熱費など)
今回、皆さんにお支払い頂くお食事券の代金は、4月分と5月分の経費の支払いに充当していただくことを想定しています。
そうなると、皆さんが実際に行く際のお食事の原価については、結局、皆さんが先払いしたお金以外から手当てをする必要があるわけです。
では、お店でどれぐらいのキャッシュを使ったらいいのか。
やはり、原価相当として30%、プラスαで、できれば全体のお会計の半分ぐらいはキャッシュだと、いいのではないでしょうか。
(なお、これは完全に私個人の考えで、決して、各お店の事業者さんが言っているわけではありませんのでご注意ください)
例えば、当日お店で4000円ぐらい使いたいなぁ、と思ったら、今2000円分のお食事券を買って、来店時に現金2000円を足してお支払いする、そんな感じがお勧めです。
我ながら、一方でお食事券を売りながら、かなり厚かましいお願いをしているな、という自覚はあります。
うまく言えないのですが…。
「セキュリテ」は、消費でもなく、寄付でもなく、投資のプラットフォームです。
しかし、投資とは言いながらも、資産運用や資産形成目的の投資とは全く異なります。
ここに集まる方々は、どこに集まる方々とも違っています。
「投資家」というより「出資者」という方がしっくりきます。
そんな皆さんには、この飲食店の苦境に対して、お客様や消費者の目線ではなく、事業を共に進める仲間として「増資の気持ち」で、趣旨にご賛同いただければと思います。
私のこんなお願いすら、セキュリテの会員の皆さんにはご理解いただけると信じてこれを書いています。
本プロジェクトの受付期間も今月4月30日までとなりました。
ぜひ多くの方のご支援を何卒宜しくお願い申し上げます。
■みんなで乗り切る新型コロナウイルス対策プロジェクト[飲食店編]
コロナショックを乗り越えて、美味しいものを食べに行こう!
<支援タイプ一覧>
・飲食店を寄付で応援
・羽田バル券(東京都大田区)
・佳肴 みを木券(東京都中央区)
・OGA BREWING 券(東京都三鷹市)
・クルミドコーヒー券(東京都国分寺市)
・ [寄付で応援] こく・ぶんじ券(東京都国分寺市)
・一本杉 川嶋券(石川県七尾市)
・mai mai 雑穀おにぎり券(東京都千代田区))
・ひょうご五国ワールド 神戸三宮横丁券(兵庫県神戸市)
・ほやおやじのほやゼミ食堂券(宮城県仙台市)
・アンカーコーヒー券(宮城県気仙沼市)
最後まで読んで頂き、有難うございます。
(ミュージックセキュリティーズ・杉山)
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