コメの作り手が蔵元と自家栽培米を醸して造る日本酒プロジェクトニュース

2019年2月6日 00:30

未来酒オリジナル!精米歩合88%と44%、磨きの違いを見える化してみました!

前回は酒米(酒造好適米)と食用米の違いについて触れましたが、今回は重要な醸造工程のひとつ「磨き」についてご説明します。

そもそも磨き具合を示す、精米歩合とは何か。
これは、元の玄米重量に対し精米後の白米の重量の割合を表すもの、と定義されています。

前回のニュースに記載の通り、精米とはお米の外側にある固い部分を磨いて削って、水分吸水率の高い心白部分に迫る工程になります。
つまり、お米の外側の削られる部分にある脂質やタンパク質といった、日本酒の「雑味」となる部分をどれだけ削るかという工程になりますので、
一般的に精米歩合の数値が低いほど(例えば80%より50%の方が)手間やコストが多くかかり、雑味の少ないキレイな日本酒であると言われております。
(その分磨きの工程には高い技術を要します)


では一般的に日本酒の精米歩合はどれくらいのものなのか。
日本酒では、吟醸酒で精米歩合60%以下、大吟醸酒で50%以下と定義されています。

ただし日本酒は嗜好の世界です。精米歩合の数値を低くするほど「=美味しいお酒」ではないのが日本酒の深いところです。

そこで今回の取り組みでは、精米歩合88%と44%という大きく数値の違う2つの磨きで日本酒を製造しております。
同じ蔵元さんの精米歩合の異なる日本酒を飲み比べる、ということは可能かもしれませんが、1枚の圃場で1生産者が管理・生産した酒米で、
1つの酵母により同時に造られた2つの日本酒を飲み比べるという体験は中々出来ないのではと考えています。(微発砲の有無を含めると4種です)

88%の精米歩合で造られた日本酒は、およそ90%程の精米歩合と言われる食用米と非常に数値が近いですので、お米そのものの「個性」が感じられます。
44%の精米歩合で造られた日本酒は、50%以下とされている大吟醸酒の水準からもう1段階磨きがかかっている「キレイ」なひと品となります。
果たしてどんなお酒になるのか今からとても楽しみです。

引続き未来酒完成に向け、イメージが膨らむようなニュースを発信して参りますのでご期待下さい。

上段の写真は蔵元さんから届いた、いままさに製造工程にある酒米の写真です。
これがおよそ2か月後、下段の写真のようになります。



 
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