#9 有機コーヒーはスペシャルティの非常識?

こんばんは。
先日、私は、台湾・台北で2025年11月14日から17日まで開催していた「台湾国際Coffee Show」に行ってきました。
会場は台湾の事業者を中心に、アジアや世界から、コーヒーを愛する人たちの熱気に包まれていました。
今回の訪問では、嬉しい再会がありました。
本ファンドでは扱っていませんが、当社が直輸入しているメキシコのコーヒー『フィンカ・ドン・ラファ』のコーディネーター兼生産者の Teddy Kim さんと、台湾でお会いする機会を持ちました。
今回、改めてTeddyさんに「農薬不使用でコーヒーを育てることの難しさ」について教えていただきました。
Teddy さん曰く、農薬を使わないと、連作によって土の栄養が失われ、どうしても豆が小さくなる。 だからこそ、生産者は 有機肥料を使い、土壌を回復させながら、時間をかけて木を育てる努力 を続けているといいます。
スペシャルティコーヒーの世界で「農薬不使用」が極端に少ないのは、品質と収量、そして自然とのバランスを取る難しさゆえ。
台湾で出会ったコロンビアの生産者さんに、
「有機はやっていないのですか」
と尋ねると、有機なんて論外だと言わんばかりに首を振りました。“有機=品質第一ではない”という考えを持つ、生産者やロースターを散見しますが、果たして本当にそうでしょうか。
私たちの手元にあるコーヒーをぜひ試していただきたい。
この味わいは、ひとえに生産者たちの努力の結晶です。
だからこそ私は、
「有機では品質を担保できない」
という世界の常識を、少しずつでも変えていきたいとも思っているのです。
会場では、こんな会話もありました。
日本から今回のCoffee Showに出展している社長から、こんな質問がhttps://www.chanchao.com.tw/Coffee/en/ありました。
「有機って売れるの? うちも置いてはいるけど、あまり動かないんだよね」
正直に言うと、私は “有機だけ” を扱っているので、 「売れているのか」「売れていないのか」を他店と比較することができません。
でも、私たちのオンラインショップを通じて、有機のコーヒーを選んでくださるお客様が確かにいるからこそ、私は今回のクラウドファンディンに挑戦できているのです。
(もしかしたら)ニッチかもしれませんが、だからこそ、その “選択” に価値があると思います。
「有機だから品質が落ちる」という妥協は、生産者も、販売主である私たちも絶対にしません。
皆さんがオーガニックの豆を選んでくださっていることに、自信を持っていただけるようなコーヒーをご提供したいと思います。