本匿名組合契約の名称 | 地域の自立を目指す 小水力発電ファンド |
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営業者 | 3V小水力発電株式会社 |
出資金募集最大総額(口数) | 30,000,000円 (1,000口) |
出資金募集最低総額 | - |
申込単位(1口あたり) | 32,400円/口 (内訳:出資金30,000円 取扱手数料2,400円) (上限口数:166口) |
会計期間 | 本匿名組合事業が開始した日の翌月1日から7年間 |
決算日 | 第1回 会計期間開始日より1年後 第2回 会計期間開始日より2年後 第3回 会計期間開始日より3年後 第4回 会計期間開始日より4年後 第5回 会計期間開始日より5年後 第6回 会計期間開始日より6年後 第7回 会計期間開始日より7年後 |
報告日 | 決算日から60日以内 |
分配日 | 決算日から90日以内 |
決済方法 | (1)ATM,窓口から指定口座へ振込 (2)ネット決済(以下の銀行に対応) ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() (3)クレジットカード決済(以下のカードに対応) ![]() ![]() ![]() |
今後の事業計画は以下のとおりです。ただし、営業者及び取扱者は、本匿名組合事業の売上金額として、本事業計画の売上金額を保証するものではなく、匿名組合員に対し、分配金額を保証するものでもありません。
(1) 事業計画上売上について匿名組合員への1口あたりの分配金額は、以下の計算式により算定いたします。なお、1口あたりの分配金に円未満の端数が生じた場合は、端数を切り捨てて算定いたします。
・リクープ前:リクープ前売上金額(税抜)×11.3%÷1,000口×1口
・リクープ後:リクープ売上金額(税抜)×11.3%÷1,000口×1口+(リクープ後売上金額(税抜)-リクープ売上金額(税抜))×11.3%÷1,000口×1口
本匿名組合契約における金銭による分配金額のシミュレーションは以下のとおりです。なお、シミュレーションの目的は、本匿名組合事業の売上に応じた分配金額を予想することにあります。したがって、売上を保証するものではなく、匿名組合員に対し、分配金額を保証するものでもありません。
(1口30,000円の出資の場合)
(注1)匿名組合員に対する出資1口あたり分配金額は、上記に記載の算出式に基づいて計算されます。
(注2) 表中の償還率は、次の算出式によって計算される全会計期間に係る1口あたり分配金額の合計額を基にした償還率であって、年率ではありません。1口30,000円の出資金に対し、1口分配金額が30,000円となる時点を償還率100%としています。
匿名組合員に対する出資金1口あたり分配金額/30,000円
(注3) 匿名組合員への損益の分配について、利益が生じた場合は当該利益の額に対して20.42%(復興特別所得税0.42%含む)の源泉税徴収が行われます。なお、将来税率が変更された場合には、変更後の税率により計算が行われます。また、利益とは出資者に対する分配金額が匿名組合出資金額を超過した場合における当該超過額をいいます。したがって、匿名組合員に対する分配が行われても、利益が生じるまでは源泉徴収は行われません。
1. 債務超過のリスク
一般的に債務超過状態の営業者は、次のような不利益を被るリスクがあります。まず、債務超過の営業者は新規の借入ができない可能性があります。また、取引先との取引継続に支障が生じる可能性があります。次に、債務超過は、営業者の破産、民事再生、会社更生又は特別清算等の各手続きの開始原因であり、営業者についてこれらの手続きの申立てがあると、本匿名組合契約は直ちに終了します。さらに、債務超過の場合、営業者の資産に対して債権者による仮差押命令が発令される可能性が高くなります。仮差押命令が発令された場合、取引先との取引に支障が生じたり、金融機関からの借入等に関して、期限の利益が喪失する等により、支払不能となり事業継続に支障をきたす可能性があります。また、仮差押命令が発令されると、本匿名組合契約は直ちに終了します。いずれの場合にも、出資金の全部が返還されないリスクがあります。
2. 営業者の倒産に関するリスク
営業者は募集開始日の直前期における決算書上、債務超過ではありませんが、今後の事業の状況如何によっては、営業者が支払不能に陥り、又は営業者に対して破産、会社更生、民事再生などの各種法的倒産手続きの申立てがなされる可能性等があり、これらに該当することとなった場合には、本匿名組合事業における売上金額により分配金額が発生していたとしても、本匿名組合契約に基づく分配金額の支払い、又は出資金の返還が行われないリスクがあります。匿名組合員が営業者に対して有する支払請求権(出資金返還請求権及び利益分配請求権をいいます。以下同じです。)には、何ら担保が付されていません。また、営業者が破産等の法的倒産手続きに移行した場合には、匿名組合員が営業者に対して有する支払請求権は、他の優先する債権に劣後して取り扱われます。そのため、法的倒産手続きの中で、他の優先する債権については支払いがなされ、回収が図られた場合であっても、匿名組合員が有する支払請求権については一切支払いがなされないリスクもあります。
3. 資金調達のリスク
営業者は本匿名組合事業の必要資金を本匿名組合契約による出資金でまかなう計画です。したがって、本匿名組合契約での資金調達が滞る場合、事業計画通りに本匿名組合事業を開始することができないリスク及び事業計画の売上規模が縮小するリスクがあります。なお、本匿名組合契約での資金調達の状況により、金融機関からの借入やリース契約等で資金調達を行い、本匿名組合事業を開始する可能性があります。
4. 経営陣の不測の事態に係るリスク
本匿名組合事業について、経営陣に不測の事態(病気・事故・犯罪に巻き込まれる等)が生じることにより、本匿名組合事業の運営に重大な影響を及ぼす可能性があります。当該リスクに対しまして、本匿名組合契約では各種保険等によるリスク・ヘッジを行いません。
5. 大地震・大津波等の自然災害のリスク
大きな地震や津波、台風等の自然災害等に起因する要因により、事業の継続に悪影響を及ぼすリスクがあります。
6. 風評被害によるリスク
伝染病、放射能汚染等その他の理由により、風評被害を受けるリスクがあります。
7. 許認可等に関するリスク
本匿名組合事業の実施にあたっては、関連する許認可が必要となる可能性があります。営業者が既に必要な許認可を得ている場合であっても、法令に定める基準に違反した等の理由により、あるいは規制の強化や変更等がなされたことにより、その後かかる許認可が取り消され、事業に重大な支障が生じるリスクがあります。
8. 訴訟等に関するリスク
営業者の事業活動において、製造物責任、環境保全、労務問題、取引先等との見解の相違等により訴訟を提起される、又は訴訟を提起する場合があり、その動向によっては営業者の事業に悪影響を及ぼすリスクがあります。また、訴訟等が行われることにより、営業者の社会的信用等に悪影響を及ぼすリスクがあります。
9. 本匿名組合契約未成立のリスク
取扱者が営業者に対して出資金を送金する前に、本匿名組合契約が終了した場合、長野県茅野市豊平笹原地区に水力発電設備を設置し2022年3月末までにファンド対象事業を開始できなかった場合、八ヶ岳水力第二発電所事業開始に必要な資金を2022年3月末までに金融機関からの融資等により調達できなかった場合、本匿名組合契約は遡って未成立とみなします。この場合、既に支払われた出資金及び取扱手数料は速やかに返還しますが、利益の分配を受けることはできません。その際、当該出資金及び取扱手数料の返還にかかる振込手数料については申込者にご負担いただきます。
10. 事業環境の変化に伴うリスク
本匿名組合の対象となる水力発電事業の事業計画は、固定価格買取制度による買取価格及び買取期間が実行されることを前提としており、将来、買取価格、買取期間に変更が生じた場合、事業の遂行に支障をきたし、これらの事業の継続自体が困難になるリスクがあります。また、事業計画上の流量について、天災等による影響により、想定していた流量が確保できなくなり、事業計画の達成が困難になるリスクがあります。
11. 新規事業に関するリスク
本匿名組合事業には新規事業が含まれており、商品の安定的な確保、販路の獲得や販売体制の整備等の運営体制の構築に予想外のコストや時間を要する可能性があり、その結果、事業計画上の売上金額を達成できなくなるリスクがあります。
12. 兼業に関するリスク
営業者の代表者は3V株式会社の代表取締役として活動に携わっていることから、営業者の代表者が3V株式会社の活動に労力・時間等を割かれる結果、本匿名組合事業の計画遂行に悪影響を及ぼすリスクがあります。
13. 特典の進呈に関するリスク
営業者は匿名組合員に対し、特典の進呈を行うことを予定しておりますが、事情により特典の進呈を行うことができない、又は、変更するリスクがあります。
14. 事実の調査に関するリスク
取扱者が行う事実の調査は、取扱者独自の水準に基づき実施される調査であり、また、入手資料及び営業者への質問の回答について、すべて真実であることを前提としておりますが、事実の調査が誤るリスクがあります。また、取扱者の事実の調査に基づくファンド組成の判断は、匿名組合員への分配金額や出資金の返還を保証するものではなく、営業者の事業計画や、営業者が破産等しないことを保証するものではないことにくれぐれもご留意下さい。
(注1) 特典は、営業者の都合により内容が変更される場合や実施ができなくなる場合もあることをご留意ください。 |
(注2) 特典の詳細につきましては、募集終了以降、別途ご連絡いたします。 |
(注3) 海外への発送はいたしかねますので、あらかじめご了承ください。 |
本ファンドの対象事業は長野県茅野市笹原地区にある農業用水を活用した小水力発電事業です。
本ファンドの対象事業 | 長野県茅野市で行う小水力発電事業 |
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地域への貢献 | 高齢化地域に自信と活力を |
資金使途 | 水力発電所設置にかかる費用 |
事業計画 | 本ファンドの事業計画 |
事業にかける想い | 代表取締役 松本氏のメッセージ |
ファンド出資者募集中の第二発電所に先駆けて建設中の第一発電所で、管理棟の建屋が無事完成しました。
全体図
導水管
全体図(裏側) 足元に約1,000mの導水管が埋まっています。
現在、箱と導水管のみの状態です。
これから発電機や管理盤を設置する工事に移ります。
なお、第二発電所の管理棟は、1階に管理盤、地下に発電機を設置する予定です。
令和2年12月28日から、当ファンドへの出資が、楽天証券経由でも可能になります。
当社の取り組みが、より多くの方に知っていただけることに感謝するとともに、恥ずかしくない結果を出せるよう引き続き頑張ってまいります。
https://www.rakuten-sec.co.jp/web/info/info20201210-01.html
第二発電所に先駆けて建設中の第一発電所で、取水口に取り付けるゴミ除け(除塵装置)の詳細について、業者さんと検討を始めました。
きれいな渓流域のため、ゴミはほとんどないのですが、大雨時に流れてくる可能性がある、大きな石に耐えうるものが必要になります。
出資募集中の第二発電所の参考にもなる大切なものですから、慎重に検討を進めていきます。
また装置が設置されたら、こちらのブログで紹介したいと思います。
ちなみに、本日の寒波で御射鹿池も凍りました。
冬の景色もまた絶景です。
発電所と合わせて是非、ご覧いただきたい景色です。
第二発電所の建設に先駆けて改修している、農業用水路の工事の様子を見てきました。
※なぜ水力発電所を建設するのに、農業用水路を改修しているの?と、疑問に思った方は11月19日の記事をご覧ください。
【第二発電所】なんで農業用水路を改修しているの?(2020年11月19日)
https://www.securite.jp/fund/detail/6429?a=9#notice
凄腕業者さんの工事と好天が続き、計画より早いペースで出来上がっています。
この水路は、現地にある自然石をそのまま使っています。
ですから、景観への影響も小さく済みます。
ところで、業者さんが掘り起こした石を見ると、とても大きい石がゴロゴロしていますね。
しかも、ほとんど同じ色です。
当発電所を建設する八ヶ岳は、かつて富士山より高い山だったという説があります。
しかし、活発な火山活動の結果、山の上部が吹き飛んでいき、今の高さになったそうです。
この大きな石たちは、火山の大噴火の結果、飛んできたものなのでしょう。
自然の力の大きさを実感できます。
この自然の力の恩恵を上手に使って生きていけるといいですね。
今回は、発電所で使用する水の供給源・御射鹿池(みさ(しゃ)かいけ)の紹介です。
御射鹿池は八ヶ岳の標高約1,500mにある農業用池です。
一般的に農業用の池は、貯水を目的としますが、御射鹿池は冷たすぎる水を日光に当てて水温を上げるために作られた池だそうです。
静かな水面に背景の木々が映り込み、大変幻想的な風景を創出します。
また、春夏秋冬、季節によって景色が様変わりますので、何度訪れても楽しむことができます。
地元・笹原地区の方々は、この池から山を通して田畑へ水を引き、農業を営んできました。
八ヶ岳水力第二発電所で使用する水は、この農業用水路からお借りすることになります。
この農業用水路は、江戸時代に人の手で作られたもので、未だにほぼ当時のままの状態です。
(水が無い状態。どこからどこまでが水路なのかわかりませんね)
この状態では、大雨後の清掃など、維持管理に大変な労力が必要になることがわかっていただけるかと思います。
さらに、高齢化が進み、一段と維持管理の負担感が増しており、近代的な構造への改修が、地元の悲願でした。
そこでこの度、八ヶ岳水力第二発電所を建設し、その売電益でこの農業用水路を改修することとしました。
(こんな水路になる予定です)
農家の皆さんの期待を背に、発電所建設に先んじて農業用水路改修工事を進めています。
来年の田植え時期には新しい水路を通った水を使用してもらえる予定です。
皆様には是非、当ファンドに投資していただいて、特典の発電所見学においでいただき、この水を使って育てたお米を是非食べていただきたいと思います。
今回は、水力発電所の命である、水量の調査について書きます。
まず、発電所の設計は、以下の手順で進めます。
①水量を調査
②発電量の決定
③発電所の規模を決定
水量の情報が、すべての元であることがわかると思います。
そこで、水量調査が必要です。
第二発電所は笹原用水という農業用水路を使って発電しますが、その笹原用水は下の写真の「渋川」から水を引いています。
そこで、その渋川に水位計を設置しました。
この水位計が渋川の水量を2年間にわたって自動的にデータ収集してくれています。
この渋川は、大雨が降ると、この水位計が水没するほど増水します。
下の写真では、人が水位計を持っていますが、増水時にはこのレベルまで水位が上昇します。
自然の力は本当にすごいですね。
ここまでの調査の結果、年間を通じて、安定的に発電できる水量があることがわかっています。
水は誰のもの?
小水力発電は水のエネルギーを電気に変える発電方法です。この世に水が無ければ存在しない発電方法です。
今回は水力発電になくてはならない水ってそもそも何だろう?から話を始めます。水という物質ではなく水という存在を中心に少し難しい話もありますがお付き合いください。
雲が湧き、雨が降れば水が溜まります。雪が溶ければ水になります。この水は山の渓谷や川へと流れ池や湖を造り大河となり大海へと注ぎます。大海の水は蒸発し又雨となります。水は尽きることなく循環しますから水力発電は再生可能な発電方法なのです。
我々は普段あまり気にしませんが水は我々にとって常に身近にあり無意識に使っているものでしょう。
では水は誰のものでしょうか?古来水は権力者のものと言われていましたが、やがて皆で平等に使うものとの認識になっていきます。
しかし水の利用を巡っては争い事が絶えなかったのも事実で時には死者が出る騒動も珍しくなく、記録によれば昭和になっても水争いはあったようですが、今では水は公共のものとの認識が定着しています。
また国際的には「水は人権である」と言われています。日本人の多くにとって水は当たり前に手に入るものですし、「水は人権である」などと考えながら水を使っている人はほとんどいないでしょう。
ですが世界の現実はそうではありません。5人に1人は安全な水が飲めず、毎年3~400万人(その半数以上が子ども)が不衛生な水のために命を失っています(WHOの報告による)。
水を人権として位置づけ、しっかりと保障することが重要なのは、こうした現実があるからなのです。
なぜ水は人権なのでしょうか。それはなによりも水が人間の基本的な生活水準を維持するために必要だからです。
基本的な生活水準の維持は、世界人権宣言(第25条)でも謳われています。より拘束力の強い経済的、社会的および文化的権利に関する国際規約でも「自己及びその家族のための相当な食糧、衣類及び住居を含む十分な生活水準についての並びに生活条件の不断の改善についてのすべての者の権利を認める」とはっきり書かれています。
生活水準の維持のためには、水は必要不可欠なのです。このため水も人権の一部となるとの考えからです。
現在の日本において水は水質汚濁防止法や河川法などの法律で守られています。
実はこれらの法令が小水力発電を手がける者にとって少々やっかいなものなのです。
水を使うには水利権(流水占用許可)を取得する必要があります。水がポトリと地表に湧き出た瞬間から水利権が発生すると言われています。
又川は1級、2級、準用、普通河川と区分され、ごく一部の指定外河川を除き行政による管理監督がなされています。
勿論川で子供が遊んだり小魚を追いかけるのは自由ですが、水力発電はもとより、上水道水としての利用や農業用水工業用水など水を事業に用いるときは水利権を得なければならないのです。
先ほど述べたように水は公共のものとの考えがあるからその許可申請には大変な時間と労力を費やします。
又河川や湖沼にはそれを利用する方々がいます。観光や輸送、漁業に従事される方にとっても河川や湖沼は貴重な存在なのです。
法を遵守し、日常的に水資源を利用される地域の方の理解をいただき共存しなければ小水力発電事業を展開するのは難しいのです。
発電事業はインフラ事業ですし、適切な保守を行なえば100年を超える事業となりますので地域の理解は不可欠です。今回の我々の予定地もそうですが全国的に小水力発電の候補地は中山間地が多いのです。
現在の中山間地は過疎化少子高齢化、農林業の衰退等の社会問題が山積しています。そんな地域の貴重な水資源をお借りして行なう発電事業ですから地域への貢献も発電事業者の責務と考えます。
我々も地域が発展し永続することを願い地域との共存を計っていきます。
水が循環し、人類の命を守り生活を豊かにし、自然環境を潤すように、水力発電所を契機に地域の生活も地域の経済も豊かになり持続性のある循環型社会が形作れる様になればと願っています。
鈴木 純一
NPO法人諏訪圏ものづくり推進機構のSEE研究会小水力発電部会所属
現在、3V小水力発電株式会社と茅野市内における小水力発電建設計画に参画
第二発電所に先駆けて建設中の、第一発電所で、取水口がおおむね完成しました。
出資者募集中の第二発電所も似た構造になりますので、参考にご紹介します。
八ヶ岳小水力発電所は、人の気配がない渓流に建設するため、ゴミがほとんどありません。
よって構造は、落葉除け、沈殿槽、導水管とかなりシンプルな構造で事足ります。
また、必要な水量も多くないので、大規模なものは必要ありません。
写真の手前に落葉除け、奥が沈殿槽になります。
ここから水が約1,000mの導水管を下って、発電機を回してくれます。
なお、余剰な水は写真の左側へ流れ、河川に戻ります。
第二発電所の建設に先立って農業用水路の改修を進めています。
今回はなぜ、水力発電所建設なのに、農業用水路を改修するのかについて書きます。
結論から書くと、農業が重要な産業である地元の自立に不可欠だからです。
第二発電所は、長野県茅野市の観光名所にもなっている”御射鹿池”から流れる農業用水路から水をお借りする計画になっています。
写真/御射鹿池
第二発電所を建設する笹原地区は、山の上にある御射鹿池の水を利用して長らく農業を営んできました。
田んぼまでの農業用水路は、記録によると江戸時代に住民の手によってつくられ、ずっと地元の人が管理してきたものだそうです。
池から田んぼまではかなりの標高差と距離があり、水路は急こう配の山中を流れています。
写真/農業用水路(天然の小川にも見えますが、農業用水路です)
農業用水を安定的に得るには、この山中を流れる水路の維持管理が必須です。
今でも、農家総出で草刈りや増水後のゴミの除去等を行っています。
かつて、地元に若い人が多い時代は、なんとかなっていました。
しかし、高齢化が進んでくると、急こう配の山中での作業が大変な負担となり、この維持管理が大きな課題になりました。
維持管理が容易な近代的な構造の水路に改修するためには多額の費用が必要です。
そこで、地域の自立を目指す代表の松本が、発電所を建設し、その収益を水路の改修にあてることを提案しました。
この提案は、地元に受け入れられ、農業用水路を改修してから発電所を建設することになりました。
改修の内容は
・天然石を使用し景観に配慮しつつ、ゴミが詰まりにくい構造にすること
・水路脇に管理道路を整備すること
です。
間違いなく、水路の維持管理の負担が大きく軽減されるでしょう。
地域自立の第一歩です。
なお、改修工事はどんどん進んでいます。
水路は来年の田植え前には完成する予定です。
この水路を通った水で育てたお米を是非、食べていただきたいですね。