戦争や災害、そしてより良い暮らしのための仕事 ― 人は様々な理由で自分の故郷を離れ、移動します。
国際移住機関(国連IOM)は、約170か国で、「人の移動」に関する課題に取り組む国連機関です。故郷を離れ移動する人々(移住者)やそのふるさと、そして移住先のコミュニティを幅広く支援しています。
世界では今、移住者が急増し、2024年時点でその数は3億人を超えました。特に、戦争や気候変動による災害、人身取引など、望まない移動を強いられる人々が増えています。
国連IOM は、人々が故郷を追われることがないように原因に対処し、また移動する場合には、移住者とその故郷、そして移住者を迎えるコミュニティの三者にとって望ましい形の移動を実現することを目指しています。
具体的には、以下のような幅広い取り組みを行っています。
すべての人が安心して暮らせる社会を実現するために、皆様のあたたかいご支援をどうぞよろしくお願いします。
2024年、世界で1億2320万人が、紛争や迫害から逃れるために故郷を離れざるをえませんでした。これは日本の人口とほぼ同じです。
気候変動の影響で、台風や洪水などの災害リスクが高まっています。2050年までに、世界で2億1600万人が、気候変動の影響で避難を迫られる可能性があります。
貧困などに苦しむ女性や子どもなどをだまして連れ去り、売春や犯罪への加担、労働、結婚を強要したり、臓器を摘出したりする人身取引。これは「現代の奴隷制」とも言われ、深刻な課題となっています。被害者は5,000万人にのぼると推計されています。その23%が子どもです。
故郷を離れる人は、感染症や慢性疾患の治療の中断、栄養不良、事故やけがなどのリスクにさらされます。また、人の移動に伴い、国境を越えて感染症が広がらないよう、国際的な対策が必要です。
こうした課題に対し、国連IOMは以下のような活動を行っています。
災害や紛争の際に現地に駆けつけ、緊急人道支援を行います。
人々が故郷を追われる原因となる貧困や気候変動に対処し、望まない移動を防ぎ、故郷で生活できるようにするための基盤づくりをしています。
人身取引の被害者を安全に保護し、シェルターや医療、カウンセリングなどのケアを提供して回復を支援します。母国へ帰り再出発するための法律相談や職業訓練などのサポートも行います。
また、移住労働者の搾取を防ぐため、企業に対し、労働環境等に関するガイドラインや研修などを提供しています。
移動の理由や場所を問わず、移動するすべての人が保健医療サービスを受けられるよう支援しています。
さらに、国外への移動前に健診や治療を提供することで、感染症の拡大を防ぎ、移住者本人と、受入れコミュニティ双方の健康を守ります。
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厳しい避難生活の中、少しでも安心して体を休めることができます
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停電が続く中、あかりが暮らしと安全を支えます
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