ファンド詳細

受付終了 途上国未電化家庭用太陽光システムファンド

途上国の灯油ランプを電気に変えて、夜間も勉強できる環境を提供する

一口金額10,500円 募集総額20,000,000円
事業者名株式会社PEARカーボンオフセット・イニシアティブ 参加人数 583人
地域東京都
海外
分野エネルギー
募集期間2018年1月17日~
2018年12月31日
シリーズ
特典
1口につき、0.5 tCO2(2,000円相当)のカーボンオフセット・サービス
10口以上から口数に応じて、今回開発する家庭用ソーラーシステムをお届けします。


特典の詳細をみる

  • ファンド情報
  • プロジェクト概要
  • ニュース
  • 募集情報
  • リスク
  • 分配シミュレーション
  • 申込方法
  • 仕組み
  • スケジュール
  • 営業者
  • FAQ
本匿名組合契約の名称 途上国未電化家庭用太陽光システムファンド
営業者 株式会社PEAR カーボンオフセット・イニシアティブ
取扱者 ミュージックセキュリティーズ株式会社
(第二種金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第1791号)
出資金募集最大総額(口数) 20,000,000円 (2,000口)
出資金募集最低総額 15,000,000円
申込単位(1口あたり) 10,500円/口 (内訳:出資金10,000円 取扱手数料500円)
(上限口数:100口)
募集受付期間 2018年1月17日〜2018年12月31日

※この期間中であっても、出資金額が出資募集最大総額に達した
 場合は、そのときをもちまして出資の募集を終了します。
会計期間 本匿名組合事業が開始した日の翌月1日から2年間、または、本匿名組合契約の資金にて製造した製品をすべて販売し終わった月の月末のうち早期に到来した日まで
契約期間 本匿名組合契約締結日から会計期間終了日
決算日 会計期間終了日
報告日 決算日から60日以内
分配方法 決算日から90日を超えない日から随時引き出し可能
予想リクープ
累計売上金額(税抜)
20,000,000円
契約方法

匿名組合員になろうとする方は、取扱者のウェブサイトよりお申込みいただき、ウェブサイト上で、営業者と匿名組合契約を締結します。

なお、本契約は、出資者が出資金および取扱手数料の払込をすること及び取扱者が出資者の取引時確認(本人確認)をすることをもってその効力を生じます。
従って、出資金および取扱手数料が払込まれていても取引時確認(本人確認)ができない場合には、申込がキャンセルされたと見なす場合があります。

一度成立した本匿名組合契約については、一定の場合を除き、契約の取消、中途の契約解除ができませんので、十分ご検討の上お申し込みください。

決済方法

ネット決済対応銀行でお申し込みの場合は、各銀行画面に接続し、お振込み先、お振込み金額のご入力の手間なくお申し込み頂けます。
(1)ATM,窓口から当社指定口座へ振込
(2)ネット決済(以下の銀行に対応)
三井住友銀行三菱東京UFJ銀行みずほ銀行
イーバンク銀行ジャパンネット銀行
(3)クレジットカード決済(以下のカードに対応)
ダイナースVISAMASTER

途上国未電化家庭用太陽光システムファンドの締結については、以下のような留意点およびリスクがあります。

1.本匿名組合契約の性格に関する留意点
本匿名組合契約に係るすべての業務は、営業者が自ら行い又は関係機関に委託することになっており、これらにつき匿名組合員が行い、又は指図をすることはできません。本匿名組合事業の状況によっては、事業継続や売上の確保のため、特に、本匿名組合契約はその契約期間が比較的長期間に及ぶため、契約期間中において、営業者の判断の下に価格等の変更等を行う可能性があります。

2. 本匿名組合契約の流動性に関する留意点
契約期間中、本匿名組合契約は解約できません。本匿名組合契約の譲渡は同契約により制限されます。本匿名組合契約を取引する市場及び匿名組合員である立場を取引する市場は現時点では存在しません。

3. 出資金の元本が割れるリスク
本匿名組合契約に基づく利益の分配又は出資金の返還は、専ら営業者の本匿名組合事業による収入をその原資とし、かつ、会計期間中における営業者の売上金額を基に算定される分配金額の支払いのみをもって行われます。したがって、会計期間中の本匿名組合事業における売上によっては利益の分配が行われない可能性があり、また、分配金額の支払いが行われたとしても、全会計期間をとおして匿名組合員に支払われる分配金額の合計額が当初の出資金を下回るリスクがあります。

4. 営業者の信用リスク
営業者は現在、債務超過ではありませんが、今後の事業の状況如何によっては、営業者が支払不能に陥り、又は営業者に対して破産、会社更生、民事再生などの各種法的倒産手続きの申立てがなされる可能性等があり、これらに該当することとなった場合には、本匿名組合事業における売上金額により分配金額が発生していたとしても、本匿名組合契約に基づく分配金額の支払い、又は出資金の返還が行われないリスクがあります。匿名組合員が営業者に対して有する支払請求権(出資金返還請求権及び利益分配請求権をいいます。以下同じです。)には、何ら担保が付されていません。また、営業者が破産等の法的倒産手続きに移行した場合には、匿名組合員が営業者に対して有する支払請求権は、他の優先する債権に劣後して取り扱われます。そのため、法的倒産手続きの中で、他の優先する債権については支払いがなされ、回収が図られた場合であっても、匿名組合員が有する支払請求権については一切支払いがなされないリスクもあります。さらに、リクープが実現できなかった場合において、残存在庫が存在していても、他の債権者への現物弁済その他の理由により現物分配が行われないリスクがあります。

5. 債務超過のリスク
一般的に債務超過状態の営業者は、次のような不利益を被るリスクがあります。まず、債務超過の営業者は新規の借入ができない可能性があります。また、取引先との取引継続に支障が生じる可能性があります。次に、債務超過は、営業者の破産、民事再生、会社更生又は特別清算等の各手続きの開始原因であり、営業者についてこれらの手続きの申立てがあると、本匿名組合契約は直ちに終了します。さらに、債務超過の場合、営業者の資産に対して債権者による仮差押命令が発令される可能性が高くなります。仮差押命令が発令された場合、取引先との取引に支障が生じたり、金融機関からの借入等に関して、期限の利益が喪失する等により、支払不能となり事業継続に支障をきたす可能性があります。また、仮差押命令が発令されると、本匿名組合契約は直ちに終了します。いずれの場合にも、出資金の全部が返還されないリスクがあります。

6. 取扱者の信用リスク
営業者は、本匿名組合契約の管理運営等を取扱者に委託しているため、分配金額の支払い等は、取扱者を経由して行われます。このため、取扱者が破綻した場合、本匿名組合事業に係る分配金額の支払い等が遅滞し、又はその全部若しくは一部が行われないリスクがあります。

7. クレジットカード会社の信用リスク
本匿名組合事業の売上金額の一部は、クレジットカード会社から営業者に支払われます。支払いサイトの関係で売上金額が一定期間、クレジットカード会社に留保され、その間、クレジットカード会社の信用リスクにさらされます。このため、クレジットカード会社が破綻した場合、本匿名組合事業の売上が出ていても、それが営業者、ひいては匿名組合員に支払われないリスクがあります。 

8. 経営陣の不測の事態に係るリスク
本匿名組合事業について、経営陣に不測の事態(病気・事故・犯罪に巻き込まれる等)が生じることにより、本匿名組合事業の運営に重大な影響を及ぼす可能性があります。当該リスクに対しまして、本匿名組合契約では各種保険等によるリスク・ヘッジを行いません。

9. 資金繰りに関するリスク
本匿名組合事業について、事業計画上の売上を著しく下回った場合、予想外のコストが生じた場合、現時点で想定していない事態が生じた場合等には、営業者の資金繰りが悪化し、事業の継続や分配金の支払に重大な支障が生じるリスクがあります。

10. 資金調達のリスク
営業者は本匿名組合事業の必要資金を本匿名組合契約による出資金でまかなう計画です。したがって、本匿名組合契約での資金調達が滞る場合、事業計画通りに本匿名組合事業を開始することができないリスク及び事業計画の売上規模が縮小するリスクがあります。なお、本匿名組合契約での資金調達の状況により、金融機関からの借入やリース契約等で資金調達を行い、本匿名組合事業を開始する可能性があります。

11. 出資金の送金及び使用に関するリスク
成立した本匿名組合契約に係る出資金は、募集期間中であっても、営業者が本匿名組合事業を遂行でき、かつ、本匿名組合事業の遂行のために必要であるという判断を取扱者が下した場合には、営業者の指示により、随時取扱者から営業者へ送金され、資金使途・費用見込みに示す資金使途内容に従い、本匿名組合事業の遂行のため使用されます。したがって、本匿名組合契約が契約期間満了前に終了した場合又は本匿名組合契約が遡って未成立とみなされた場合であっても、既に営業者に送金された出資金がある場合等には、出資金は減額されて返還されるリスクがあります。

12. 事実の調査に関するリスク
取扱者が行う事実の調査は、取扱者独自の水準に基づき実施される調査であり、また、入手資料及び営業者への質問の回答について、すべて真実であることを前提としておりますが、事実の調査が誤るリスクがあります。また、取扱者の事実の調査に基づくファンド組成の判断は、匿名組合員への分配金額や出資金の返還を保証するものではなく、営業者の事業計画や、営業者が破産等しないことを保証するものではないことにくれぐれもご留意下さい。

13. 特典の進呈を行うことのできない、又は、変更するリスク
営業者は匿名組合員に対し、特典の進呈を行うことを予定しておりますが、事情により特典の進呈を行うことができない、又は、変更するリスクがあります。

14. 大地震・大津波等の自然災害のリスク
大きな地震や津波、台風等の自然災害等に起因する要因により、事業の継続に悪影響を及ぼすリスクがあります。

15. 風評被害によるリスク
伝染病、放射能汚染等その他の理由により、風評被害を受けるリスクがあります。

16. 許認可等に関するリスク
本匿名組合事業の実施にあたっては、関連する許認可が必要となる可能性があります。営業者が既に必要な許認可を得ている場合であっても、法令に定める基準に違反した等の理由により、あるいは規制の強化や変更等がなされたことにより、その後かかる許認可が取り消され、事業に重大な支障が生じるリスクがあります。

17. 訴訟等に関するリスク
営業者の事業活動において、製造物責任、環境保全、労務問題、取引先等との見解の相違等により訴訟を提起される、又は訴訟を提起する場合があり、その動向によっては営業者の事業に悪影響を及ぼすリスクがあります。また、訴訟等が行われることにより、営業者の社会的信用等に悪影響を及ぼすリスクがあります。

18. 本匿名組合契約未成立のリスク
取扱者が営業者に対して出資金を送金する前に、本匿名組合契約が終了した場合、募集期間が終了したにもかかわらず、申込者からの出資金額が出資金募集最低総額(15,000,000円)に満たなかった場合、2018年12月末までに新製品の受注を受け、製造開始出来なかった場合、ディストリビューターとの提携及び製造委託契約の締結が出来なかった場合、商品生産前に計画未達(もしくは大幅なマイナス変更)が分かった場合、本匿名組合契約は遡って未成立とみなします。この場合、既に支払われた出資金及び取扱手数料は速やかに返還しますが、利益の分配を受けることはできません。その際、当該出資金及び取扱手数料の返還にかかる振込手数料については申込者にご負担いただきます。また、当該出資金及び取扱手数料に利息は付きません。

19. 生産に関するリスク
本匿名組合事業の商品の生産については、原料の調達状況、設備の稼働状況、不慮の事故、天災その他の不可抗力等により、想定を大幅に下回る可能性があります。この場合、事業計画上の売上金額を達成できなくなるリスクがあります。

20. 販売に関するリスク
本匿名組合事業で販売する商品については、営業者の判断の下で販売されますが、販売時の景気動向、市場の需給状況により予定単価及び予定量を大幅に下回る可能性があります。この場合、事業計画上の売上金額を達成できなくなるリスクがあります。

21. 新商品に関するリスク
本匿名組合事業には新商品の生産及び販売が含まれます。当該新商品については、商品の研究開発スケジュールの進捗状況や研究過程における不慮の事故等により、開発が失敗に終わり、商品化できないリスクがあります。また、新商品の生産及び販売の体制構築、販路の拡大等に予想外のコストや時間を要する可能性があります。これらの結果、事業計画上の売上金額を達成できなくなるリスクがあります。

22. 兼業に関するリスク
営業者の代表者は(有) クライメート・エキスパーツの代表取締役として活動に携わっていることから、営業者の代表者が(有) クライメート・エキスパーツの活動に労力・時間等を割かれる結果、本匿名組合事業の計画遂行に悪影響を及ぼすリスクがあります。

事業計画

今後の事業計画は以下のとおりです。ただし、営業者は、本匿名組合事業の売上金額として、本事業計画の売上金額を保証するものではなく、匿名組合員に対し、分配金額を保証するものでもありません。

(1) 事業計画上売上について
事業計画上の累計売上金額(税抜)、本匿名組合契約における累計リクープ売上金額(税抜)は下記のとおりです。
/data/fund/4137/売上明細.jpg


(2)事業計画上の実現施策(運営の方針)について
営業者は設立11年目の会社です。創業以来に主に後発途上国での調査や、当該国に進出を検討している企業への調査・事業化支援といった開発コンサルティング事業及びそれに付随する業務を行い、後発途上国におけるエネルギー問題に関する課題と改善策についての知見の集積と実績を積み上げてきました。今後は以下の施策の実施を進めることで、事業計画の達成を図ります。
a. ソーラーホームシステム製品の生産
営業者は従前より後発途上国の未電化家庭対象を対象とするソーラーホームシステム製品の開発を行っており、既に生産に必要な原材料の仕入先、生産設備、生産技術を有する外注先を有しており、製品のプロトタイプについては既に完成しております。
b. ソーラーホームシステム製品の販売
営業者は従前より後発途上国における開発コンサルティング事業を行っており、既に販路経路となりうる代理店の開拓をおこなっております。今後はプロトタイプの製品を持ち込み、当該代理店や対象国の政府系金融機関等と連携して営業活動等を行うことで、売上の拡大を図ります。
c. 新商品の生産販売
本匿名組合契約の対象事業は、新製品の生産販売のみとなります。この点営業者は、既に商品開発を進めており、今後量産体制を整備し、販売を進めていく予定です。販路の開拓については、代理店や対象国の政府系金融機関を通じて、商談を進めてまいります。

 

分配計算式

匿名組合員への1口あたりの分配金額は、以下の計算式により算定いたします。なお、1口あたりの分配金に円未満の端数が生じた場合は、端数を切り捨てて算定いたします。

・リクープ前:リクープ前売上金額(税抜)×100%÷2,000口×1口
・リクープ後:リクープ売上金額(税抜)×100%÷2,000口×1口+(リクープ後売上金額(税抜)-リクープ売上金額(税抜))×32%÷2,000口×1口

 

金銭による分配金額のシミュレーション(出資金募集最大総額で成立した場合)

本匿名組合契約における金銭による分配金額のシミュレーションは以下のとおりです。なお、シミュレーションの目的は、本匿名組合事業の売上に応じた分配金額を予想することにあります。したがって、売上を保証するものではなく、匿名組合員に対し、分配金額を保証するものでもありません。
(1口10,000円の出資の場合)

/data/fund/4137/sim.jpg
(注1)匿名組合員に対する出資1口あたり分配金額は、上記に記載の算出式に基づいて計算されます。
(注2) 表中の償還率は、次の算出式によって計算される全会計期間に係る1口あたり分配金額の合計額を基にした償還率であって、年率ではありません。1口10,000円の出資金に対し、1口分配金額が10,000円となる時点を償還率100%としています。
    匿名組合員に対する出資金1口あたり分配金額/10,000円
(注3) 匿名組合員への損益の分配について、利益が生じた場合は当該利益の額に対して20.42%(復興特別所得税0.42%含む)の源泉税徴収が行われます。なお、将来税率が変更された場合には、変更後の税率により計算が行われます。また、利益とは出資者に対する分配金額が匿名組合出資金額を超過した場合における当該超過額をいいます。したがって、匿名組合員に対する分配が行われても、利益が生じるまでは源泉徴収は行われません。

  • ファンド詳細ページ(本ページ)の「このファンドを申し込む」ボタンをクリック。
  • ログインする※ユーザー会員登録されていない方は会員登録をしてください。
  • ファンド詳細情報・契約書・契約説明書のご確認ください(熟読してください)。
  • ご契約内容に同意の上、口数を指定し、ファンドのお申込をしてください。
  • 指定金額のご入金及び、取引時確認(本人確認)資料をご送付ください。
  • 入金確認及び本人確認が完了し次第、Eメールにて、契約の成立をお知らせします。
  • 皆さんで事業を応援しましょう。
仕組み図
1 募集受付期間 2018年1月17日~2018年12月31日
2 会計期間 本匿名組合事業が開始した日の翌月1日から2年間、または、本匿名組合契約の資金にて製造した製品をすべて販売し終わった月の月末のうち早期に到来した日まで
3 契約期間 本匿名組合契約締結日から会計期間終了日
4 決算日 会計期間終了日
5 報告日 決算日から60日以内
6 分配日 決算日から90日を超えない日から随時引き出し可能
【営業者】
本匿名組合の事業を行う営業者の概要は、次のとおりです。(2017年12月31日現在)
/data/fund/4137/営業者会社概要.jpg


【取扱者】
本匿名組合契約の出資募集および契約締結の取扱い、本匿名組合契約の管理運営、匿名組合員へのIR業務等を委託する会社の概要は、次のとおりです。(2017年12月31日現在)
/data/fund/4137/取扱者概要.jpg
このファンドは、どういうものですか? 事業に必要な資金を出資者の方から調達を行います。
そして、出資者の方には、一定期間の売上を分配金として受け取れるほか、投資家特典も提供させて頂きます。
投資家特典とはどのようなものがあるのでしょうか? 個別のファンドごとに特典は異なりますので、ファンドごとの特典は、ファンド詳細情報をご覧ください。
利益の分配に際し、税金はどうなりますか? 出資金額を越える利益部分に20.42%の源泉所得税がかかります。なお、将来税率が変更された場合には、変更後の税率により計算が行われます。
途中解約はできますか? 匿名組合契約を途中で解約することはできません。
元本は保証されていますか? 本ファンドは元本を保証するものではありません。 ファンド対象の売上如何によっては出資金が減額、あるいはゼロとなる可能性があります。
他人に譲渡することはできますか? 匿名組合契約上の地位を他人に譲渡することはできません。
未成年者でも契約できますか? 親権者の同意があればご契約頂けます。
申込方法とよくある質問 申込方法とよくある質問
>>申込方法とよくある質問
  • 途上国未電化家庭用太陽光システムファンド
ご存じでしょうか?世界には、いまだに12億人もの人々が電気のない生活を送っています。
営業者である株式会社PEARカーボンオフセット・イニシアティブは、途上国の低炭素型経済発展に、とくにエネルギー(この場合は電気)へのアクセスという面における具体的回答としてのBOPビジネスを企画して参りました(BOP=Base of the Pyramidは貧困層を表しています)。
本ファンドの対象事業で生み出されるのは、これまで技術面や途上国でのビジネス面で試行錯誤を繰り返し、ようやくプロトタイプが完成した家庭用のソーラーホームシステム製品です。本ファンドの対象事業は、その製品を途上国へ展開・普及していく事業で、皆様からの出資金は初回生産分の製造費として使用致します。出資頂いた方への特典としては、カーボンオフセット・サービスを用意しております。
気候変動問題や途上国のエネルギー問題にご関心や問題意識をお持ちの方、サステイナブルな社会課題の解決(SDGs:持続可能な開発目標)に何らかの寄与をしたいという方は、SDGsに多側面から寄与する本事業に、ぜひ応援頂ければ幸いです。
 

本ファンドの魅力

ソーラーホームシステム事業の可能性株式会社PEARカーボンオフセット・イニシアティブが行うソーラーホームシステム普及事業は、途上国の低炭素型経済発展に、とくに農村貧困層のエネルギーアクセスという面における課題を解決する手段を提供する事業です(たとえばエチオピアの農村では電気の普及率はなんと10%にすぎません)。
その手段が、今回製造を行う家庭向け製品ソーラーホームシステム(SHS)です。
ソーラーホームシステム事業を成功させる上では、途上国への展開が必須で、現地での取り引きがスムーズに実現出来るかどうかも大きなポイントとなります。
株式会社PEARカーボンオフセット・イニシアティブは、途上国BOP層を相手とするビジネスでは、薄利多売が実現できることが必要と考えます。そのため、ソーラーホームシステム事業を現地で展開してくれるパートナーであるディストリビューターの選択は、特に重要な要素です。ローカルへの強いチャンネルを持ち、分割払いのできるローンサービスを消費者に提供できるディストリビューターと協同すると同時に、その他のかなりユニークなチャンネルの開拓も行っていきます(たとえばバングラデシュ出稼ぎ労働者の実家向けギフト市場など)。

いままで活動を行ってきた主要対象国【バングラデシュ】
PEARは、いままで 170 万セットのソーラーホームシステム販売実績のあるグラミン・シャクティ(ノーベル平和賞を受賞したグラミン銀行系列)と数年にわたって提携して参りました。彼らの家庭用バイオガス普及事業のCDM(京都議定書の下での炭素排出権事業)化も行いました。
【エチオピア】
いままでビジネス面の調査を10回程度実施し、唯一のテレコム公社であるエチオテレコム関連の強力なディストリビューターHidasie Telecom Share Companyと提携して参りました。

/data/fund/4137/グラミンシャディ調理器具.JPG
(グラミン・シャクティが開発したバイオガスを利用した調理器具。大変な薪などでの調理を不要にします)

バングラデシュでは、政府のSHSプログラムを運営する IDCOLから未電化家庭まで、何度も意見交換や訪問し、エチオピアでも役所はもちろんアディスアベバから数時間程度の距離の未電化村も複数調査して参りました。現地の電力省へは何度も訪問し、ソーラーホームシステムプログラムの現況や省としての意向や限界などを確認しております。
これまでに株式会社PEARカーボンオフセット・イニシアティブで開発したミニソーラーホームシステム製品「EGAO」は、現地の方々と議論しながら設計し、意見を取り入れながら設計を行ってきたものです。これまでも多くの現地の方々と調整を繰り返し、現地で多くのニーズを確認して参りました。
大きな社会的意義の裏返しでもある貧しい人々に製品を販売することの難しさはありますが、その市場は巨大で、また3年で2倍のスピードで急激に伸びてきています。PEARは、バングラデシュやエチオピアをはじめ、アジアではインド、ミャンマー、パキスタンにコネクションがあり、展開を視野に入れています。アフリカでは、ケニア、タンザニア、ウガンダ等の東アフリカ、コートジボアールやガーナなどの西アフリカ諸国など、数々の途上国への展開が期待できる事業で、大きな可能性を感じております。

これまでの実績と課題、ソーラーホームシステム新製品開発へ株式会社PEARカーボンオフセット・イニシアティブは、これまで試行錯誤を繰り返しながら、ソーラーホームシステム事業開発を行って参りました。
いくつかの電気製品の製造メーカーと、議論、現地への同行や試作などを行ってきましたが、それぞれ難しい点があって、実現化に至りませんでした。最後に、(株)アイガジェットというLEDやリチウムイオン電池製品を専業にする中小企業と出会い、ここといっしょにビジネスを行っていくこととしました(社長の川口さんは非常に優秀な製品プロデューサーです)。
ユーザーの生活改善という点で、単なるスポットライトにしたくはなかったので、小さなソーラーランタンではなく、室内照明として用いることができるソーラーホームシステム(その中では小さなタイプである10Wの太陽光発電(PV)パネルを持つミニソーラーホームシステム)を、川口さんといっしょに開発し、EGAOと名づけました。
このミニソーラーホームシステムは、下の写真のような構成で、太陽光パネルに加え、ノートPC級(63Wh)のリチウムイオン電池が内蔵されたコントローラー、高効率高輝度のLED 照明(300ルーメン)が2から3灯、さらにはスマートフォン用バッテリーを用いたポータブル電灯(勉強補助、外出時や保安用途)も付属させました。もちろん携帯電話充電用にUSB出力も装備しています。
/data/fund/4137/egao_v1.JPG

/data/fund/4137/egao_logo.jpg
(ソーラーホームシステムEGAOの初号機とロゴ)

ビジネスの対象国は、それまでの現地との関係性やポテンシャルなどを考慮して、バングラデシュとエチオピアにまず焦点を絞り、その中で最大と言えるディストリビューターと議論を重ねました。それが前述の2社です。製品開発にあたっても、彼らの意見を取り込みながら行いました。最初からあわせると、数十回訪問しています。
/data/fund/4137/エチオピアの試験導入パネル.JPG
(エチオピアにてEGAOのソーラーパネル設置)

/data/fund/4137/エチオピアの試験導入_結果.JPG
(子供が夜でも勉強が出来るようになります。これはエチオピアの子供です)

ソーラーホームシステムのビジネス展開における課題は、途上国農村においては、システム自体の認知度が低く、また複数の製品から選択できる状況にないということがあげられます。これはできるだけ強力なディストリビューションチャンネルや、デモンストレーションの機会を持つことができるか、がポイントになります。
加えて、「灯油ランプを使い続けるという現状の生活習慣」の克服が大きな課題であると認識しています。すなわち、いかに「そのメリットを多くの人に実感として感じてもらえるか」、さらには「メリットを超えた『魅力』をアピールできるか」という左脳と右脳に訴えられるかどうかがポイントになります。
また、ミニソーラーシステムの価格は、およそ一年強の灯油コスト程度ですが、現地の方々が購入する場合、少しずつ支払う分割払いができるかどうかも課題として挙げられ、その手段を提供できるか、という点も重要です。

/data/fund/4137/genchi1.JPG
(エチオピア貧困層の使っている灯油ランプ。単なるビンであるためかなり暗い)

EGAO初号機は、性能や価格の面で他製品と十分に競合できるものでしたが、いくつかの理由で、初期小ロット生産に留めることとしました。すなわち、この経験を活かし、新製品を開発することで大きな展開をはかるという判断をするに至りました。
ビジネス構築にあたっての多側面からの経験と分析を踏まえ、「より訴求力のある魅力」を持つ製品開発と、より広範囲のビジネス展開のアプローチ方法を採ることとしました。
みなさんは、携帯電話が電気のない人々にも普及しているのをご存じでしょうか?これは驚くべきことですが、彼らはたとえば一時間かけて最寄りの街まで充電しにいってまで、携帯電話が欲しいのです。それほどまでに「人と繋がりたい」という気持ちは大きいのです。
新しいEGAOの設計のねらいは、もちろんこの携帯電話やスマホ利用の利便性などもありますが、携帯電話の次に、人々の大きな欲求の波として何が来るだろうか?という点を重視しました.それは... 「TV」への欲求だと思っています。すでにその兆しはいろいろなところに現れています。かなり安価で、好きなサッカーを家庭で観られる環境、もちろん「明かり」もそれに付随するわけで、このTVへの欲求をテコに、Quality of Livingを一気に引き上げることを狙っています。
現在は、EGAO初号機をさらにバージョンアップさせた新商品の開発を行い、プロトタイプを完成させることが出来ました。

/data/fund/4137/new_egao.jpg
(TV駆動が可能な新型EGAOのプロトタイプ。写真は10WのPVパネルですが、20~40Wが付属します)

この新製品のもうひとつの特徴は、ACからの充電も可能となり、不安定な電力状態にある人々(これらの国々では、電気が来ていても停電は日常のことなのです)にも使ってもらえることです。
SHSは通常はDC(直流)オンリーの製品ですが、現在では、さらにAC(交流)での出力も装備した(あまり電気の消費しない通常の電気製品が使える)バージョンを開発し、ほぼ内部設計が終わった状況です(コントローラーデザインは上記とは異なるものとします)。20Wもしくは40WのPVパネルに、EGAO初号機よりやや大きな(73Wh)もしくは2倍強(146Wh)のバッテリーを搭載し、19インチTVが付属します(TVなしの安価バージョンもありますし、不安定な電気の地域対象にはPVパネルは不要ですね)。もちろん、LED室内照明も2–4灯、携帯照明も付きます。UPS(無停電電源)機能も装備です。
そして、分割払いサービスをディストリビューターが提供しやすくするためのPAYG機能を搭載します。PAYG (Pay-As-You-Go)とは、ユーザーが支払った分だけ使えるようにする機能で、一種のプリペイド方式です。これによって、ユーザーの初期費用を抑え(10ドルから30ドル程度)、2年間、灯油代程度を支払い続けることで(すなわちエクストラコストは非常に小さいわけです)、この製品を使い、明かりのみならず、TVまで観ることができるわけです。
今回のファンドは、この製品(40Wと20Wの二種類)製造のための資金として充てられます。
製品開発と同時に、現地での展開に合わせ、対象国やその他のチャンネルを使ったプロモーションを行って参ります。このソーラーホームシステムを、現地の方々(とくにディストリビューター)に対して、その魅力を発信し、販売チャンネルの開拓と認知度の向上を図ります。ユーザーに対してPAYGを用いたローンサービス等を提供できるディストリビューターと提携し、彼らに製品を卸す形のビジネス形態となります。
また、通常のソーラー製品や電気製品のディストリビューターを通した販売に加え、いくつかユニークなチャンネル開拓も想定しています。そのひとつは、中東などにおけるバングラデシュの出稼ぎ労働者が、実家に対するギフトとして、ソーラーホームシステムを贈る市場の開拓です。その他、いくつか新しいアイデアを温めています。

事業への思いPEARの代表で、このビジネスを企画・推進してきた松尾は、実は大阪大学で理論物理学の博士号を取得した人間だったのですが、その後、自分の進むべき道を「気候変動問題(地球温暖化問題)」と定め、大きく転身致しました。リオでの地球サミットの前になります。
気候変動問題は環境問題ですが、そのベースにある「エネルギー問題」にきちんと切り込まなければ、実効的なことはできません。このような認識の下、エネルギー全般のシンクタンクで、続いて環境問題の総合的シンクタンクで、エネルギーの視点と温暖化問題をからめた研究活動を行い、排出権取引・炭素税や京都議定書国際交渉分野などで、日本の草分け研究者としてアウトプットを出し続けて参りました。
その後は、コンサルタントとしてビジネスを通じて温室効果ガスを削減していくことのお手伝いを行って参りました。世界最初のCDM方法論承認も獲得しています。
ただ、自分が実現化したいプロジェクトの実施が出来ないというコンサルタントの限界を感じ、株式会社PEARカーボンオフセット・イニシアティブを立ち上げました。
自分の実現化したいことは、サステイナブルな低炭素社会を構築する途上国での事業と日本人がみずから排出をゼロにできるカーボンオフセットシステムの普及です。

/data/fund/4137/バングラディシュにて.JPG
(バングラディシュにてグラミン・シャクティの皆様と)

研究者としての経験から「CO2が少ない社会とは、CO2削減を狙った活動よりむしろCO2のことを意図せずとも CO2が少なくて済む経済発展の経路や社会制度の選択である」と主張して参りました。
それを実現化しようとする事業のひとつが、世界にまだ12億人が甘んじている未電化状態を、再生可能エネルギーによる電化という形での選択肢の提供で、ソーラーホームシステム「EGAO」をその手段のひとつとしようとしています。
ただし、低炭素はあくまで結果であり、目指すものはエネルギーアクセス問題の解決です。
このような想いの中、「EGAO」の事業をスタートしました。多くの失敗と試行錯誤を繰り返して参りましたが、これからビジネスを拡大し、究極的には1億人に電気を届けることをゴールに設定しております。
日本の皆様にも、このような考え方やソーラーホームシステムのような事業に対し、ぜひ関心を持って頂きたいと願っております。
 
株式会社PEARカーボンオフセット・イニシアティブ
代表取締役 松尾直樹

営業者紹介

株式会社PEARカーボンオフセット・イニシアティブ/data/fund/4137/logo.JPG
2007年8月に、カーボンオフセット・サービスと、途上国での低炭素型開発プロジェクト実施のために設立。
排出権(CDMクレジット)市場の崩壊と共に、途上国での事業を行おうとする日本企業や、JICA等の公的機関を対象としたコンサルティングサービスを収益の主軸としながら、最貧国エネルギーアクセス問題の解決を目指す自社プロジェクトの準備を進めている。当ファンド事業に関連するJICA報告書として、「開発途上国向け太陽光発電技術の導入・普及に関する総合分析報告書(プロジェクト研究)」(2014) や、「バングラデシュ国無電化地域最低所得者層向けピコソーラー等販売・普及事業調査(中小企業連携促進)」(2014)、そして環境省 途上国向け低炭素技術イノベーション創出事業「バングラデシュおよびエチオピアの無電化地域の再生可能エネルギーによる電化」(2014, 2015)などがある。

参考WEBサイト■株式会社PEARカーボンオフセット・イニシアティブ
■ソーラーホームシステム(SHS)事業 特設サイト
 

代表者紹介

代表取締役 松尾直樹/data/fund/4137/daihyo.jpg
(左から、代表の松尾、グラミン銀行のユヌス博士、アイガジェットの川口社長、グラミン・シャクティのヌルジャハン代表)

1961年  滋賀県で生まれる
1979年  滋賀県立膳所高等学校卒業
1979~88年 大阪大学理学部/理学研究科[理論物理学専攻](理学博士)
1991~98年 (財)日本エネルギー経済研究所[エネルギーから地球温暖化問題を研究]
1998~2002年 (財)地球環境戦略研究機関[温暖化の戦略研究・政策提言を実施]
1998~2001年 (財)地球産業文化研究所[IPCC副議長サポート]
2002年〜 (有) クライメート・エキスパーツ設立 代表取締役[世界最初のCDM方法論承認獲得]
2007年〜 (株) PEARカーボンオフセット・イニシアティブ設立 代表取締役[途上国での事業開発]
2009年〜 慶応義塾大学大学院 非常勤講師[低炭素社会設計論等を担当]
2017年〜 (公財) 地球環境戦略研究機関[温暖化の戦略研究・政策提言を実施]

現在、地球温暖化/エネルギー問題に関して、上記の組織にて以下のタスクに従事。
・コンサルティング
・途上国エネルギーアクセス事業開発
・高等教育(大学院)
・戦略研究・政策提言
 

ファンド対象事業内容

出資金を用いて営業者が行う、本匿名組合契約の資金で製造するSHSの販売事業を対象とします。
なお、事業計画上の売上およびその実現施策、事業計画時の分配金額等については「プロジェクト概要 分配シミュレーション」ページをご覧ください。
 

資金使途

ファンド資金は、以下の内容にて使わせていただきます。
/data/fund/4137/資金使途.jpg
 

投資家特典

1口につき、0.5 tCO2(2,000円相当)のカーボンオフセット・サービスをご提供致します。

下図のように、日本人は2015年に、生活からのCO2排出量が2.2 tCO2です(もちろん人によって異なってきます)。すなわち、今回にオフセットは、一人平均年間排出量の1/4弱をゼロにすること、その分地球環境に貢献することを意味しています(その貢献の手続きをPEARが代行します)。
オフセットの原資となるカーボンクレジットは、エクアドルの高効率照明による家庭用省エネルギーCDMプロジェクトにおいて生成・発行されたものです(CDMは京都議定書の排出権メカニズムです)。
この特典においては、オフセットが行われたというPEARの証明書を、PDFファイルで発行・ご提供いたします。

個人向けカーボンオフセットについては、株式会社PEARカーボン・オフセットイニシアティブのWebサイトをご覧下さい。

/data/fund/4137/CO2_sample.jpg
 
2018.9.21以下特典を追加致しました】

10口以上ご出資頂いた皆様への特典を追加し、口数分に応じたソーラーホームシステムEGAOもお選び頂けます。
  •  20,000円相当 SHS(10口分)
      • 10Wp PVパネル
      • 73Wh battery内蔵コントローラー
      • 300 lumen LED照明 × 1
      • Mobile battery/Torch × 1

    24,000円相当 SHS(12口分)
      • 20Wp PVパネル
      • 73Wh battery内蔵コントローラー
      • 300 lumen LED照明 × 2
      • Mobile battery/Torch × 1
      • Mobile battery カード型 × 1

    46,000円相当 SHS(23口分)
      • 40Wp PVパネル
      • 146Wh battery内蔵コントローラー
      • 300 lumen LED照明 × 3
      • Mobile battery/Torch × 1
      • Mobile battery カード型 × 1

  特典の詳しい情報はこちらをご覧ください。
 
 
(注1) 海外での対応対応はいたしかねますので、あらかじめご了承ください。
(注2) 特典の詳細につきましては、契約期間中、別途ご連絡いたします。
(注3) 特典は、営業者の都合により内容が変更される場合や、実施ができなくなる場合もあることをご留意ください。

2018年 02月

2018年2月28日 16:00ソーラーホームシステムは電気が来ているところより高い?

貧しいひとは,貧しいが故に さらに高いコストを支払わなければならないことが ままあります.

われわれのソーラーホームシステムも,kWh ベースで考えたら,電力網(グリッドと呼びます)の電気より高く付いてしまいます.電池が必要なこと,ソーラーベースの発電であることから,容易にご理解頂けるかと思います.
 
東南アジアでは,たとえばベトナムは 他の同程度の経済水準の国より早く ほぼ100%近い電化を達成しています (わたしはこれがベトナムの強さに繋がっている要因の一つだと思っています).アフリカや南アジアの国々も,いずれは電化率が上がって未電化状態の村落は少なくなるでしょう.でしたら,それを待ってから,安い電気を使った方がいいのでは?という考え方もできるでしょう.これはいい考え方でしょうか?
 
結論から言うと,少なくとも物価の高いアフリカの場合 (アフリカは製造業が弱く輸入頼みであるため 物価が高いのです),電気が来た場合と比較しても,EGAOシステムは,十分に比較優位があります.
 
アフリカは電化率が低いのですが,電気が近くまで来た場合,まず必要なのは「接続料金」です.日本でも,年配の方は電電公社から最初に電話回線をもらうとき,10万円近くの料金が必要だったのを覚えておられるでしょう.アフリカの電気に関しても,似たような状況で,数千円から数万円もの接続料金が最初に必要となります (電化率が低い国が接続料金が高い傾向にあります).国によっては,これだけでEGAOが十分に買えてしまいますよね.電線の引き込みにさらにお金が要る場合もあります.また,分割払いがどの程度許容されるかも問題ですね.
 

 
もちろん,これは「初期コスト」で,いわゆる毎月の電気代は別です.kWhあたり10円程度の国から,50円程度の国まであります.それから電気製品(電球やTVなど)は別に購入しなければなりません.
 
EGAOは,設計上,通常の使用状況では 5年以上は使えます.もちろん電気代フリーですし,初期費用は分割払いができます.
 
電気が来たとしても,停電がかなりの頻度で起きるケースが多く,またサージという現象で,電気製品がダメになってしまうことも多いのです.停電が困る場合には,ディーゼル発電のバックアップを備えるわけですが,これもかなりのコストを必要とします.
 
それから,忘れがちなのは「機会コスト」です.すぐに電気が来ればともかく,数年程度待たざるをえないケースも多々あります (そしてそれが遅れるケースも非常に多いです).子供にとっての数年間は,非常に大きな影響を持ちますよね.



その他,

  • 明るい「部屋」 (Basic Quality of Life)
  • ケロシン代節約
  • 携帯電話充電費用節約
  • TVを愉しめる
  • ラジオ,扇風機,冷蔵庫
  • 労働効率の向上
  • 家事が容易,明るい台所
  • 灯油やロウソクによる火事防止
  • 屋外の安全
  • 夜間家内手工業等による現金収入
  • 店舗営業時間の延長による現金収入
  • 携帯電話充電ビジネスによる現金収入 
のような多くの機会を,その期間,逸するわけです.


 
ということで,EGAOを購入して,すぐに活用することは,彼らにとって非常に大きな意味を持つのです.
 
松尾 直樹
 

2018年2月23日 08:39セキュリテ型クラウドファンディングと社会インパクト投資の親和性

サポーターの方々が 250人を超えました!いまセキュリテのプラットフォームで募集中のファンドで3番目の数になります.どうもありがとうございます!とはいえ,まだ 目標の 1/3 弱 ですので,がんばらなければ...
 
サポーターの人数に増加速度が,最初の頃の勢いが鈍ってきたので,みなさん,お知り合いでこのプロジェクトに興味・関心を持ってもらえそうな人々に,教えて上げていただければ幸いです.
 

 
今回は,われわれが,クラウドファンディングを利用する意味を考えてみましょう.クラウドファンディングは,言うまでもなく,crowd すなわち多くの方々からの資金調達を意味するわけですね.おなじ 2,000万円の資金を調達するのに,ある投資家や銀行などから調達することと比較して,多くの人々にサポートしてもらう「意味」って何でしょう?1,000人の方々にサポートしてもらうことって,一社に投資してもらうより,ずっと素晴らしいことという気がしますよね?
 
それは,とりもなおさず,1,000人の方々といっしょになって この社会問題の解決をシェアすることを意味するからでしょう.まさに「インパクト投資」に合ったアプローチですね.
 
ビジネス的な言い方をするなら,ファンづくりのツールであるという言い方もできますが,みんなで盛り上げて成功させよう,という応援歌をわれわれは受け取っているわけです.
 
昨日の平昌オリンピックのスピードスケートの女子パシュート,とても感動的でした.わたしはサッカーが好きで W杯に観に行ったりもしますが,このような「チームスポーツ」は,個々人の能力限界をチームになることで 何倍にも引き上げることが可能になり,またそれが人々を感動させるのだと思います.クラウドファンディングは,資金調達の一手段であるわけですが,きっと同じ感覚なのだと思います.
 

セキュリテのアプローチは,プロジェクトへの投資型です (リターンはお金です).企業やそのポートフォリオだと対象がぼやけてしまいますし,融資型よりもダイナミックです.寄付型は「施し」になってしまいます.製品購入型も目指すところが違いますね.ということで,われわれはセキュリテのプラットフォームで,また一口の金額を抑え,参加のハードルを下げました (それによって集まる金額のスピードは鈍るかもしれませんが,確実により多くの人にサポートいただけるでしょう.もっとも 平均 2.5口 と みなさんの気持ちの強さが伝わってきます).
 
「きちんとリターンを返す=ビジネスが成功する」ということですので,そのためにがんばります!


セキュリテにはじめての方には,ちょっとファンドの仕組みが分かりづらい という意見もうかがっています.
 
まず,「特典」とは あくまで「おまけ」です.メインは,あくまで金銭的リターンです.そのあたり,Kickstarterなどの製品購入型と大きく考え方が異なります.すなわち,セキュリテでは「特典」は,出資額より意図的にかなり小さく抑えられています (このファンドでは 20% 程度ですね).
 
どの程度のリターンが見込まれるか?という点に関しては,ファンドのページ https://www.securite.jp/fund/detail/4137 の「ファンド情報」をご覧下さい.
 
投資いただいた資金を使ってSHSを製造,その販売益から,みなさんにリターンをお返しするわけです.「分配シミュレーション」のタブの,下の方の表をご覧いただければ,このプロジェクトの場合,事業計画では「110%の償還率」となることを想定しています (源泉徴収で 2% 差し引かれますが).
 
「募集情報」のタブにあるように,ファンドが目標額を集め終わり 成立してから,2年後に,リターンをお返しすることになります.
 
ただ,成立するためには条件があり,それが「リスク」タブの「18. 未成立のリスク」です.製品の具体的受注ができてはじめて,ファンドは成立します.
 
もちろん,未成立の場合には,出資頂いた金額は,そのままお返しすることになります.
 
本当は,このような「ファンド」の契約等に関する説明を,われわれが行うことは望ましくなく (不正確な言い方になるでしょう),上記の説明は,Webに書いてある文面が正確ですので,そちらをご参照ください.そして質問がありましたら,わたしではなく,セキュリテの方まで問い合わせて頂きますよう,お願いいたします.
 
いずれにせよ,せっかくこのプロジェクトという「共通項」を通じてお知り合いになれたのですから,これからもよろしくお願いいたします.

おそらく,このプロジェクトに興味を持つ方は,気候変動問題,再生可能エネルギー,エネルギー問題,途上国の経済発展や国際協力 などにも興味をお持ちだと思いますので,そのあたりのお話しも (けっこう深いところまで) またしていきましょう.
 
松尾 直樹
 
P.S.
来週は 気候変動枠組条約関係の仕事で ボンに行きます.ちょっと間が空いてしまったらごめんなさい.
 

2018年2月17日 20:02本質的な気候変動問題対策とはどういったものだろうか?

平昌冬季オリンピック,胸躍る熱戦が続きますね.その中でも,きょうのフィギュアスケート男子の日本のワンツーフィニッシュは圧巻でした.純粋に自分の大切だと思うものに集中することのすばらしさは,スポーツが人々の心を捉えてやまない理由です.わたしたちも,他の分野でしょうが,そうなりたいものです.
 
きょうは,このプロジェクトとはすこし離れて,気候変動問題(=地球温暖化問題)の視点からすこし語ってみましょう.
 
わたしは四半世紀以上,気候変動問題(とエネルギー)の専門家をしてきています.京都議定書にも寄与しましたし,現在のパリ協定の国際制度設計にも寄与すべくがんばっています.
 

実は,気候変動問題の専門家・研究者や評論家的な人は多いのですが,「自分で (個人としても)」何らかの「活動」を行っている人はかなりレアケースです.開発問題の大学の先生もその傾向があります.実際のアクションを起こすことは,自分の「役割」ではないという考えかもしれませんが,せっかく豊富な知識を持っているのですから,できたら「実践」してもらいたい,そういう姿勢を持ってもらいたいものですね.
 
気候変動緩和策とは,ほぼ CO2削減策であり,エネルギー削減アクションを意味するわけですが,そのようなアクションを促進するより,本当は,もっとずっと大切なことがあります.それは,CO2排出が少なくて済む社会の構築です (選択 という表現がベターかもしれません).
 
ん?同じことでは?と思われるかもしれませんが,そうではありません.
たとえば,自動車をベースにした社会を選択するのか?あるいは公共交通をベースとした社会を選択するのか?というのは,CO2削減策として考えるべきものではなく,社会の交通システムをどのようにデザインするか?という問題です.ですが,CO2の意味合いにおいても,非常に大きな意味を持ってくるわけです.
 
すなわち,CO2問題のことを考えなくとも,自然とCO2排出が少なくて済む社会こそ,目指すべき社会なのです.
 
同じようなことは,エネルギー供給システムに関しても言えますね.
 
これから 電気を使って より多くの機会を得ていこうという 10億人を超える人々に,CO2フリーな太陽光エネルギーによる電気を使ってそれを達成できるようにすること,すなわちこのプロジェクトの目指すところも,そのような視座に基づいた活動なのです.
 

松尾 直樹
 

2018年2月11日 05:54エネルギーアクセス問題にクラウドファンディングを活用する

サポーターの方が 現在 233人で,目標額の 30%に達しました.スタート以降,ほぼ1日に10人の割合でサポーターの方々が増えています.どうもありがとうございます!人数もそうですが,平均2.5口を超えるということで,みなさんのご期待を強く感じています.
 
さて,きょうは,「エネルギーアクセス問題」すなわち電気やガスにアクセスできない人たちの問題への対処に,クラウドファンディングを活用することのレポート “Crowd Power, Success & Failure – The Key to a Winning Campaign” がリリースされましたので,その概要をかいつまんでご紹介いたしましょう (図表が英語ですみません).
 
いうまでもなく,セキュリテは,事業者にとって広く多くの人から資金調達を行うクラウドファンディングのプラットフォームです (クラウドとはcrowdであってcloudではありませんね).とくにプロジェクトへの投資という形を取り,従来からよくある商品購入型ではなく,また企業への投資でもありません.
 
その意味で,この「途上国未電化家庭用太陽光システムファンド」は,「家庭用ソーラーホームシステムを開発し,途上国貧困層へ電気を届ける」というエネルギーアクセス問題に切り込むプロジェクトの資金調達を,クラウドファンディングで行う一例となっています.
 
類似した事例は,世界でどのようになっているのでしょうか?
 
クラウドファンディングでは,それを行う「場」を提供する「プラットフォーム」(たとえば セキュリテ です) と,個々の「キャンペーン」(たとえば 途上国未電化家庭用太陽光システムファンド です) という2つの概念を理解する必要があります.資金調達を行う主体をキャンペーン・メーカー,資金調達を実施することを,キャンペーン・エグゼキューションと呼びます.
 
クラウドファンディングの主要なモデルは,以下のようなものです:
 

 
Donationは寄付型,Rewardは何らかの報奨がなされるもの (商品型),Debtはローン型,Equityは株式投資型 ですね.セキュリテの方式は,ぴたりと合うものはありませんが,プロジェクトへの投資という点や,ファイナンス規模の点でEquity型として分類されているものにもっとも近いと思います.
 
このうち,実際に「エネルギーアクセス問題に関するキャンペーン」に用いられたプラットフォームは以下の通りです (2016年):
 

 
大きなもののほとんどがローン型ですね.ローンは途上国におけるプロジェクト (KIVAの場合で個々のキャンペーンはかなり小さい.ちなみにわたし個人も融資しています) や,途上国の中小企業に対するもの (それなりの規模のキャンペーンですね) に分かれます.ただこの表には,Equity型は含まれていないようです.ちなみに PEAR のキャンペーンは,2,000万円 (18万ドル) です.
 
レポートでは,これらの4つの「型」別に,失敗例を含めていろいろ分析を行っていますが,ここではわれわれのキャンペーンを念頭に置いて,Equity型をみてみましょう.この型におけるキャンペーンは,以下のようなものだそうです:
 

 
すべてファンドレイジングに成功したとのことですが,まだまだ散発的で,萌芽期ということでしょうね.これらのキャンペーンの資金調達が,いま,どのような成果をおさめているか?という調査も行われていました:
 

 
これらの投資対象となった5つの会社は,18.6%が価値が目減りしたものの,まだきちんと存続していて,2社は次のファンディングのラウンドに進んでいるという点で,興味深いと言うことでした.

ただ,まだこの結果からいろいろ結論を出すには,事例が少なく,時期尚早のようですが,期待できそうな感じも受けます.

われわれのこのクラウドファンディングが,このエネルギーアクセス問題の ひとつの good practice として,積み上がっていけるようにがんばりますので,みなさんも応援をよろしくお願いします.
 
松尾 直樹
 

2018年2月9日 16:00電気を供給する機器としてのSHSコントローラー設計のポイント

今回は,SHS(ソーラーホームシステム)の技術的なスペックを設計するにあたって,留意しなければならない点をいくつかご紹介いたしましょう.ちょっとテクニカルな内容になりますが,できるだけ平易にご説明したいと思います.
 
1.WとWh
 
まずは,電気を表現する単位として,W(ワット)と,Wh(ワットアワー)を簡単に説明いたします.自分は理系でそんなこと先刻承知している,という方は,スキップしてください.
 
電気がどんなことができるか?という指標は,「仕事率」(単位は W) です.物理学的に言うと,一秒間にどれだけの仕事ができるか?という指標ですね.
 
電気を利用するということは,電気を消費して何かを行う機器(デバイスやアプライアンスなどと呼ぶことが多いです)を使用するということです.たとえば,われわれのEGAOに付属するLED灯は,約300ルーメンの明るさの室内灯で,約3Wの電力を消費します.19インチのTVは約10Wの消費電力です.一方で,比較のため かなり効率のよい冷蔵庫は20W程度です.
 
Wとは,その瞬間にどの程度の電力が使われるか?もしくは発生できるか?という場合に用いられます.一方で,それが継続する時間をかけたものが,Whの単位で表される電力量となります.電力量とはエネルギーに他なりません.
 
たとえば,3WのLED灯を,一日に4時間(4h)点灯させるなら,一日に 3W×4h=12Wh の消費電力となります (単位も かけ算の形で表されます).冷蔵庫の場合には一日に24h動かしますので,一日に 20W×24h=480Wh となるわけですね.これがけっこう大きいので,冷蔵庫は未電化地域では導入が難しくなります.
 
また,上では「消費」側の話をしましたが,おなじことは「発電」側にも言うことができます.10Wの太陽光パネルは,(ある条件下で) 10Wの電力を生み出します.そしてその状態が1時間続いたら,10Whの電力量(電気エネルギー)を発電することになります.
 
実際は,10Wの太陽光パネルは「ある標準化された日照条件 (ソーラーデイと呼びます) の下で」10Wの発電を行います (そしてWp (Watt-peak)という単位を用います).ソーラーデイ条件での10Wpの太陽光パネルの発電は,太陽の傾きが変化することを考慮して,一日に45Whの発電電力量となります.曇りの日や雨の日は,もっと発電電力量が小さくなります.逆に途上国(たとえばエチオピア)ですと,実際の晴天の場合,ソーラーデイより発電電力は大きくなります.
 
電池(バッテリー)に貯めることができるのは,電気エネルギーですので,Wh の単位で表されます.EGAOのコントローラーに内蔵されるリチウムイオン電池は,73Whあるいは146Whの定格容量となっています.実際に使用できる容量は,保護回路によって,それよりやや少なくなり,また長く使用すると徐々に少なくなっていきます.これはみなさんがスマホなどで経験されているとおりですね.ちなみに,わたしのMacBook Pro 15inchのリチウムイオン定格容量は76Whです.EGAOはそれと同等,もしくは2倍の容量というわけです.
 
3WのLED灯2灯と,10WのTVを同時に使う場合,3W×2+10W=16W の消費電力となりますので,たとえば64Wh実際に使える電池では,64Wh/16W=4h ですので,フル充電後,4時間使用することができることになります.
 
2.DCとAC
 
電気には,直流(DC; direct current)と,交流(AC; alternating current)があります.交流は,プラスマイナスが頻繁に入れ替わる(1秒間に50周期のものを50Hzといいます.Hzはヘルツですね)ものです.電力会社から送られてくる電気は交流ですので (交流の方が電圧を変えるのが簡単なのです),ほとんどすべての電気製品は交流で使うように設計されています.
 
でも,実は,パソコン,LED,TV,スマホなどの半導体を使っているものは,内部は直流で動作しています.太陽光パネルや電池の供給する電力も直流になります.よくきくUSBは,直流5Vの規格ですね (USB-Cは一部異なる電圧もカバーします).
 
したがって,SHSは,通常は直流仕様の機器の組み合わせとなっていて,市場に広く出回っている電気製品(より安いです)はそのままでは使えません.
 
3.EGAOのシステム構成とコンセプト
 
EGAOのコントローラーは,直流システムと交流システムの両方が使えるように設計しています.コントローラーへの入力もそうです.太陽光パネルの直流と,電力系統からの交流からの両方で充電することができます.出力の方も,直流12Vと5V (USB),交流用電気製品も使えます.
 
市場として,未電化状態の家庭だけでなく,電気が来ていてもかなり不安定な状態にある家庭(かなり多いです)も対象としていますし,その意味でも,交流対応以外に,UPS(無停電電源)機能も搭載しています.
 
EGAOの未電化家庭向けモデルは3種類あり,次のシステム構成です.懐中電灯型モバイルバッテリーは,携帯電話やスマホの充電ニーズが高いことも考慮したものです.
 
モデルX [フルスペック・モデル]

太陽光パネル40Wp, バッテリー146Wh, LED灯×3, 19” TV, 懐中電灯型モバイルバッテリー×2
 
モデルL [TV廉価版モデル]
太陽光パネル20Wp, バッテリー73Wh, LED灯×2, 19” TV, 懐中電灯型モバイルバッテリー×2
 
モデルS [照明オンリーモデル]
太陽光パネル10Wp, バッテリー73Wh, LED灯×2, 懐中電灯型モバイルバッテリー×1
 
下に,3つのモデルの場合のグラフを添付します.縦軸はWhですが,上のグラフはスケールが2倍になっている点にご注意ください.
左側の青色の棒が 電気の供給側(左がバッテリーがフルチャージした場合,右がソーラーデイ状態でのチャージ量)です.
右側の赤色の棒が 電気の需要側で,各種デバイスの一日の電力量消費量を表しています.
それぞれのモデルが「どの程度 使えるか?」を ご覧になってください.
 
 
松尾 直樹
 

2018年2月6日 07:09「BOPビジネス」というものについて思うところ

きょう (もう昨日ですが),JICAで「SDGs時代における貧困層を巻き込んだ途上国発インクルーシブビジネス セミナー」なるものがあり,参加してきました.インクルーシブビジネスとは,BOP層の人々をインクルーシブにするということを強調した表現です.
 
プレゼンテーションをきいてわかったのは,「JICAに対する提言」を行う調査の結果報告だったということでした.また,フロアから発言した人のほとんどは研究者,大学の先生,コンサルタントで,BOPビジネスを実際にやっている人で発言したのはわたしだけでした.ということで,いろいろフラストレーションが残る(笑)ものでしたが,(ある程度わかっていたとはいえ) 援助関係者との認識の違いが浮き彫りになったという点では収穫でした.
 
以下,わたしの BOPビジネスに対する私見を,かいつまんでご紹介いたしましょう.
 
BOP層の人々のくらしと経済

BOP層の定義はともかく,彼らは「援助」で生きているわけではありません.彼らは彼らの周りの経済の中で生きているわけです.愉しいことも苦しいこともいろいろあるでしょうが,われわれと同じ人間です.いろいろ制約はあるかもしれませんが,ざっとその8割〜9割(印象ですが)は,人間としての生活を送っています.先進国の人の定めたBasic Human Needsに達しない人も多いわけですが,だからといって,生活のために何らかの仕事をして,ちゃんと欲しいものをその稼いだお金で買っています.その意味で「正常」で ある意味「健全」であるわけです.
 




BOPビジネスは,彼らの関与するビジネスであるわけですね.先進国のビジネスに彼らをインクルーシブする,というのは「おこがましい考え」で,彼ら自体がBOPビジネスを主体的に行っているわけです.途上国の村々のキオスクなどはその典型ですね.彼らは,みんな起業家でビジネスマンです (一方で,援助関係者は,コンサルも含め,自分でビジネスを行った経験のない人がほとんどです.博士号を持っている人は多いのですけどね).
 
 
 
もっとも,われわれが興味があるのは,「先進国企業が関与する」BOPビジネスであるわけですね (きょうのセミナーはそうではなく,むしろ途上国の社会企業を どうJICAがサポートしていくか?という点のようでした).わたしは,それが「経済原則に乗らない領域」であってはビジネスで行うことの意味がないと思っています.
 
わたしは,国際協力を,JICAのような公的援助機関と,民間企業が「ビジネス」を通じて行う場合の違い(一種の棲み分け)は,前述の「健全」な部分を「ビジネス」が担い,そうでないところを,公的機関がサポートするというアプローチであるべきだと思っています.再度繰り返しますが,BOP層の人々は貧しいですが,大多数は(やや歪んでいる面はありますが)健全な形で経済に組み込まれていると思います.その健全な部分が,ビジネスの対象となるわけですね.わたしの行うソーラーホームシステム(SHS)による電化という分野は,まさにそうです.



一方で,「まだ」健全な形で経済に取り込まれていない(外部不経済という言い方をすることもあります)部分には,公的機関の関与が必要となるでしょう.そして,それは徐々に「内部化」されていくことが望ましいでしょう (それが難しい分野もありますが).SHSの普及の初期段階に,(全額でなく) 初期費用の一部を公的資金で補助し,徐々にそれを撤廃していく,というようなアプローチですね.バングラデシュのSHSプログラムはそうなっています (きょうアジ研の人が,サステイナブルに(!)補助金に頼るビジネスを主張していましたが,「え?!」でした.外部不経済が解けない分野は,たしかに公的資金で行うべきですが,それに「ぶらさがる」ビジネスのことなのでしょうか?).
 
ただ,この「健全な」分野に,不用意な「介入」が行われるケースもあります.わたしのSHSの分野では,たとえばミャンマーの政府による「介入」のケース や,大企業のケース などがあります.通常,市場で販売されている製品が,無償で配布されたなら,それは「健全な市場を破壊」する暴挙です.横で無償配布されているのに,誰がお金を出して購入するでしょう?善意に解釈するなら,それを行った(大きな力を持った)人は「いいことをした」と信じて疑わなかったのでしょうが... このような場合,よほど慎重に提供する対象やその方法を選ばなければなりませんが,すくなくともわたしの見る限りは,そのような「配慮」に関する記述は見当たりませんでした.
 
わたしの知っているインドネシアの例では,政府が無償配布した大量のSHSが,すぐに市場に横流しされたり,使えなくなってもだれもメインテナンスをしない状態が多数みられたそうです.自分でお金を出して買わなかったものに,人々は意味や価値を見いださないのでしょう.「施し」は人の尊厳を傷つけます.さらには「援助慣れ」というイヤな言葉もあります (JICAの人は痛感していると思います).一方で,ビジネスは,あくまで対等なディールであることを再認識したいものです.
 
いろいろ批判的な物言いもしましたが(比較することで論点が明確化できるものですから)わたしは,ビジネスという手法を使うことの意味は,このようなところにあると思っています.
 
最後に「SDGsビジネス」という言い方も 最近目にしますので,それについても一言.
 
SDGsは,国連の定めた持続可能な開発目標(SDGs)で,2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として,2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された 2016年から2030年までの国際目標です.持続可能な世界を実現するための17のゴール・169のターゲットから構成され,地球上の誰一人として取り残さない(leave no one behind)ことを誓っています.本当は先進国も対象なのですが,主眼は途上国においたものです.
 
日本で,BOPビジネス→SDGsビジネス と使われ方がシフトした背景には,JICAがそのように日本企業支援スキームの名前を変えた(実は,その裏にはBOPビジネスの成功例が少なく,より高所得者層を目指すものを含めれば,実績が上がるだろうという目論みがあります)ことがあるのですが,同時に,コンセプトを 一段階上げた(?)というような感じで話される人も多いようです.
 
わたしは,SDGsに異を唱えるつもりはまったくないのですが,途上国開発というものの主軸であるビジネスや経済という面から見たとき,SDGsビジネスという言い方は,かなりミスリーディングだと思います.盲目的に「お墨付き」として使うのは,ちょっといただけません.
 
「地球上の誰一人として取り残さない」というコンセプトは「美しい」し,政府や援助機関の方針として掲げる意味はあると思います.しかし「ビジネス」とは相容れない側面が強いでしょう.ビジネスでは,上記のように「健全な」分野で,さらに「ターゲットを絞った」アプローチが採られるでしょう.これがわたしの「違和感」です.
 
また,たとえば途上国の経済を動かし,開発に大きく寄与してきた製品に「携帯電話」があります.これを使ったフィンテックなども,イノベーションとして語られることも多いのです.ですが,この「人々を動かしてきた(人と繋がっていたいという)欲求」は,SDGsの17のゴールには,なぜか含まれていません.わたしは,このような「人々を動かす」ものをトリガーとして効果的に活用することこそ,SDGs達成への強力なアプローチだと思っています.
 
わたしのビジネスでは,それが TVへの欲求 になるわけですね.
 
松尾 直樹
 
 

2018年2月4日 19:04未電化状態の人々の暮らしの実態ってどんなのだろう?

ついに,サポーターの方々が202人となりました!お一人平均で,2.5口もの出資を頂いており,18日間で目標の 1/4(26%)が達成されたことになります.どうもありがとうございます!
 
1/25に,”Escaping Darkness—Understanding Consumer Value in PAYGo Solar” というレポートのことをご紹介しました.これは,ローカルな人々にとって「実態として」ソーラーホームシステム(SHS)や,その分割払い手段であるPay-As-You-Goの「実態」を,アフリカ4カ国(コートジボアール,ガーナ,ケニア,タンザニア)でインタビューベースの詳細な実態調査したレポートで,かなり興味深いので,その概要を紹介いたしましょう.


わたしたちの行おうとしていることは,途上国の貧しい人にものを販売するビジネスであるわけです(援助でなく対等なビジネスなのですね).たとえば3万円の小売価格は,彼らにとって非常に大きな出費であるわけです.ポンとキャッシュで払えるレベルではありません.でも,彼らも,夜間照明に灯油を使っているわけで,その出費は年間数千円〜1万円程度です.もちろん,すこしずつたとえば毎週購入しているわけです.言い換えると,この程度の出費を分割で行うことができるなら,彼らだって支払うことができるわけです.
 
それを可能とするのが,Pay-As-You-Goという仕組みです.この技術は,「支払った分だけ使うことができる」という技術で,ユーザーが(お金に余裕のあるときに)前払いした分だけ,その金額に応じて,使うことができます(支払わなければシステムがOFFの状態になります).途上国の一部の国々では,携帯電話による支払いができ,これと組み合わせることで,人口密度の低い国々でも,分割払いシステムを,より有効に機能させることができます.われわれのSHSでも,もちろんこの技術を搭載いたします.
 
このレポートの調査結果の概要は,以下の通りです:
 
このレポートで調査対象となったプロバイダーのPAYGモデルは,次の2つです:
  • 日単位の支払い(携帯電話ウォレット引落)×1年間 [プロバイダー例: M-KOPA,PEG].頭金は約3ヶ月分.90日間支払いがないと(その間は使えない)再開するための追加料金が必要.支払期間が1年間の場合でも「中断」期間があれば,ユーザーは(繰越金や追加利息なしに)それを延ばすことができるという柔軟性がある.
  • 月単位の支払い×3年間 [プロバイダー例: BBOXX,Off-Grid Electric].頭金がないケースもある.支払いは毎月一括である必要はないが期日から3日以内でないとシステムを止められてしまう.支払いが滞った場合には,その分を支払い終えるまでシステムを使うことはできない (ただ追加利息はない).数ヶ月支払いが滞った場合には差し押さえもあり得る.3年の期間を設定する場合には,毎月の支払いはかなり低く抑えられる.支払い後 10年目まで,月単位のサービスフィーでプロバイダーが保守をしてくれるケースもある.
 
1年と3年の支払期間の差異を特徴付けたものが下の表です:
 
 
また,価格125ドル,頭金20ドルのSHSの場合の,1年,3年,5年の支払期間のケースのユーザーのシミュレーションは以下の通りです.インフレ率の高い途上国での利息支払いもバカにならないですね:
 
 
調査のサマリーは,以下のようなものとなります:
 
1.ソーラー製品購入の最大の動機は,文字通り「さまざまな暗闇」から逃れるため
SHSの利点は,わかりやすい種々の非常に大きなライフスタイル改善はもちろんですが (この点は強調しすぎることはありません),その中で,印象に残ったものとしては,次のようなものです:
  • TVは,より広い外界と繋がる窓になっている;
  • とくに親の責務として子供達にその窓を見せてあげたい;
  • SHSが使えることで,プライド,自分の価値(dignity),自分の業績(achievement) といったものを強く感じる;
  • 訪問者にSHSを見せることで,より強いもてなしができ (携帯電話充電などもしてあげられる),一種の顕示欲と共にとてもうれしい.
 
2.長期の支払いによって高価なものも手に入る
これはPay-As-You-Goのもっとも重要な点で,それが再確認されました.
 
3.SHSの所有欲が強い
わたしもバングラデシュで学びましたが,レンタルや,隣から電気を分けてもらうサービス型より,一時的に支出が多くなったとしても,自分で所有したいという気持ちが強いようですね (サービスモデルへの理解が薄いようです).所有者は,保証期間に期限があることも理解しているとのことです.
 
4.エネルギー支出は増えるが満足度と優先度は高い
ケニアの場合,典型的なケースでは灯油代が月額2〜4ドル.PAYGの場合には6〜15ドルと,2〜3倍の支出.ただ,この追加負担が耐えられないと答えた家庭はなかったようで,食費,教育費,医療費に食い込むことなく支出可能で,また十分にその価値がある(よろこんで支払う)ということのようです.
SHS購入の判断は,コストの問題ではなく,ライフスタイルを大きく変えたい,という欲求ということでした.
ほとんどすべてのSHS所有者は,基本システムから,TV付きにアップグレードしたいと答えていました.
また,エネルギー支出の大きさは,所得にあまり関係ないということでした.
 

また,灯油(ケロシン)以外にも,SHSで代替できる支出がいろいろあるようです.一方で,灯油の比率は減ってきているようですね.
 
 
5.購入の意思決定は主として男性が行う
言い出しは奥さんでも,やはり意思決定は旦那さんが多いようですね.奥さんも,たとえSHSへの出費によってやりくりが難しくなっても文句は言っていないようです.
 
6.支払いのパフォーマンスはいろいろな要素で決まる
単純入手が容易かどうか,というだけでなく,いくつもの要素が関係するようです:
  • 支払いが滞ったときのキャッチアップ.支払いタイミングに柔軟性を持たせることでこの点は緩和でき,送れたとしてもどうにかして支払いを完了させようとします.
  • 想定外の出費.短期間の支払い猶予を設定することで,この点を緩和できます.
  • 契約事項の不十分な理解.売手と買手の相互不信に繋がらないようにする必要があります.
  • 支払い回収手続きの管理.携帯電話による支払い回収が用いられる場合には問題ないが,知られていない場合には支払いが滞る可能性が高くなる傾向にあります.
 
7.PAYGによるファイナンスは,貸手と借手にとって通常の融資と比較して,リスク評価がむつかしい
PAYGはまだ新しい方法なので,貸手にとって,リスクを評価する十分な経験やデータが不足しているという課題があります.借手によっても,契約の内容をきちんと理解することが難しい場合もあり,それがリスクに繋がります.
 
その他,携帯電話充電やTVによるサッカー観戦などをビジネスとしているケースもいくつも見られたと言うことでした.ビジネスキットとして販売されているケースもあり (SHS支払い率は良好),未電化費率が高い村の充電サービスで月額35ドルもの収入もあったとのことでした (ただソーラー製品普及や,西アフリカでは社会的慣習の面から難しいケースもあるようです).
 
もうひとつ,興味深いデータがありました.「自分をgood payerと思うか?」というデータです.PEARは,TVをトリガーに普及させようとしていますが,資金回収リスクは比較的小さそうですね.
 
また,いろいろ興味深いレポートがありますので,機会を見つけてご紹介いたしましょう.
 
PEARカーボンオフセット・イニシアティブ
松尾 直樹
 

2018年2月1日 10:56カーボンオフセットって どんな意味があるのだろう?

このファンドが立ち上がってから,約2週間が経ち,今現在で186人の方のサポートを得ています.投資額で目標の約 1/4 に相当し,またうれしいことに,ひとりあたり 平均 2.5口 も出していただいています.本当にどうもありがとうございます!
 
このファンドの 特典 になっている「カーボンオフセット・サービス」ってどんなものだろう?と疑問にもたれている方がおられますので,今回は,ここで,その背景や考え方から,簡単に紹介したいと思います.社名(株式会社PEARカーボンオフセット・イニシアティブ)にも入っていますね.
 
「オフセット」とは「相殺(そうさい)」を意味します.
 
みなさんが,なにかの活動をされると,ほとんどの場合,直接もしくは間接的にCO2を排出します.電気などのエネルギーを使う場合,車に乗る場合 などはわかりやすいと思います.みなさんが購入したものも,エネルギーを使っていますので,CO2が出ているわけです(化石燃料は炭化水素ですので,燃やすとCO2が出ます).
 
気候変動問題あるいは地球温暖化問題とは,そのCO2をできるだけ出さなくて済む社会の構築なしには,解決しません.もうすこし具体的には,パリ協定のゴールである「産業革命以前から2℃の気温上昇に抑える」ためには,およそ2100年には,排出量を(吸収活動も合わせて)ほぼゼロにする必要があります.このファンドは「途上国に明かりを」という活動ですが,大切なのはそれが「再生可能エネルギーによって」という点です.すなわち CO2フリーなエネルギーの社会構築や経済開発の実践例であるわけですね.
 
世界のCO2排出量は まだまだ伸び続けています,長期にわたって減ったことはありません(オイルショック,世界大戦,世界恐慌などのときに,数年 減ったことはありますが...).
 
ファンドのページのいちばん下の方に書いているように,日本人は年間で,生活関連のCO2を 2トン強 平均で排出しています(カーボン・フットプリントと呼ぶこともあります).これを大幅に減らすことは非常に難しいです.これはいわば CO2のダイエットで,体重のダイエットと同じくらい難問です.
 
ただ,それを大幅に かつ簡単に,低コストで減らす方法があります.それが「カーボンオフセット」なのですね.
 
カーボンオフセットとは,他の人が CO2を減らしたら,それを「購入」することで,自分が削減したとみなすことです.


「え?それはズルじゃないの?」と思われるかもしれませんが,そんなことはありません.みなさんは,たとえば会社に行くのに電車を使われるでしょう.これは「お金を出して」移動というサービスを享受していることです.自分で肉牛を飼育せずに,牛肉を買ってきますよね.すなわち,自分で行うのはたいへんな場合,他人にそれをやってもらって,その行為に対価を支払うわけです.これがすなわち「経済活動」にほかありません.言い方を変えると「分業」であるわけです.
 
このような「経済」に乗せることで,われわれの活動は飛躍的に大きくなりうるわけです.もうひとつのたいへんなことである「CO2の大幅削減」だって,このような経済メカニズムを活用することができ,むしろそれによってはじめて,「コスト効果的」に「大幅な」削減が可能となります.
 
他人の排出削減分の移転の際にやりとりするものが,「排出権」と呼ばれるものです.
 
企業にCO2排出規制が課せられているヨーロッパでは,排出権取引制度が導入され,排出できる権利として「排出権」が市場で取引されています.
 
京都議定書の下では,途上国でCO2排出削減を行い,それを「排出削減クレジット(排出権)」とすることで,大きなビジネスが生まれ,途上国での排出削減活動も進みました(わたしはその第一号に寄与しました).
 
一方で,規制がないけれど,自主的にCO2を減らしたい,という場合にも,このように他の人が減らした証(排出削減クレジット)を購入することで,自分の排出量を相殺(オフセット)させることが可能です.これが「カーボンオフセット」であるわけです.
 

ただ通常の人は,それをどうやってできるのかよくわかりません.そのため,そのようなサービス(顧客のカーボンオフセットを代行するサービス)を行う カーボンオフセット・プロバイダーというビジネスが生まれるわけです(日本にも,プロバイダーのカーボンオフセット協会があります.PEARもその一員です).
 
われわれは,本ファンドの立ち上げにあたって,どのような特典が望ましいのだろうか?と考えました.広く関与してもらいたいということから,一口を1万円におさえました.またセキュリテは製品購入型クラウドファンディングではないため,投資額相当の特典をお付けすることはできません(金銭的リターンとしてお返しするわけです).一口10万円なら,SHSそのものを特典にすることもできたのですが,1万円なのでそれもできません.
 
そのような制約の中で,このファンドに投資する人は,どんな人だろう?という問題設定をし,きっと社会的な貢献をしたい,エネルギーや地球温暖化問題への関心が高く,自分でも省エネなどに気をつけている方が多いのでは?と思いました.
 
したがって,「カーボンオフセット・サービス」を 特典として ご提供することにしたわけです.
 
特典を受けた方にとって,直接 目に見える 便益はありません.ただ,地球環境に対して,CO2削減という「貢献」をしたという 一種の満足感が,ご提供できるものです.形としては,そのカーボンオフセットを行ったという証書(PDFですが)は,われわれが発行いたします.
 

もちろん,PEARはカーボンオフセット・プロバイダーですので,自己の所有する排出削減クレジットの在庫管理はきちんと行っており,それを用いて,たとえば一口投資いただいた方には,0.5トン分の排出削減クレジット(削減したという証)を割り当て,それを,償却いたします(もう使えないという処理です).その手続き終了後に,証書を発行いたします.
 
PEARは,この仕組みを,日本に普及することで,日本の方々が手軽にオフセットを行って(たとえば一日50円くらいを支払って)カーボンフリー(!)な生活を送っていただきたいと考えて設立いたしました.そして,その資金が,途上国でのプロジェクト(本ファンドの対象となっているようなプロジェクト)の資金源となることを企図していました.
 
残念ながら,日本人のメンタリティーは,そこまで成熟してこなかったので,個人向けカーボンオフセットは拡がっていってはいませんが,みなさんには,今回は「特典」として,その一端でも感じていただければさいわいです.
 
あまり更新していませんが,ブログにすこし考え方の説明もしていますので,よろしかったら,ご覧下さい.
 
松尾 直樹