ファンド詳細

受付中 途上国未電化家庭用太陽光システムファンド

途上国の灯油ランプを電気に変えて、夜間も勉強できる環境を提供する

一口金額10,500円 募集総額20,000,000円
事業者名株式会社PEARカーボンオフセット・イニシアティブ 参加人数 487人
地域東京都
海外
分野エネルギー
募集期間2018年1月17日~
2018年12月31日
シリーズ
特典
1口につき、0.5 tCO2(2,000円相当)のカーボンオフセット・サービスをご提供致します。


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本匿名組合契約の名称 途上国未電化家庭用太陽光システムファンド
営業者 株式会社PEAR カーボンオフセット・イニシアティブ
取扱者 ミュージックセキュリティーズ株式会社
(第二種金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第1791号)
出資金募集最大総額(口数) 20,000,000円 (2,000口)
出資金募集最低総額 15,000,000円
申込単位(1口あたり) 10,500円/口 (内訳:出資金10,000円 取扱手数料500円)
(上限口数:100口)
募集受付期間 2018年1月17日〜2018年12月31日

※この期間中であっても、出資金額が出資募集最大総額に達した
 場合は、そのときをもちまして出資の募集を終了します。
会計期間 本匿名組合事業が開始した日の翌月1日から2年間、または、本匿名組合契約の資金にて製造した製品をすべて販売し終わった月の月末のうち早期に到来した日まで
契約期間 本匿名組合契約締結日から会計期間終了日
決算日 会計期間終了日
報告日 決算日から60日以内
分配方法 決算日から90日を超えない日から随時引き出し可能
予想リクープ
累計売上金額(税抜)
20,000,000円
契約方法

匿名組合員になろうとする方は、取扱者のウェブサイトよりお申込みいただき、ウェブサイト上で、営業者と匿名組合契約を締結します。

なお、本契約は、出資者が出資金および取扱手数料の払込をすること及び取扱者が出資者の取引時確認(本人確認)をすることをもってその効力を生じます。
従って、出資金および取扱手数料が払込まれていても取引時確認(本人確認)ができない場合には、申込がキャンセルされたと見なす場合があります。

一度成立した本匿名組合契約については、一定の場合を除き、契約の取消、中途の契約解除ができませんので、十分ご検討の上お申し込みください。

決済方法

ネット決済対応銀行でお申し込みの場合は、各銀行画面に接続し、お振込み先、お振込み金額のご入力の手間なくお申し込み頂けます。
(1)ATM,窓口から当社指定口座へ振込
(2)ネット決済(以下の銀行に対応)
三井住友銀行三菱東京UFJ銀行みずほ銀行
イーバンク銀行ジャパンネット銀行
(3)クレジットカード決済(以下のカードに対応)
ダイナースVISAMASTER

途上国未電化家庭用太陽光システムファンドの締結については、以下のような留意点およびリスクがあります。

1.本匿名組合契約の性格に関する留意点
本匿名組合契約に係るすべての業務は、営業者が自ら行い又は関係機関に委託することになっており、これらにつき匿名組合員が行い、又は指図をすることはできません。本匿名組合事業の状況によっては、事業継続や売上の確保のため、特に、本匿名組合契約はその契約期間が比較的長期間に及ぶため、契約期間中において、営業者の判断の下に価格等の変更等を行う可能性があります。

2. 本匿名組合契約の流動性に関する留意点
契約期間中、本匿名組合契約は解約できません。本匿名組合契約の譲渡は同契約により制限されます。本匿名組合契約を取引する市場及び匿名組合員である立場を取引する市場は現時点では存在しません。

3. 出資金の元本が割れるリスク
本匿名組合契約に基づく利益の分配又は出資金の返還は、専ら営業者の本匿名組合事業による収入をその原資とし、かつ、会計期間中における営業者の売上金額を基に算定される分配金額の支払いのみをもって行われます。したがって、会計期間中の本匿名組合事業における売上によっては利益の分配が行われない可能性があり、また、分配金額の支払いが行われたとしても、全会計期間をとおして匿名組合員に支払われる分配金額の合計額が当初の出資金を下回るリスクがあります。

4. 営業者の信用リスク
営業者は現在、債務超過ではありませんが、今後の事業の状況如何によっては、営業者が支払不能に陥り、又は営業者に対して破産、会社更生、民事再生などの各種法的倒産手続きの申立てがなされる可能性等があり、これらに該当することとなった場合には、本匿名組合事業における売上金額により分配金額が発生していたとしても、本匿名組合契約に基づく分配金額の支払い、又は出資金の返還が行われないリスクがあります。匿名組合員が営業者に対して有する支払請求権(出資金返還請求権及び利益分配請求権をいいます。以下同じです。)には、何ら担保が付されていません。また、営業者が破産等の法的倒産手続きに移行した場合には、匿名組合員が営業者に対して有する支払請求権は、他の優先する債権に劣後して取り扱われます。そのため、法的倒産手続きの中で、他の優先する債権については支払いがなされ、回収が図られた場合であっても、匿名組合員が有する支払請求権については一切支払いがなされないリスクもあります。さらに、リクープが実現できなかった場合において、残存在庫が存在していても、他の債権者への現物弁済その他の理由により現物分配が行われないリスクがあります。

5. 債務超過のリスク
一般的に債務超過状態の営業者は、次のような不利益を被るリスクがあります。まず、債務超過の営業者は新規の借入ができない可能性があります。また、取引先との取引継続に支障が生じる可能性があります。次に、債務超過は、営業者の破産、民事再生、会社更生又は特別清算等の各手続きの開始原因であり、営業者についてこれらの手続きの申立てがあると、本匿名組合契約は直ちに終了します。さらに、債務超過の場合、営業者の資産に対して債権者による仮差押命令が発令される可能性が高くなります。仮差押命令が発令された場合、取引先との取引に支障が生じたり、金融機関からの借入等に関して、期限の利益が喪失する等により、支払不能となり事業継続に支障をきたす可能性があります。また、仮差押命令が発令されると、本匿名組合契約は直ちに終了します。いずれの場合にも、出資金の全部が返還されないリスクがあります。

6. 取扱者の信用リスク
営業者は、本匿名組合契約の管理運営等を取扱者に委託しているため、分配金額の支払い等は、取扱者を経由して行われます。このため、取扱者が破綻した場合、本匿名組合事業に係る分配金額の支払い等が遅滞し、又はその全部若しくは一部が行われないリスクがあります。

7. クレジットカード会社の信用リスク
本匿名組合事業の売上金額の一部は、クレジットカード会社から営業者に支払われます。支払いサイトの関係で売上金額が一定期間、クレジットカード会社に留保され、その間、クレジットカード会社の信用リスクにさらされます。このため、クレジットカード会社が破綻した場合、本匿名組合事業の売上が出ていても、それが営業者、ひいては匿名組合員に支払われないリスクがあります。 

8. 経営陣の不測の事態に係るリスク
本匿名組合事業について、経営陣に不測の事態(病気・事故・犯罪に巻き込まれる等)が生じることにより、本匿名組合事業の運営に重大な影響を及ぼす可能性があります。当該リスクに対しまして、本匿名組合契約では各種保険等によるリスク・ヘッジを行いません。

9. 資金繰りに関するリスク
本匿名組合事業について、事業計画上の売上を著しく下回った場合、予想外のコストが生じた場合、現時点で想定していない事態が生じた場合等には、営業者の資金繰りが悪化し、事業の継続や分配金の支払に重大な支障が生じるリスクがあります。

10. 資金調達のリスク
営業者は本匿名組合事業の必要資金を本匿名組合契約による出資金でまかなう計画です。したがって、本匿名組合契約での資金調達が滞る場合、事業計画通りに本匿名組合事業を開始することができないリスク及び事業計画の売上規模が縮小するリスクがあります。なお、本匿名組合契約での資金調達の状況により、金融機関からの借入やリース契約等で資金調達を行い、本匿名組合事業を開始する可能性があります。

11. 出資金の送金及び使用に関するリスク
成立した本匿名組合契約に係る出資金は、募集期間中であっても、営業者が本匿名組合事業を遂行でき、かつ、本匿名組合事業の遂行のために必要であるという判断を取扱者が下した場合には、営業者の指示により、随時取扱者から営業者へ送金され、資金使途・費用見込みに示す資金使途内容に従い、本匿名組合事業の遂行のため使用されます。したがって、本匿名組合契約が契約期間満了前に終了した場合又は本匿名組合契約が遡って未成立とみなされた場合であっても、既に営業者に送金された出資金がある場合等には、出資金は減額されて返還されるリスクがあります。

12. 事実の調査に関するリスク
取扱者が行う事実の調査は、取扱者独自の水準に基づき実施される調査であり、また、入手資料及び営業者への質問の回答について、すべて真実であることを前提としておりますが、事実の調査が誤るリスクがあります。また、取扱者の事実の調査に基づくファンド組成の判断は、匿名組合員への分配金額や出資金の返還を保証するものではなく、営業者の事業計画や、営業者が破産等しないことを保証するものではないことにくれぐれもご留意下さい。

13. 特典の進呈を行うことのできない、又は、変更するリスク
営業者は匿名組合員に対し、特典の進呈を行うことを予定しておりますが、事情により特典の進呈を行うことができない、又は、変更するリスクがあります。

14. 大地震・大津波等の自然災害のリスク
大きな地震や津波、台風等の自然災害等に起因する要因により、事業の継続に悪影響を及ぼすリスクがあります。

15. 風評被害によるリスク
伝染病、放射能汚染等その他の理由により、風評被害を受けるリスクがあります。

16. 許認可等に関するリスク
本匿名組合事業の実施にあたっては、関連する許認可が必要となる可能性があります。営業者が既に必要な許認可を得ている場合であっても、法令に定める基準に違反した等の理由により、あるいは規制の強化や変更等がなされたことにより、その後かかる許認可が取り消され、事業に重大な支障が生じるリスクがあります。

17. 訴訟等に関するリスク
営業者の事業活動において、製造物責任、環境保全、労務問題、取引先等との見解の相違等により訴訟を提起される、又は訴訟を提起する場合があり、その動向によっては営業者の事業に悪影響を及ぼすリスクがあります。また、訴訟等が行われることにより、営業者の社会的信用等に悪影響を及ぼすリスクがあります。

18. 本匿名組合契約未成立のリスク
取扱者が営業者に対して出資金を送金する前に、本匿名組合契約が終了した場合、募集期間が終了したにもかかわらず、申込者からの出資金額が出資金募集最低総額(15,000,000円)に満たなかった場合、2018年12月末までに新製品の受注を受け、製造開始出来なかった場合、ディストリビューターとの提携及び製造委託契約の締結が出来なかった場合、商品生産前に計画未達(もしくは大幅なマイナス変更)が分かった場合、本匿名組合契約は遡って未成立とみなします。この場合、既に支払われた出資金及び取扱手数料は速やかに返還しますが、利益の分配を受けることはできません。その際、当該出資金及び取扱手数料の返還にかかる振込手数料については申込者にご負担いただきます。また、当該出資金及び取扱手数料に利息は付きません。

19. 生産に関するリスク
本匿名組合事業の商品の生産については、原料の調達状況、設備の稼働状況、不慮の事故、天災その他の不可抗力等により、想定を大幅に下回る可能性があります。この場合、事業計画上の売上金額を達成できなくなるリスクがあります。

20. 販売に関するリスク
本匿名組合事業で販売する商品については、営業者の判断の下で販売されますが、販売時の景気動向、市場の需給状況により予定単価及び予定量を大幅に下回る可能性があります。この場合、事業計画上の売上金額を達成できなくなるリスクがあります。

21. 新商品に関するリスク
本匿名組合事業には新商品の生産及び販売が含まれます。当該新商品については、商品の研究開発スケジュールの進捗状況や研究過程における不慮の事故等により、開発が失敗に終わり、商品化できないリスクがあります。また、新商品の生産及び販売の体制構築、販路の拡大等に予想外のコストや時間を要する可能性があります。これらの結果、事業計画上の売上金額を達成できなくなるリスクがあります。

22. 兼業に関するリスク
営業者の代表者は(有) クライメート・エキスパーツの代表取締役として活動に携わっていることから、営業者の代表者が(有) クライメート・エキスパーツの活動に労力・時間等を割かれる結果、本匿名組合事業の計画遂行に悪影響を及ぼすリスクがあります。

事業計画

今後の事業計画は以下のとおりです。ただし、営業者は、本匿名組合事業の売上金額として、本事業計画の売上金額を保証するものではなく、匿名組合員に対し、分配金額を保証するものでもありません。

(1) 事業計画上売上について
事業計画上の累計売上金額(税抜)、本匿名組合契約における累計リクープ売上金額(税抜)は下記のとおりです。
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(2)事業計画上の実現施策(運営の方針)について
営業者は設立11年目の会社です。創業以来に主に後発途上国での調査や、当該国に進出を検討している企業への調査・事業化支援といった開発コンサルティング事業及びそれに付随する業務を行い、後発途上国におけるエネルギー問題に関する課題と改善策についての知見の集積と実績を積み上げてきました。今後は以下の施策の実施を進めることで、事業計画の達成を図ります。
a. ソーラーホームシステム製品の生産
営業者は従前より後発途上国の未電化家庭対象を対象とするソーラーホームシステム製品の開発を行っており、既に生産に必要な原材料の仕入先、生産設備、生産技術を有する外注先を有しており、製品のプロトタイプについては既に完成しております。
b. ソーラーホームシステム製品の販売
営業者は従前より後発途上国における開発コンサルティング事業を行っており、既に販路経路となりうる代理店の開拓をおこなっております。今後はプロトタイプの製品を持ち込み、当該代理店や対象国の政府系金融機関等と連携して営業活動等を行うことで、売上の拡大を図ります。
c. 新商品の生産販売
本匿名組合契約の対象事業は、新製品の生産販売のみとなります。この点営業者は、既に商品開発を進めており、今後量産体制を整備し、販売を進めていく予定です。販路の開拓については、代理店や対象国の政府系金融機関を通じて、商談を進めてまいります。

 

分配計算式

匿名組合員への1口あたりの分配金額は、以下の計算式により算定いたします。なお、1口あたりの分配金に円未満の端数が生じた場合は、端数を切り捨てて算定いたします。

・リクープ前:リクープ前売上金額(税抜)×100%÷2,000口×1口
・リクープ後:リクープ売上金額(税抜)×100%÷2,000口×1口+(リクープ後売上金額(税抜)-リクープ売上金額(税抜))×32%÷2,000口×1口

 

金銭による分配金額のシミュレーション(出資金募集最大総額で成立した場合)

本匿名組合契約における金銭による分配金額のシミュレーションは以下のとおりです。なお、シミュレーションの目的は、本匿名組合事業の売上に応じた分配金額を予想することにあります。したがって、売上を保証するものではなく、匿名組合員に対し、分配金額を保証するものでもありません。
(1口10,000円の出資の場合)

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(注1)匿名組合員に対する出資1口あたり分配金額は、上記に記載の算出式に基づいて計算されます。
(注2) 表中の償還率は、次の算出式によって計算される全会計期間に係る1口あたり分配金額の合計額を基にした償還率であって、年率ではありません。1口10,000円の出資金に対し、1口分配金額が10,000円となる時点を償還率100%としています。
    匿名組合員に対する出資金1口あたり分配金額/10,000円
(注3) 匿名組合員への損益の分配について、利益が生じた場合は当該利益の額に対して20.42%(復興特別所得税0.42%含む)の源泉税徴収が行われます。なお、将来税率が変更された場合には、変更後の税率により計算が行われます。また、利益とは出資者に対する分配金額が匿名組合出資金額を超過した場合における当該超過額をいいます。したがって、匿名組合員に対する分配が行われても、利益が生じるまでは源泉徴収は行われません。

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  • ログインする※ユーザー会員登録されていない方は会員登録をしてください。
  • ファンド詳細情報・契約書・契約説明書のご確認ください(熟読してください)。
  • ご契約内容に同意の上、口数を指定し、ファンドのお申込をしてください。
  • 指定金額のご入金及び、取引時確認(本人確認)資料をご送付ください。
  • 入金確認及び本人確認が完了し次第、Eメールにて、契約の成立をお知らせします。
  • 皆さんで事業を応援しましょう。
仕組み図
1 募集受付期間 2018年1月17日~2018年12月31日
2 会計期間 本匿名組合事業が開始した日の翌月1日から2年間、または、本匿名組合契約の資金にて製造した製品をすべて販売し終わった月の月末のうち早期に到来した日まで
3 契約期間 本匿名組合契約締結日から会計期間終了日
4 決算日 会計期間終了日
5 報告日 決算日から60日以内
6 分配日 決算日から90日を超えない日から随時引き出し可能
【営業者】
本匿名組合の事業を行う営業者の概要は、次のとおりです。(2017年12月31日現在)
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【取扱者】
本匿名組合契約の出資募集および契約締結の取扱い、本匿名組合契約の管理運営、匿名組合員へのIR業務等を委託する会社の概要は、次のとおりです。(2017年12月31日現在)
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このファンドは、どういうものですか? 事業に必要な資金を出資者の方から調達を行います。
そして、出資者の方には、一定期間の売上を分配金として受け取れるほか、投資家特典も提供させて頂きます。
投資家特典とはどのようなものがあるのでしょうか? 個別のファンドごとに特典は異なりますので、ファンドごとの特典は、ファンド詳細情報をご覧ください。
利益の分配に際し、税金はどうなりますか? 出資金額を越える利益部分に20.42%の源泉所得税がかかります。なお、将来税率が変更された場合には、変更後の税率により計算が行われます。
途中解約はできますか? 匿名組合契約を途中で解約することはできません。
元本は保証されていますか? 本ファンドは元本を保証するものではありません。 ファンド対象の売上如何によっては出資金が減額、あるいはゼロとなる可能性があります。
他人に譲渡することはできますか? 匿名組合契約上の地位を他人に譲渡することはできません。
未成年者でも契約できますか? 親権者の同意があればご契約頂けます。
申込方法とよくある質問 申込方法とよくある質問
>>申込方法とよくある質問
  • 途上国未電化家庭用太陽光システムファンド
ご存じでしょうか?世界には、いまだに12億人もの人々が電気のない生活を送っています。
営業者である株式会社PEARカーボンオフセット・イニシアティブは、途上国の低炭素型経済発展に、とくにエネルギー(この場合は電気)へのアクセスという面における具体的回答としてのBOPビジネスを企画して参りました(BOP=Base of the Pyramidは貧困層を表しています)。
本ファンドの対象事業で生み出されるのは、これまで技術面や途上国でのビジネス面で試行錯誤を繰り返し、ようやくプロトタイプが完成した家庭用のソーラーホームシステム製品です。本ファンドの対象事業は、その製品を途上国へ展開・普及していく事業で、皆様からの出資金は初回生産分の製造費として使用致します。出資頂いた方への特典としては、カーボンオフセット・サービスを用意しております。
気候変動問題や途上国のエネルギー問題にご関心や問題意識をお持ちの方、サステイナブルな社会課題の解決(SDGs:持続可能な開発目標)に何らかの寄与をしたいという方は、SDGsに多側面から寄与する本事業に、ぜひ応援頂ければ幸いです。
 

本ファンドの魅力

ソーラーホームシステム事業の可能性株式会社PEARカーボンオフセット・イニシアティブが行うソーラーホームシステム普及事業は、途上国の低炭素型経済発展に、とくに農村貧困層のエネルギーアクセスという面における課題を解決する手段を提供する事業です(たとえばエチオピアの農村では電気の普及率はなんと10%にすぎません)。
その手段が、今回製造を行う家庭向け製品ソーラーホームシステム(SHS)です。
ソーラーホームシステム事業を成功させる上では、途上国への展開が必須で、現地での取り引きがスムーズに実現出来るかどうかも大きなポイントとなります。
株式会社PEARカーボンオフセット・イニシアティブは、途上国BOP層を相手とするビジネスでは、薄利多売が実現できることが必要と考えます。そのため、ソーラーホームシステム事業を現地で展開してくれるパートナーであるディストリビューターの選択は、特に重要な要素です。ローカルへの強いチャンネルを持ち、分割払いのできるローンサービスを消費者に提供できるディストリビューターと協同すると同時に、その他のかなりユニークなチャンネルの開拓も行っていきます(たとえばバングラデシュ出稼ぎ労働者の実家向けギフト市場など)。

いままで活動を行ってきた主要対象国【バングラデシュ】
PEARは、いままで 170 万セットのソーラーホームシステム販売実績のあるグラミン・シャクティ(ノーベル平和賞を受賞したグラミン銀行系列)と数年にわたって提携して参りました。彼らの家庭用バイオガス普及事業のCDM(京都議定書の下での炭素排出権事業)化も行いました。
【エチオピア】
いままでビジネス面の調査を10回程度実施し、唯一のテレコム公社であるエチオテレコム関連の強力なディストリビューターHidasie Telecom Share Companyと提携して参りました。

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(グラミン・シャクティが開発したバイオガスを利用した調理器具。大変な薪などでの調理を不要にします)

バングラデシュでは、政府のSHSプログラムを運営する IDCOLから未電化家庭まで、何度も意見交換や訪問し、エチオピアでも役所はもちろんアディスアベバから数時間程度の距離の未電化村も複数調査して参りました。現地の電力省へは何度も訪問し、ソーラーホームシステムプログラムの現況や省としての意向や限界などを確認しております。
これまでに株式会社PEARカーボンオフセット・イニシアティブで開発したミニソーラーホームシステム製品「EGAO」は、現地の方々と議論しながら設計し、意見を取り入れながら設計を行ってきたものです。これまでも多くの現地の方々と調整を繰り返し、現地で多くのニーズを確認して参りました。
大きな社会的意義の裏返しでもある貧しい人々に製品を販売することの難しさはありますが、その市場は巨大で、また3年で2倍のスピードで急激に伸びてきています。PEARは、バングラデシュやエチオピアをはじめ、アジアではインド、ミャンマー、パキスタンにコネクションがあり、展開を視野に入れています。アフリカでは、ケニア、タンザニア、ウガンダ等の東アフリカ、コートジボアールやガーナなどの西アフリカ諸国など、数々の途上国への展開が期待できる事業で、大きな可能性を感じております。

これまでの実績と課題、ソーラーホームシステム新製品開発へ株式会社PEARカーボンオフセット・イニシアティブは、これまで試行錯誤を繰り返しながら、ソーラーホームシステム事業開発を行って参りました。
いくつかの電気製品の製造メーカーと、議論、現地への同行や試作などを行ってきましたが、それぞれ難しい点があって、実現化に至りませんでした。最後に、(株)アイガジェットというLEDやリチウムイオン電池製品を専業にする中小企業と出会い、ここといっしょにビジネスを行っていくこととしました(社長の川口さんは非常に優秀な製品プロデューサーです)。
ユーザーの生活改善という点で、単なるスポットライトにしたくはなかったので、小さなソーラーランタンではなく、室内照明として用いることができるソーラーホームシステム(その中では小さなタイプである10Wの太陽光発電(PV)パネルを持つミニソーラーホームシステム)を、川口さんといっしょに開発し、EGAOと名づけました。
このミニソーラーホームシステムは、下の写真のような構成で、太陽光パネルに加え、ノートPC級(63Wh)のリチウムイオン電池が内蔵されたコントローラー、高効率高輝度のLED 照明(300ルーメン)が2から3灯、さらにはスマートフォン用バッテリーを用いたポータブル電灯(勉強補助、外出時や保安用途)も付属させました。もちろん携帯電話充電用にUSB出力も装備しています。
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(ソーラーホームシステムEGAOの初号機とロゴ)

ビジネスの対象国は、それまでの現地との関係性やポテンシャルなどを考慮して、バングラデシュとエチオピアにまず焦点を絞り、その中で最大と言えるディストリビューターと議論を重ねました。それが前述の2社です。製品開発にあたっても、彼らの意見を取り込みながら行いました。最初からあわせると、数十回訪問しています。
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(エチオピアにてEGAOのソーラーパネル設置)

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(子供が夜でも勉強が出来るようになります。これはエチオピアの子供です)

ソーラーホームシステムのビジネス展開における課題は、途上国農村においては、システム自体の認知度が低く、また複数の製品から選択できる状況にないということがあげられます。これはできるだけ強力なディストリビューションチャンネルや、デモンストレーションの機会を持つことができるか、がポイントになります。
加えて、「灯油ランプを使い続けるという現状の生活習慣」の克服が大きな課題であると認識しています。すなわち、いかに「そのメリットを多くの人に実感として感じてもらえるか」、さらには「メリットを超えた『魅力』をアピールできるか」という左脳と右脳に訴えられるかどうかがポイントになります。
また、ミニソーラーシステムの価格は、およそ一年強の灯油コスト程度ですが、現地の方々が購入する場合、少しずつ支払う分割払いができるかどうかも課題として挙げられ、その手段を提供できるか、という点も重要です。

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(エチオピア貧困層の使っている灯油ランプ。単なるビンであるためかなり暗い)

EGAO初号機は、性能や価格の面で他製品と十分に競合できるものでしたが、いくつかの理由で、初期小ロット生産に留めることとしました。すなわち、この経験を活かし、新製品を開発することで大きな展開をはかるという判断をするに至りました。
ビジネス構築にあたっての多側面からの経験と分析を踏まえ、「より訴求力のある魅力」を持つ製品開発と、より広範囲のビジネス展開のアプローチ方法を採ることとしました。
みなさんは、携帯電話が電気のない人々にも普及しているのをご存じでしょうか?これは驚くべきことですが、彼らはたとえば一時間かけて最寄りの街まで充電しにいってまで、携帯電話が欲しいのです。それほどまでに「人と繋がりたい」という気持ちは大きいのです。
新しいEGAOの設計のねらいは、もちろんこの携帯電話やスマホ利用の利便性などもありますが、携帯電話の次に、人々の大きな欲求の波として何が来るだろうか?という点を重視しました.それは... 「TV」への欲求だと思っています。すでにその兆しはいろいろなところに現れています。かなり安価で、好きなサッカーを家庭で観られる環境、もちろん「明かり」もそれに付随するわけで、このTVへの欲求をテコに、Quality of Livingを一気に引き上げることを狙っています。
現在は、EGAO初号機をさらにバージョンアップさせた新商品の開発を行い、プロトタイプを完成させることが出来ました。

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(TV駆動が可能な新型EGAOのプロトタイプ。写真は10WのPVパネルですが、20~40Wが付属します)

この新製品のもうひとつの特徴は、ACからの充電も可能となり、不安定な電力状態にある人々(これらの国々では、電気が来ていても停電は日常のことなのです)にも使ってもらえることです。
SHSは通常はDC(直流)オンリーの製品ですが、現在では、さらにAC(交流)での出力も装備した(あまり電気の消費しない通常の電気製品が使える)バージョンを開発し、ほぼ内部設計が終わった状況です(コントローラーデザインは上記とは異なるものとします)。20Wもしくは40WのPVパネルに、EGAO初号機よりやや大きな(73Wh)もしくは2倍強(146Wh)のバッテリーを搭載し、19インチTVが付属します(TVなしの安価バージョンもありますし、不安定な電気の地域対象にはPVパネルは不要ですね)。もちろん、LED室内照明も2–4灯、携帯照明も付きます。UPS(無停電電源)機能も装備です。
そして、分割払いサービスをディストリビューターが提供しやすくするためのPAYG機能を搭載します。PAYG (Pay-As-You-Go)とは、ユーザーが支払った分だけ使えるようにする機能で、一種のプリペイド方式です。これによって、ユーザーの初期費用を抑え(10ドルから30ドル程度)、2年間、灯油代程度を支払い続けることで(すなわちエクストラコストは非常に小さいわけです)、この製品を使い、明かりのみならず、TVまで観ることができるわけです。
今回のファンドは、この製品(40Wと20Wの二種類)製造のための資金として充てられます。
製品開発と同時に、現地での展開に合わせ、対象国やその他のチャンネルを使ったプロモーションを行って参ります。このソーラーホームシステムを、現地の方々(とくにディストリビューター)に対して、その魅力を発信し、販売チャンネルの開拓と認知度の向上を図ります。ユーザーに対してPAYGを用いたローンサービス等を提供できるディストリビューターと提携し、彼らに製品を卸す形のビジネス形態となります。
また、通常のソーラー製品や電気製品のディストリビューターを通した販売に加え、いくつかユニークなチャンネル開拓も想定しています。そのひとつは、中東などにおけるバングラデシュの出稼ぎ労働者が、実家に対するギフトとして、ソーラーホームシステムを贈る市場の開拓です。その他、いくつか新しいアイデアを温めています。

事業への思いPEARの代表で、このビジネスを企画・推進してきた松尾は、実は大阪大学で理論物理学の博士号を取得した人間だったのですが、その後、自分の進むべき道を「気候変動問題(地球温暖化問題)」と定め、大きく転身致しました。リオでの地球サミットの前になります。
気候変動問題は環境問題ですが、そのベースにある「エネルギー問題」にきちんと切り込まなければ、実効的なことはできません。このような認識の下、エネルギー全般のシンクタンクで、続いて環境問題の総合的シンクタンクで、エネルギーの視点と温暖化問題をからめた研究活動を行い、排出権取引・炭素税や京都議定書国際交渉分野などで、日本の草分け研究者としてアウトプットを出し続けて参りました。
その後は、コンサルタントとしてビジネスを通じて温室効果ガスを削減していくことのお手伝いを行って参りました。世界最初のCDM方法論承認も獲得しています。
ただ、自分が実現化したいプロジェクトの実施が出来ないというコンサルタントの限界を感じ、株式会社PEARカーボンオフセット・イニシアティブを立ち上げました。
自分の実現化したいことは、サステイナブルな低炭素社会を構築する途上国での事業と日本人がみずから排出をゼロにできるカーボンオフセットシステムの普及です。

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(バングラディシュにてグラミン・シャクティの皆様と)

研究者としての経験から「CO2が少ない社会とは、CO2削減を狙った活動よりむしろCO2のことを意図せずとも CO2が少なくて済む経済発展の経路や社会制度の選択である」と主張して参りました。
それを実現化しようとする事業のひとつが、世界にまだ12億人が甘んじている未電化状態を、再生可能エネルギーによる電化という形での選択肢の提供で、ソーラーホームシステム「EGAO」をその手段のひとつとしようとしています。
ただし、低炭素はあくまで結果であり、目指すものはエネルギーアクセス問題の解決です。
このような想いの中、「EGAO」の事業をスタートしました。多くの失敗と試行錯誤を繰り返して参りましたが、これからビジネスを拡大し、究極的には1億人に電気を届けることをゴールに設定しております。
日本の皆様にも、このような考え方やソーラーホームシステムのような事業に対し、ぜひ関心を持って頂きたいと願っております。
 
株式会社PEARカーボンオフセット・イニシアティブ
代表取締役 松尾直樹

営業者紹介

株式会社PEARカーボンオフセット・イニシアティブ/data/fund/4137/logo.JPG
2007年8月に、カーボンオフセット・サービスと、途上国での低炭素型開発プロジェクト実施のために設立。
排出権(CDMクレジット)市場の崩壊と共に、途上国での事業を行おうとする日本企業や、JICA等の公的機関を対象としたコンサルティングサービスを収益の主軸としながら、最貧国エネルギーアクセス問題の解決を目指す自社プロジェクトの準備を進めている。当ファンド事業に関連するJICA報告書として、「開発途上国向け太陽光発電技術の導入・普及に関する総合分析報告書(プロジェクト研究)」(2014) や、「バングラデシュ国無電化地域最低所得者層向けピコソーラー等販売・普及事業調査(中小企業連携促進)」(2014)、そして環境省 途上国向け低炭素技術イノベーション創出事業「バングラデシュおよびエチオピアの無電化地域の再生可能エネルギーによる電化」(2014, 2015)などがある。

参考WEBサイト■株式会社PEARカーボンオフセット・イニシアティブ
■ソーラーホームシステム(SHS)事業 特設サイト
 

代表者紹介

代表取締役 松尾直樹/data/fund/4137/daihyo.jpg
(左から、代表の松尾、グラミン銀行のユヌス博士、アイガジェットの川口社長、グラミン・シャクティのヌルジャハン代表)

1961年  滋賀県で生まれる
1979年  滋賀県立膳所高等学校卒業
1979~88年 大阪大学理学部/理学研究科[理論物理学専攻](理学博士)
1991~98年 (財)日本エネルギー経済研究所[エネルギーから地球温暖化問題を研究]
1998~2002年 (財)地球環境戦略研究機関[温暖化の戦略研究・政策提言を実施]
1998~2001年 (財)地球産業文化研究所[IPCC副議長サポート]
2002年〜 (有) クライメート・エキスパーツ設立 代表取締役[世界最初のCDM方法論承認獲得]
2007年〜 (株) PEARカーボンオフセット・イニシアティブ設立 代表取締役[途上国での事業開発]
2009年〜 慶応義塾大学大学院 非常勤講師[低炭素社会設計論等を担当]
2017年〜 (公財) 地球環境戦略研究機関[温暖化の戦略研究・政策提言を実施]

現在、地球温暖化/エネルギー問題に関して、上記の組織にて以下のタスクに従事。
・コンサルティング
・途上国エネルギーアクセス事業開発
・高等教育(大学院)
・戦略研究・政策提言
 

ファンド対象事業内容

出資金を用いて営業者が行う、本匿名組合契約の資金で製造するSHSの販売事業を対象とします。
なお、事業計画上の売上およびその実現施策、事業計画時の分配金額等については「プロジェクト概要 分配シミュレーション」ページをご覧ください。
 

資金使途

ファンド資金は、以下の内容にて使わせていただきます。
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投資家特典

1口につき、0.5 tCO2(2,000円相当)のカーボンオフセット・サービスをご提供致します。

下図のように、日本人は2015年に、生活からのCO2排出量が2.2 tCO2です(もちろん人によって異なってきます)。すなわち、今回にオフセットは、一人平均年間排出量の1/4弱をゼロにすること、その分地球環境に貢献することを意味しています(その貢献の手続きをPEARが代行します)。
オフセットの原資となるカーボンクレジットは、エクアドルの高効率照明による家庭用省エネルギーCDMプロジェクトにおいて生成・発行されたものです(CDMは京都議定書の排出権メカニズムです)。
この特典においては、オフセットが行われたというPEARの証明書を、PDFファイルで発行・ご提供いたします。

個人向けカーボンオフセットについては、株式会社PEARカーボン・オフセットイニシアティブのWebサイトをご覧下さい。

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(注1) 海外での対応対応はいたしかねますので、あらかじめご了承ください。
(注2) 特典の詳細につきましては、契約期間中、別途ご連絡いたします。
(注3) 特典は、営業者の都合により内容が変更される場合や、実施ができなくなる場合もあることをご留意ください。
2018年6月2日 05:51気候変動問題: パリ協定のエッセンス

サポーターの方が 400人 を超え,現在 407人となりました.どうもありがとうございます.
 
ちょっといろいろ忙しくて,ブログの更新が滞っていて申し訳ありません.
 
わたしは,この 途上国での SHS 普及プロジェクトのほかに,気候変動問題の研究者でもあり(四半世紀以上 気候変動問題に携わっています.このSHS プロジェクトもそのひとつですね),そちらの仕事が非常に重たくなっていました.寝る間もない... あと二週間くらいで終わる予定で,ラストスパートです.
 
もちろんSHS のコントローラー開発の方も進めています.土曜日のきょうも打ち合わせで,もうすこし具体的なイメージができたらお知らせいたします.
 
このプロジェクトを応援いただいている方々は,途上国開発問題とともに,気候変動問題にも関心の高い方が多いのでは?と推察しています(そうですよね?).そこで,今回は「パリ協定」の話をすこしいたしましょう.そのエッセンスは何か?そしてわたしがそのために,どう考えているか?という点になります.
 

 
気候変動問題に対応するための国際的な枠組みは,「国連気候変動枠組条約 (UNFCCC)」という国際協定です.「京都議定書」もそうでしたが,「パリ協定」もその子供の国際協定です.次男坊ですね.
 
気候変動問題は,先行した成層圏オゾン層破壊問題が,

包括的な枠組条約 → 法的強制力のある議定書(モントリオール議定書)

と強化していくアプローチが成功したのを受けて,それと類似のアプローチを採りました.それが長男である京都議定書でした.
 
ただ,対象セクターが狭く,代替物質が開発され,規制が比較的容易であるこの先駆問題とは異なり,エネルギー消費に直結した気候変動問題では,そう簡単にはいきませんでした.京都議定書で先進国に対しては法的強制力の形で排出規制を課すことができたのですが,これからエネルギーを使って経済成長をしていこうとする途上国に法的強制力を持つ排出規制を拡大していくことには失敗しました(コペンハーゲン会議です).
 
それを受けて,各国が自主的に目標を設定・宣言し,それを自主的な方法で遵守するというアプローチを,次男であるパリ協定では採択しました.ただし,後退したわけではなく,

・ 1.5~2℃という具体的な気温上昇に対するゴール(産業革命前比です)が設定されました.
・ 途上国も含むすべての国が対象となっています.
・ すべての国が,5年ごとに目標を策定し,コミットしなければなりません(NDCと呼ばれます).
・ グローバルストックテイク と呼ばれる世界全体の排出目標の方向性確認が,上記の各国のNDCを合算することで 同じく 5年ごとに行われることになりました.それによって各国がより厳しい目標にコミットし対策を強化していくことが期待されています.
・ NDC目標の進捗状況などが,2年ごとに各国から報告され,それを審査するプロセスが用意されます(既存にもあるのですが強化されます). という特記すべき特徴や制度立てが用意されることになりました.
 
その他,

・ 適応策,REDDプラスという森林対策,Green Climate Fundに代表される新しい財政サポートチャンネルといった制度立てが用意されてきました.
・ MRVと呼ばれる定量化手法の重要性が認識されてきています.
・ 省庁間コーディネーション体制が強化されてきています.
・ 市場メカニズムも導入されます.

といった 一種の「進化」が,紆余曲折を経ながら,起きてきています.
 
コア部分は,
地球全体の気温ゴール設定 
← 5年ごとの グローバルな方向性のチェック 
← 各国で 5年ごと に目標(NDC)設定 
← 各国で 2年ごと に NDC目標への進捗チェック・報告
← 各国で対策を実施

というような形になります.
 
5年ごとに,グローバルに,1.5~2℃目標 にちゃんと向かっているかのチェックし,それが各国の目標強化へのプレッシャーになる... というのは,一種のPDCAサイクルのようでもありますが,実は,「目標」言い換えると「ambition」の方向性のチェックプロセスであるわけです.
 
「目標」だけが ”一人歩き” しても困るわけで,しっかり「実績」が伴わなければ,パリ協定は羊頭狗肉になってしまいます.
 
これをチェックするプロセスが,2年ごとに行われる「透明性枠組み」として用意されることになります.逆に,これが機能しなければ,ベースが揺らいでしまうことになります.
 
では,各国はどのような「報告」をすれば,各国が目標を達成し,強化していくことができるのでしょうか?そもそも,(それが審査されるとはいえ) 報告するだけで,達成できるのでしょうか?
 
この点に焦点を当て,いままでにない考え方や方法を提案したのが,わたしの論文です.日本語は,ここ にありますので,ご興味があればご覧下さい.いま,より包括的なレポートも作成していて,IGES の Flagship Report のひとつとして,ISAP という国際フォーラムでリリースされます.

基本的な考え方は,各国からの報告を 単なる報告ではなく,それを作成するプロセス自体が

・ 目標達成への進捗評価を行いやすく,理解しやすいこと;
・ 自国の国内対策を有効に進めることを促進すること;
・ 自国の目標を,定量的によりよく理解し,意味をきちんと把握できるようになること;
・ 各国の経験や教訓をシェアすること;

となることを企図します.みなさんも,なにかを文書化することが,自分の能力開発にとってとても役に立った... という経験を持ちでしょう?その効果を最大限活かそうとするものです.

そしてそれを,制度デザインとして,ルールに埋め込むという国際制度設計提案になります.
 

いま,まさにパリ協定は,その詳細ルール(運用則)を策定するプロセスにあります.今年末にポーランドで開催されるCOP 24 において,それが採択される予定になっているため,いまがんばって,世界に向けて発信しているところです.むかし CDMのときには それなりに提案が採用されたので,今回も うまく制度の中に 組み入れてもらえるといいのですが... 
 
 
 
7月 19, 20日に横浜で開催される IGES ISAP においても,議論するセッション を設けます.昨日から申し込みが開始しましたので,よろしかったら,ご参加ください.

松尾 直樹

 


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